帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「それぞれの明日」

「それぞれの明日」
ウルトラマンZ』第22話
2020年11月28日放送(第22話)
脚本 林壮太郞
監督 坂本浩一

 

海賊宇宙人バロッサ星人(3代目)
身長 2m~53m
体重 110kg~2万5千t
最初に来た個体の弟で二度目に来た個体の兄らしい。
地球のデンプンがバロバロ細胞を活性化させるらしくタピオカを飲んで巨大化した。
キングジョーストレイジカスタムのレッグキャリアーに乗ったセブンガーがベリアロクを使って横一文字に斬る「波乗りスペシャルスラッシュ」で倒された。

 

合体怪獣トライキング
身長 75m
体重 4万5千t
ゼット達に苦戦するバロッサ星人を手伝う為にジャグラーが変身した。
D4を制御できるゼスティウム光線のデータをユウキ・マイに取らせる事が目的だった。

 

超合体怪獣ファイブキング
身長 75m
体重 5万5千t
ゼットと戦う為にトライキングがパワーアップした。
ガンマフューチャーのガンマイリュージョンでティガ・ダイナ・ガイアの攻撃を受け、最後はギンガ・エックス・オーブのウルトラメダルで発動するギャラクシーバーストで倒された。

 

物語
ストレイジが解散になってハルキ達はそれぞれ別の道に進む事となった。
それとは関係無しにバロッサ星人が三度出現。
ヨウコ先輩は展示中のセブンガーに搭乗し、ハルキはゼットに変身するが……。

 

感想
ヨウコ先輩とハルキのデート?が描かれるがどうしても姉と弟に見えてしまう。
初期の二人の姉弟っぽい感じが完璧すぎた為にそこから恋人へと雰囲気を変えるのが難しかったのかもしれない。

 

セブンガーの展示祭が開催される。
セブンガーはこういうのが似合う。これがウルトロイドゼロだと軍事色が強くなって子供連れが来にくくなりそう。
因みにこの展示祭はストレイジの広報部が主導して企画しているらしい。広報部ならTwitterの「ストレイジ活動報告」を担当しているヨシダ隊員を見てみたかった。当初は本編に登場する予定だったようだし。

 

バロッサ星人が三度登場。
「三代目」ではあるが「三男」ではないと言う捻りが加えられている。
よく考えたら上から順番に地球に行かなくてはいけない決まりは無い。
ウルトラシリーズで宇宙人の兄弟は昭和の頃からいるがこの発想は無かった。

 

バロッサ星人回はパロディが多い傾向があるが今回は坂本監督だからか意外な強さを見せたバコさんがハルキとヨウコ先輩に「考えるな。感じるんだ」とアドバイスをし、ベータスマッシュが怪超音を発するとブルース・リーのネタがある。

 

バロッサ星人に苦戦するハルキに「ここは任せろ!」と言うゼットの声が聞こえる。え!? ゼットっていつの間に外の状況を把握してハルキに言葉を伝えられるようになったの!? ひょっとして、ハルキとゼットの一体化が進んできたのかな……?

 

デンプンがバロバロ細胞を活性化させるらしく今回のバロッサ星人はなんとタピオカで巨大化する!
なんか登場するたびにバロッサ星人の設定が雑でお手軽になっていくのが笑える。この辺りも含めてまさに「令和のバルタン星人」と言う感じになっている。

 

巨大化したバロッサ星人を倒す為にキングジョーストレイジカスタムが出撃する。
ストレイジが解散しているので今回はハルキでもヨウコ先輩でもない防衛軍のパイロットが操縦している。キングジョーストレイジカスタムを操縦できるので今回登場したパイロットのランクはハルキより上である事が分かる。さすがにハルキとヨウコ先輩だけで特空機を運用するのは大変なので予備が用意されていたのかな。

 

デルタライズクローとファイブキングの戦いの時の画面がグルグル変わるのが良い。ゲームが昔は決められた方向からしか見る事が出来なかったのが今では色々な角度から見る事が出来るようになったようにウルトラシリーズも時代に合わせて見せ方が進化している。

 

ヨウコ先輩に向かって「お前が俺様を使うなど2万年早い」と告げるベリアロク。ゼロやベリアル本人が聞いたらひっくり返りそうw

 

ヨウコ先輩に「どうせ口だけでアイツを斬る事なんて出来ないんでしょ!」「ほうら、そうやって逃げる」と挑発されたベリアロクはヨウコ先輩に力を貸す事になる。
これまでの話ではベリアロクは自分が納得できる答えを使用者が出せるかどうかで力を貸すかどうか判断していた。つまり、武器であるベリアロクが主導権を握っていたのだが、今回は逆にヨウコ先輩にペースを握られてしまう事となった。そういう意味ではヨウコ先輩はベリアロクに勝った唯一の人物と言う事が出来る。

 

ストレイジが解散して違う部署に異動する事になったハルキは「今までの自分が否定されている気がして……」と気持ちを述べる。それを聞いたヘビクラ隊長は「なら見返してやれよ。偉そうな能書きだけで人の生き方否定してくる奴らをな。方法なんていくらでもあるだろ。俺もそうするつもりだ」と告げる。
流れ的に地球防衛軍の上層部に向けた言葉に聞こえるがジャグラークリヤマ長官がセレブロに乗っ取られている事を薄々感ずいているだろうし、ユウキ・マイは自分の計画を進める駒のようなものなので実はこの二人の事ではない。では誰かとなったら『オーブ』や『Z』の『超全集』に収録されている色々な話を読んだらそこに出てくる色々な人物達の事に思えるが、映像作品に限って言うならこれはもう『オリジンサーガ』でのアスカとムサシの事であろう。ここに来て遂にジャグラーが狙っている相手が明確になったと言える。
「なら見返してやれよ」から続く言葉は普通の隊長だったら素直に名言で終えられるのだが、正体がジャグラーであるヘビクラ隊長が口にすると実は不穏な意味を秘めているのが面白い。これはウルトラシリーズの隊長の中でもヘビクラ隊長(ジャグラー)でしか出来ない事だ。

 

 

ストレイジが解散したので今回から地球防衛軍広報へ。
この時点でD4レイ制御の為にゼットの光線を解析する事を発表しちゃって良いの?と驚く。
一方で防衛軍とは無関係だったセブンガーの出撃をちゃっかり自分達の功績にしているところはやっぱりね……となった。

 

 

「採用試験①」
ウルトラマンゼット&ウルトラマンゼロ ボイスドラマ』第22回
脚本 足木淳一郎
CG 渋谷怜央加
編集 坂口俊昭

 

いよいよ採用試験が開始。これまでのゼロとゼットの何気ない会話が今回の筆記試験に繋がるのが面白い。今回のボイスドラマは基本的にコミカルな一話完結型だったが今回の話で一つの大きな流れが出来上がった感じがする。

 

それにしても多くのファンに指摘された「頼もしいカプセル怪獣」でのセブンガーに関するミスが今回の話に繋がるとは予想できなかった。こういうのが本当の意味での「伏線」と言うのかな。

 

しかし、まぁ、ゼロのミスにゼットがメチャクチャ怒っていたけれど、ゼロとの会話だけでセブンガーに関する勉強を終わらせちゃって、後でちゃんと情報を集めて確認しなかったゼット自身のミスでもあると思うんだけどな。