「激撮！ Xio密着24時」
『ウルトラマンX』第16話
2015年11月10日放送（『新列伝』第123話）
脚本 中野貴雄
監督 田口清隆
誘拐怪人ケムール人
身長 190cm～30m
体重 40kg～1万5千t
「人間標本」を作る為に物質縮小機で女子大生を縮小させて誘拐するつもりだったが失敗しXioに逮捕された。しばらく黙秘していたが「ホトケの神木」の取り調べで自供する。
遊星怪人セミ女
身長 170cm
体重 100kg
人間標本製造組織の一員でXioの突入を受けて逮捕される。
赤いレインコートの女に変身し、口だけ元の姿に戻して樹液を吸う。
三面怪人ダダ
身長 190cm～40m
体重 70kg～7千t
人間標本製造組織の黒幕でXioの突入を受けて逮捕される。
ダークサンダーエナジーをきっかけに人類が絶滅するとして、可愛い女の子のサンプルを残す為に人間標本の製造を始めた。
深海怪獣グビラ
身長 50m
体重 3万5千t
Xio識別カテゴリーではタイプFに分類される。
ダークサンダーエナジーで凶暴化して地上に現れた。
鼻先のドリルで敵を攻撃する。
エクシードエクスラッシュでダークサンダーエナジーを祓われ、ザナディウム光線でスパークドールズになった。
物語
今！ 地球は狙われている！
いつ襲ってくるか分からない怪獣災害！
悪質宇宙人による犯罪ネットワーク！
今夜の「火曜チューズデイ」は続発する怪獣災害や宇宙人の侵略から市民の安全を守る特殊防衛部隊Xio、その知られざる活動に完全密着する！
感想
「警察24時」のパロディ回。
いわゆるギャグ回なのだが「Xioの紹介番組」の話なので劇中ではこれまで語られていなかったXioや隊員達の設定が語られる回でもある。
又、「地球上のスパークドールズの多くが日本海溝付近で確認されていて、日本とその周辺海域の怪獣出現率は地球全体の20％、他の地域の平均と比べると87倍である」や「スパークドールズを本来の生息環境に似た場所に置くと感情が安定する」等、スパークドールズに関する大事な設定も語られている。
今回は「警察24時」のパロディで、ケムール人を発見・追跡する場面は人間の犯罪者と同じように作られている。現実世界の犯罪者と重ねた事で宇宙人と言う架空の存在にリアリティが与えられている。
セミ女は『Qdf』の「ガラQの大逆襲」に登場したややマイナーなキャラクターだったので今回の再登場は驚きだった。（しかも『X』以降の作品でも何度か登場するようになる）
ダダは確かな情報筋からダークサンダーエナジーをきっかけに人類が滅びる事を知ったらしい。この情報筋の正体は不明。そう言えば、エックスとは別の世界にいたグア軍団もダークサンダーエナジーの事を知って次元を越えてやって来ていた。
ダークサンダーエナジー（グリーザ）の事を教えて回っていたのが誰なのかは明らかにされていないが、『ウルトラマンタイガ超全集』に収録されている「トレギア物語／青い影」によるとトレギアがグリーザの存在を知っているので、ひょっとしたらトレギアだったのかもしれない。
今回はTV番組と言う形なので殆ど全ての場面が第三者の視点で描かれていていつもとは違った絵が見られる。
大地とエックスがユナイトする場面も無く、第三者からだとウルトラマンの出現がどのように見えるのかが分かる。
個人的には大地がエクスラッガーを使う場面も今回はカットしてほしかった。
「無愛想な宇宙人だと思われたくない」と言ってインタビューに答えようとするエックス。大地に止められたので答えずに帰る事になったが、一体何を言うつもりだったんだろう？
「座右の銘は？」と問われて「一言で言うと、愛ですかね」とドヤ顔で答える神木隊長。娘さんと和解した後だから良いが、これが和解前だったら「何をドヤ顔で言っているんだ？」とツッコミが入りそうw
犯罪組織の摘発で宇宙人の恐ろしさが描かれる一方でグルマン博士が普通に映ってたりエックスがインタビューを求められたりと地球人と宇宙人の間の壁が徐々に無くなってきているのも分かる番組であった。
やっぱりこう言う遊びの回は一作品に一つは欲しいな。
【監督コメント付！】『ウルトラマンX』次回予告 第16話「激撮！Xio密着24時」 (新ウルトラマン列伝 第123話 次回予告)
