帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「星を越えた誓い」

「星を越えた誓い」
ウルトラマンX』第7話
2015年8月25日放送(『新列伝』第112話)
脚本 小林雄次
監督 辻本貴則

 

亡命宇宙人ゴールド星人tE・rU
ガーゴルゴンに故郷の惑星ゴールドを襲われ妹も石化されていた。
Xioと協力してエックスを石化から救うと、エックスと協力してガーゴルゴンを倒した。
ガーゴルゴンを倒した後、優希に別れを告げて惑星ゴールドに帰った。

 

メカ守護獣ルディアン
身長 14cm~41m
体重 150g~4万t
ハイパーガトリング光弾でガーゴルゴンを倒した。

 

石化魔獣ガーゴルゴン
身長 55m
体重 5万5千t
Xio識別カテゴリーではタイプGに分類される。
これまで大地とエックスが戦ってきた怪獣とは格が違う強さを誇る。
高周波で地球人に降伏勧告する等、高い知能を持つ。
中央の頭部にある巨大な目から石化光線を放ち相手のエネルギーを吸収する事が出来るが、その目が弱点にもなっている。
tE・rUが操縦するルディアンが注意を惹き付けている隙にXioのトリプルユナイトシュートで目を破壊され、復活したエックスのベムスターアーマーのベムスタースパウトで石化光線を返されて自身が石になった後、ルディアンのハイパーガトリング光弾で粉々にされた。

 

物語
ガーゴルゴンの石化光線で石に変えられてしまったエックス。
地球人に降伏勧告するガーゴルゴンに対してUNVER本部は大陸間弾道ミサイルペルセウス」の発射を決定するが……。

 

感想
「エックスが……、大地が僕を庇ってあんな姿に……」。
tE・rUはエックスと大地が正体を隠している事を知らないようなので仕方が無いのだが、この場に来たのが優希ではなくてアスナだったらエックスの正体がバレていたところだった。

 

高周波を使って地球人に降伏とtE・rUの引き渡しを要求してきたガーゴルゴン。猶予はわずか44分で、要求を拒否した場合は地球上の全ての生命を石に変えると脅しをかける。
ガーゴルゴンはただ強くて恐ろしい能力を持っているだけでなく、地球人に降伏勧告を行うだけの知能がある事も判明した。これだけの能力を持っていて更に知能も高いとはさすがギリシア神話で語られる程の魔物だ。その後の戦いでも地面を爆発させて起こした粉塵を盾がわりにしたりと、エックスも言っていたが他の怪獣とは格が違う存在だった。

 

石化したエックスを走る車の中からTV中継する場面やルディアンの足下にジオアトスを停めて中から人が降りてくる場面等、新しい映像が見られた話。
ギンガシリーズでTVシリーズを作る体制が整って、いよいよこの時代ならではの絵作りが見られるようになってきた。

 

南川支部長は警戒レベルをフェイズ5に引き上げ、ジュネーブにあるUNVER本部に防衛軍を要請する。それを受けてUNVER本部は主要7カ国のXio支部の連携で大陸間弾道ミサイルペルセウス」をガーゴルゴンに向けて発射する事を決定する。
今回の前後編に登場する南川支部長はウルトラシリーズによくいる嫌われキャラの上層部に見えるが、実際は地球を守る事を第一に情報を収集して判断を下しているので、神木隊長とは考え方が異なるが悪人ではなかった。今回はtE・rUの処遇やガーゴルゴンへの対処を失敗しているが、南川支部長の立場で考えたらどちらもそれほど間違った判断だったとは思えない。

 

エックスを救う為にtE・rUがXioに作戦を持ちかけるのだが、Xioのメンバーから見たらtE・rUは「大地を人質に取って逃亡した」状態なので、大地は今どこにいるのかと言う疑問が出てこないとおかしいような……。

 

tE・rUは自分が石にされる危険を冒してでもエックスを救おうとする……!
……素朴な疑問なのだが、ガーゴルゴンの目を破壊したら石化したエックスが元に戻るのなら、tE・rUとルディアンが石化してもガーゴルゴンの目が破壊されたら元に戻ると思うのだが……。(現にエックスとガーゴルゴンの再戦が始まる頃にはtE・rUとルディアンは復活していた)

 

グルマン博士がウルトライザーの量産に成功して、三丁のウルトライザーを使ったトリプルユナイトシュートでガーゴルゴンの目を破壊する。
ウルトラマンの力×3って凄い事になっているなぁ、Xio。

 

既に完成していたサイバーベムスターのサイバーカードでベムスターアーマーを作り、ベムスタースパウトで石化光線を返してガーゴルゴンを石化させる事に成功する。
う~ん……。時期的にベムスターのサイバーカードが作られていてもおかしくはないのだが、ガーゴルゴンに対して有効なアイテムが終盤にいきなり出てくるのは都合が良すぎて唐突だった。

 

tE・rU、ルディアン、ガーゴルゴンについては断片的に情報が語られているだけなので色々と謎が残っている。
まず地球の祠にルディアンが封印されていたが、tE・rUの先祖はどうしてルディアンを地球に送ったのだろうか? ガーゴルゴンが地球の文明を一つ滅ぼしてギリシア神話に語られる事になっているが、それはルディアンが地球に送られたのと関係があるのだろうか?
現代になってtE・rUが地球にやって来たのはガーゴルゴンと戦う為にルディアンを手に入れるのが目的だったのは分かるが、tE・rUが地球に来て宇宙船を公園のモニュメントに偽装した後に記憶を失う事になった経緯は謎である。高い戦闘力を誇るtE・rUに一体何があったのだろうか?

 

今回の前後編だが、ギリシア神話にまで話が遡ると言うスケールの大きさを誇るガーゴルゴンの他に宇宙人tE・rUを巡っての地球人の恐怖から来る排他性や優希と言う女子高生の片思いまで入っているので正直言って詰め込みすぎだったと思う。前後編ではなくて三部作だったら色々な説明不足が解消されていたかも。

 

この後、『新列伝』は『X』の第1話から第7話までの総集編である「出会い そして仲間たち」を放送した後、『X』の第8話を放送している。

 

 


【監督コメント付!】『ウルトラマンX』次回予告 第7話「星を越えた誓い」 (新ウルトラマン列伝 第112話 次回予告)

 

 

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