帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「激突!! ウルトラマン対ウルトラマン」

「激突!! ウルトラマンウルトラマン ー回転怪獣ギロス登場ー
『ザ☆ウルトラマン』制作第41話
1980年1月23日放送(第41話)
脚本 若槻文三
絵コンテ 藤岡正宣
演出 関田修 

 

宇宙兵士ギロ星人
身長 218cm
体重 209kg
「地獄の星」と呼ばれるギロ星に住む。
ヘラー軍団の命令で地球にやって来て、日本アルプスの大洞窟に潜んで計画を進める。地球を占領したら3分の1を居住区として認めてくれるようヘラー軍団と約束していて、にせジョーニアスで時間稼ぎをしている間に大都市に通じる地下通路を建設していた。
にせジョーニアスとギロスが倒された後、エネルギーを使い果たした本物のジョーニアスを追い詰めるがウルトリアの援護もあって最後は倒された。
因みに『レオ』の「宇宙にかける友情の橋」に登場したギロ星獣もギロ星の出身。

 

回転怪獣ギロス
身長 82m
体重 9万9千t
口から炎を吐き、腹部の回転鋸であらゆる物を切断する。さらに高速回転した体に炎を混ぜる事で辺りを火の海と化す。
にせジョーニアスに続いて本物のジョーニアスに倒された。
5万ボルトの発電力を持つらしいが、『ポケットモンスター』のピカチュウの事を考えると凄いのかどうかよく分からないなぁ。

 

ウルトラマンXにせウルトラマンジョーニアス
身長 70m
体重 5万5千t
ギロ星人が造ったロボットで、一人前にプラニウム光線まで持っている。
本物のジョーニアスとの戦いで光線技の撃ち合いの末に破壊された。

 

物語
怪獣が現れるが科学警備隊より一足早く現れたウルトラマンが撃退する。
ヒカリはそのウルトラマンをエレクかロトかと考えるが、実はジョーニアスであった!?

 

感想
お約束のにせウルトラマン編。
『ザ☆ウル』はジョーニアス以外にもエレクやロトと言ったウルトラマンがいるので、ヒカリを始めとする劇中登場人物が偽者のウルトラマンの正体を見抜けない仕組みが上手く出来ていた。
ただ実際の映像では冒頭からいきなり偽者がジョーニアスの姿で登場し、さらにヒカリが変身していない事から視聴者にはすぐに気付かれてしまうのが残念。ここは中盤まで正体を隠してほしかった。

 

怪獣を連れた少年」のオペルニクス星人に続き、ヘラー軍団は今回はギロ星人を使って来た。ウルトラシリーズでは珍しく複数の宇宙人を従えている事で組織の強大さが分かる。
又、ギロ星人がただ命令に従っているのではなく、あくまで対等の立場、協力者として接しようと必死に抗っている事で組織の綻びも見えてきた。
早く計画を実行に移せと配下に命令するように高圧的に告げてくるロイガーに対し、ギロ星人は今回の地球占領計画は元々自分達が立てていた計画でヘラー軍団には資材の協力をしてもらっただけだと返す。
逆にギロ星人は地球を占領した場合は3分の1を居住区として認めてくれる事をヘラー本人の口から聞きたいと訴えるが、ロイガーは有耶無耶に流してしまう。
ギロ星人「ヘラー様の確かな約束を頂きたい」、
ロイガー「嘘は吐かん」。
いや、アンタ、「怪獣を連れた少年」でフェデリコに思いっきり嘘を吐いただろう?
ギロ星人もロイガーの事を信用できなかったが、現実は厳しく、計画を実行に移す以外に選択の余地は無かった。

 

怪獣が出現するもジョーニアスが怪獣を抑えてくれたおかげで被害が出なかったと喜ぶ隊員達に向かって、「ウルトラマンウルトラマンウルトラマンか! まるで世話になりっぱなしだな。年賀状も暑中見舞いも忘れるな!」と怒り爆発のゴンドウキャップ。
ジョーニアスが活躍すると言う事は科学警備隊が活躍していないと言う事になるのだ。

 

皆は現れたジョーニアスが偽者だと気付かないが、当のヒカリはにせジョーニアスの存在に悩む。
ヒカリの異変を感じたムツミ隊員が「でも、変だわ。何だか……」と言いかけたところで場面転換。その後、何を言ったのか凄く気になる。

 

ウルトリアの攻撃をも跳ね返すギロス。
ギロスの意外な強さが引き立った半面、ウルトリアが段々弱くなっている感じがする。
アミアが操縦した初出撃はインパクト十分だったが、科学警備隊に譲られてからは苦戦が多くなっているのはパイロットの問題なのかな?

 

そう言えば今回はジョーニアスの人格が出てきていない。
ヒカリは自分以外のジョーニアスの存在に悩んでいたが、ジョーニアス本人が出てきて調べればすぐに解決したのではないだろうか?

 

ヒカリとにせジョーニアスの戦い。
「ちきしょう。一人前にプラニウム光線まで持っているのか」と言うヒカリの台詞が面白い。
どちらが勝つかと言う皆の疑問にピグは「簡単なんダナ。つまり、常識で言うと、勝った方が本物なんダナ、やっぱし」と断言。それを言っちゃおしまいだ。
そして言葉通りに本物のジョーニアスが勝ったとを見ると「やっぱし、本物が勝つんダナ。これ、常識なんダナ、やっぱり」。いや、ま、そうだけどね。

 

今回の話はウルトラシリーズ恒例のにせウルトラマン編なのだが、終わってみると、何故にせジョーニアスを出さなければならなかったのか疑問が残る。
にせジョーニアスにギロスを撃退させて科学警備隊を油断させるのが理由だとしても、ギロス自身がウルトリアより強いので、にせジョーニアスが切り札になっていない。
あえてジョーニアスの姿を模したとするなら、本物の動きを封じて入れ替わると言う手段もあるが、ヒカリ自身には全く手を出していない。
せめてにせジョーニアスとギロスが力を合わせて本物のジョーニアスと戦うと言う「ウルトラマンと怪獣が力を合わせて地球を危機に陥らせてしまう」と言う展開に持っていってほしかった。
実を言うと今回の話はにせジョーニアスを外しても物語が成り立ってしまうのが残念だった。(話の前半はにせジョーニアスの代わりに科学警備隊がギロスを撃退すれば良いし、クライマックスの戦いもギロスだけに絞れば良い)
U40が占領されてジョーニアス以外のウルトラ戦士の安否が気になる状況だっただけにもったいない使い方だった。

 

戦いが終わり、偽者と同じように本物のジョーニアスが帰っていくが、その後、「オーイ!」とヒカリが駆けて来て、それを仲間達が「ヒカリ!」と言って迎える。
偽者に無くて本物にあるもの。それはヒカリと言う存在だった。