帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「僕らの恐竜コースター」

「僕らの恐竜コースター ー怪獣キングダイナス登場ー
ウルトラマンネオス』第9話
2001年3月23日発売(第9巻)
脚本 星野卓也
監督 神澤信一

 

合体恐竜キングダイナス
身長 67m
体重 7万8千t
恐竜3人組が工事現場に埋めたステゴザウルス、ティラノザウルス、トリケラトプスの化石に雷が落ち、3体の遺伝子情報がダークマターの影響で一体に合成された。
口から火を吐く。鳴き声が妙にカワイイ。鼻息が凄い。
ネオスのウルトラ・エディ・ビームで元の化石に戻され、崩れて風に消えていった。
名前の由来は「ダイナソー(恐竜)」かな。

 

物語
遊園地の恐竜コースターが取り壊されると言う話を聞いたタクミ、ショウタ、アヤカの仲良し3人組は恐竜ブームを起こして恐竜コースターを残させようと奮闘するが……。

 

感想
九州ロケの最後はウルトラシリーズと関係が深い三井グリーンランドでのお話。
地方タイアップは話を作るのに色々とハードルがあって大変だと思うけれど、作品の幅が広がるので自分は好き。

 

恐竜オタクのタクミ、ゲーム中毒のショウタ、写真が好きで気が強いアヤカの子供3人組が面白い。時々挟まれる間違った言葉の数々もベタだが効果的だった。
非難ばかりしていて自分では何も考えなかったショウタがキングダイナス出現後は自分で色々考えたり勇者はお姫様や仲間を見捨てたりしないと言って自ら危険を買ったり、自分の都合ばかり周りに押し付けていたアヤカが危険と遭遇して反省したりと単なるギャグではなく子供達の変化が描かれているのも良かった。

 

タクミの夢の中に現れて「お願い! 壊さないで!」と嘆きのメッセージを送った(?)恐竜コースター。
タクミは「俺に頼まれても……」と困るが、アヤカは「任せなさい!」と作戦を練る。

①パソコンのCGで恐竜の絵を描き、HEARTや新聞社やTV局に知らせて現実に恐竜がいると思わせる。
②大騒ぎになって恐竜ブームが起きる。
③恐竜コースターも大人気になって取り壊されるなんて事も無くなる。

これが資本主義の原理、風が吹けば桶屋が儲かるとの事だが、残念ながら翌日になっても新聞等には何も載っていなかった。
どこで計算が狂ったのか分からないアヤカだったが、見ている自分にはどういう計算をすればこれが成功すると思ったのかが分からない。

 

ショウタがゲームで埋まっているアイテムを見付けようとしていたのを聞いたアヤカは新たな作戦として理科室から恐竜の化石を持ち出して工事現場に埋めて後で大人に見付けてもらおうと考える。
しかし、残念ながらこの化石は夜中にHEARTが見付けて回収してしまった。
因みに分析の結果、化石はステゴザウルス、ティラノザウルス、トリケラトプスのものと判明したらしい。……ちょっと待って! と言う事は本物の化石だったの!? そこら辺の学校の誰でも入り込める理科室に本物の恐竜の化石があるなんて……。

 

アヤカは今度は恐竜の足跡を彫って恐竜が暴れているように見せようと考える。
その直後に本物の恐竜の足跡、そしてキングダイナスを見付けた時の子供達の衝撃の図が面白い。

 

ネオスとキングダイナスの戦いはロデオに闘牛にとかなり遊びがある。
『初代マン』の戦いにはこういうお遊びの要素があったので、実は今回の戦いが一番『ネオス』が原点回帰できた戦いなのかもしれない。
子供の声援を聞いて逆転するネオスも段々と見られなくなった演出だったので見られて嬉しい。ベタだけど必要な要素だと思う。
家を壊してしまった時のネオスのリアクションが見物。
今回はネオスもHEARTも何故か物をよく壊していた。後で色々言われるんだろうなぁ。

 

運転中止になっていた恐竜コースターだが実は取り壊しではなくメンテナンスの為だった。
職員「こいつも白亜紀から頑張っているからなぁ」、
タクミ「違うよ。ジュラ紀だよ」。
試運転に乗せてくれた職員のお兄さんが良かったです。

 

今回はミニチュア群の夜バージョンの映像が見られる。こういったミニチュアは昼間より夜の方がごまかしが効いて本物に近く見える。
子供達とキングダイナスの合成があるが、やはり人間と怪獣が一つの画面に収まると怪獣の巨大感が出て良い。

 

今回の話は星野さんと神澤監督のウルトラシリーズ最終作となっている。

 

 

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