帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「遊星から来た兄弟」

「遊星から来た兄弟 ーザラブ星人登場ー
ウルトラマン』制作第19話
1966年11月13日放送(第18話)
脚本 南川竜・金城哲夫
監督 野長瀬三摩地
特殊技術 高野宏一

 

凶悪宇宙人ザラブ星人
身長 180cm~40m
体重 30t~2万t
第8銀河系ザラブ星の宇宙人。地球人の「兄弟」を名乗り友好的な態度を見せるが実は侵略者。
手から高周波や破壊光弾を放ち、催眠術や変身能力で地球人の信頼感を壊していく。
にせウルトラマンに変身するが正体を見破られ、最後は本物のウルトラマンスペシウム光線を受けて倒された。
名前の由来は「ブラザー(兄弟)」を逆から読んで。
大爆発五秒前」のラゴン(2代目)の着ぐるみを改造している。

 

にせウルトラマン
身長 40m
体重 2万t
ザラブ星人が変身した姿で街を破壊して本物のウルトラマンの信用を失墜させようとした。
本物に比べて目が吊り上がっていて体に黒いラインが入っている。
本物のウルトラマンスペシウム光線を受けて正体を現した。
ウルトラマンのAタイプのスーツを改造しているらしい。

 

物語
東京の街を放射能の霧が襲った。
そんな中、地球人の「兄弟」を名乗るザラブ星人が現れて事態を収拾する。

 

感想
後にシリーズの定番となったにせウルトラマン編。
ニセ・ウルトラセブンやニセ・アストラのような「姿形が似ていて本物かどうか混乱させる」やイーヴィルティガやカオスウルトラマンのような「ウルトラマンのアンチテーゼ」等があるがザラブ星人のにせウルトラマンはその両方を備えている。

 

ザラブ星人は地球人との「兄弟の絆」を強調していたが、『旧約聖書』によると人類で最初の殺人は兄のカインが弟のアベルを殺した事で、人類が最初に吐いた嘘は弟アベルの死を兄カインが隠した事だったりする。
今回はにせウルトラマンであるザラブ星人が地球人との「兄弟」関係を強調していたのだが、後に本物のウルトラマン達も地球人と「兄弟」の関係を築くようになるのが興味深い。

 

ハヤタ隊員に様々な星を破滅させていく理由を問われて「私はそうする為に生まれてきた。そうする事が私の仕事なのだ」と悩みも躊躇いも無く答えられるザラブ星人ウルトラマンも「禁じられた言葉」でメフィラス星人にその存在を問われて「貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦う為に生まれてきたのだ」とすぐに返答していた。ウルトラマンザラブ星人はまさに表裏一体。宇宙の善と悪を体現している。

 

ウルトラマンと表裏一体であるザラブ星人ウルトラマンが抱える問題点を暴き出す。
ウルトラマンこそ地球征服を狙う宇宙人ではないでしょうか。そして科学特捜隊ウルトラマンを応援しているのではないか」。
本物のウルトラマンは正義のヒーローなのでそのような事はしなかったが、現在のウルトラマンの立場は一歩間違えたら地球を征服する事が出来てしまう実に危ないものだったりする。
ウルトラマン』が名作なのは、このように自己検証を行っているからであろう。

 

吊り上がった目と黒いラインが特徴的なにせウルトラマン。吊り上がった目はともかく黒いラインは夜中のシーンなので意外と気にならない。
どうして誰も本物との違いに気付かないのかと指摘される事が多いが、ウルトラマンが出ているのはわずか3分、しかも怪獣が出た後なので現場に残っている人間は少ないと考えると本物のウルトラマンの姿をしっかりと目撃した人は意外といないのかもしれない。それでも科特隊は気が付いてほしかったなと思うが。

 

科特隊宇宙へ」でイデ隊員が作ったパンスペースインタープリターがザラブ星人に破壊されてしまう。
今回はハイドロジェネレートロケットエンジン無しでジェットビートルが宇宙に行っていたが、まだ地球の近くだったから大丈夫だったのかな。

今回の話からホシノ君が科特隊員として本格的に行動する。
ハヤタ隊員の正体を知らない状態でベーターカプセルを届けに来るのはちょっと無理がある展開だった。と言うか、ハヤタ隊員、ベーターカプセルと言う大事なものを忘れて宇宙に行くなんて……。

 

 

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