帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「僕にも怪獣は退治できる!」

「僕にも怪獣は退治できる! ー百足怪獣ムカデンダー登場ー
ウルトラマンT』制作第26話
1973年9月28日放送(第26話)
脚本 阿井文瓶
監督 深沢清澄
特殊技術 小林正夫

 

百足怪獣ムカデンダー
身長 59m
体重 4万t
八幡神社の裏山から現れた。伝説の大百足との関係は不明。
口から毒性の糸や炎を吐く。
首と胴体が分離しても活動が可能で、ZATの首吊り作戦やタロウのスワローキックも効果が無かった。
本体は頭の方らしく、タロウに頭の触覚を攻撃されると形勢が逆転され、頭はストリウム光線で、胴体はアトミックパンチで倒された。
名前の由来は「百足」かな。

 

物語
同級生の竹雄と一緒に帰る健一君は中学生に虐められている子供を見付けるが怖くて見捨てようとする。しかし、目の前に落ちているタロウのお面を見た時、健一君は……。

 

感想
イベント編の多い『T』中盤ではやや影が薄いが少年の成長物語としてよくまとまっている話。

 

「あの(タロウの)のお面を見なければ卑怯者になるところだった」とタロウのお面を見て中学生に立ち向かっていった健一君が格好良い!
健一君はただタロウに憧れているだけでなく、一歩でもその憧れの存在に近付こうとしている。はっきり言って、自分には出来ない。

 

竹雄は健一君に「ウルトラマンを気取って無茶をするから」と言い、タロウに対しても「怪獣と喧嘩ばかりしている」と言い放つ。確かに健一君やタロウの戦いは喧嘩と言えるかもしれないが、健一君やタロウと虐めをしていた中学生達とで決定的に違う点がある。それは自分の欲望の為に力を振るうか、何かを守る為に力を振るうかだ。何かを守る為の戦いまで否定する事は無いと思う。
因みに健一君との会話で竹雄は「ウルトラマンを気取って」と言っているが、ここでの「ウルトラマン」は初代マンや新マンだけを指しているのではなくてウルトラマン全員を指していると思われる。「ウルトラマン」と言う言葉が初代マンや新マンと言った個人を指すのではなくてウルトラマン全体を指して使われるのは今回が初めて。

 

竹雄は色々と屁理屈をこねて言い逃れをするが、そういう頭の中でこねくり回した理屈は怪獣出現と言う現実の試練の前にあっさりと吹き飛んでしまう。

 

『T』のゲストはタロウやZATに頼らずに自分の力で出来る限りの事をしようとする人が多く、ここはエースやTACに責任を押しつけて批判をするだけで自分は何もしない人が多かった『A』とは対照的となっている。

 

紙芝居の物語と現実の出来事をリンクさせた展開は上手いが、出来れば紙芝居の物語と同じように弓矢関係で決着を付けてほしかった。

 

ZATの制服はあれぐらいの火じゃ燃えないんだ」と言う光太郎。その割にはZATの制服は他の特別チームの制服に比べてすぐにボロボロになっているような気がする……。

 

緑色のZAT専用車が登場。あまり装飾が無くて寂しい。

 

あまりにもバレバレな変身。もういいや……。

 

今回の話は阿井文瓶さんのウルトラシリーズ脚本デビュー作となっている。