帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「大空より愛をこめて」

「大空より愛をこめて」
ウルトラマン80』制作第4話
1980年4月23日放送(第4話)
脚本 阿井文瓶
監督 深沢清澄
特撮監督 高野宏一

 

親怪獣マザーザンドリアス
身長 55m
体重 3万t
宇宙から子供のザンドリアスを追って地球にやって来た。目的は仲違いして地球に逃げ込んだザンドリアスを説得して宇宙へ連れ帰る事。
目から光線を放つ。
アメリカエリアの地球防衛軍を全滅させる。突如現れた80の攻撃を受けるが、ザンドリアスとの親子タッグで返り討ちにして、その後、仲直りしたザンドリアスと一緒に宇宙へ帰って行った。

 

だだっ子怪獣ザンドリアス
身長 48m
体重 1万9千t
隕石形態で宇宙空間をマッハ20で移動して地球にやって来た。実は親のマザーザンドリアスと仲違いして地球に逃げ込んでいた。人間で言えば中学生程度で体は1人前だが親に甘えたがりな反抗期。
マザーザンドリアスとは特殊な音波で会話する。
拗ねてマザーザンドリアスの説得も聞き入れなかったが、突如現れた80にマザーザンドリアスが攻撃されるのを見て、口から炎を吐いて助ける。その後、仲直りしたマザーザンドリアスと一緒に宇宙へ帰って行った。
名前の由来はプロデューサーの満田さんと脚本の阿井さんが打ち合わせに使っていた喫茶店サンドリア」から。

 

物語
姉の結婚と父の再婚に反抗するスーパー。
一方、宇宙から2体の宇宙怪獣が地球にやって来た。UGMは地球攻撃を企んでいるのかと考えるが実は……。

 

感想
姉の結婚と父の再婚に反抗するスーパー。
姉は母が亡くなっているので自分がいなくなって父と弟だけで大丈夫かと心配していた。そんな娘の心配を無くそうと父は再婚話をするが、息子の事を考えて本当は再婚する気は無かった。
家族全員色々と考えていたが、ちょっとした食い違いでこんがらがってしまった話。

 

今回の話でハカセ、落語、ファッション、スーパーのレギュラー生徒4人の紹介が終了。
今回のノンちゃんは防災頭巾を被って校内に空襲警報を知らせる係。こんなに何度も怪獣が現れていたら学校の授業は全然進まないだろうなぁ。

 

謎の隕石を怪獣かもと疑い、宇宙怪獣襲来を知って積極的に出撃しようとするハラダ隊員。ようやく危機意識が芽生えたようだ。
今回はシルバーガルの分離が見られる。操縦席が移動する場面が好き。

 

前半は宇宙怪獣による地球攻撃か!?と言うシリアスな雰囲気だったが実は単なる親子ゲンカだったと言うオチ。
後半はコミカルな雰囲気になって、80は親子怪獣を仲直りさせる為にマザーザンドリアスをイジメる悪役として登場して最後は親子怪獣にわざと負けてしまう。こういう展開は今まで無かった。斬新。
それにしても親子ゲンカで全滅させられてしまったアメリカエリアの地球防衛軍は哀れだ……。

 

父親の真意を知って仲直りするスーパー。
その後、結婚する姉に心配かけまいと、自分にも恋人がいるとしてファッションを紹介する。
しかし、本当はファッションにアルバイトで恋人役を頼んでいたのだった。結局、父親と同じ行動をしてしまうのはやはり親子だね。
矢的先生曰く「お前、大人になったなぁ。やせ我慢しなきゃいけない時もあるけれど、大人っていいもんだろ?」。

 

『80』初期の怪獣は黒を基調としたデザインが格好良くて好みなのだが、クレッセントとホー、ギコギラーとマザーザンドリアス&ザンドリアスが似通ってしまったのは残念。単品としては良かったのに続けて出した為にそれぞれの個性を潰してしまったところがある。