帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「決戦! 怪獣対マット」

「決戦! 怪獣対マット ー地底怪獣グドン 古代怪獣ツインテール登場ー
帰ってきたウルトラマン』制作第6話
1971年5月7日放送(第6話)
脚本 上原正三
監督 冨田義治
特殊技術 高野宏一

 

地底怪獣グドン
身長 50m
体重 2万5千t
MN爆弾も通じない恐ろしい怪獣。
第四埋め立て地でツインテールを食べようと噛み付いて豪快なパワーボムをかける。
最後はウルトラマンスペシウム光線で倒され、結局、ツインテールを食べる事は出来なかった。

 

古代怪獣ツインテール
身長 45m
体重 1万5千t
MATに両目を潰された後、グドンに噛み付かれてパワーボムで止めを刺された。
劇中では語られていないが、食べるとエビの味がするらしい。

 

物語
グドンツインテールが繰り広げる弱肉強食の世界にさすがのウルトラマンも敗退。
岸田長官は最終兵器スパイナーの使用を決定するが、それに反対するMATは解散をかけて最後の決戦に挑む!

 

感想
二大怪獣東京を襲撃」の続き。
本編も特撮も最終回のような盛り上がりを見せる傑作。
普通は前編は危機また危機の連続でも後編になったら問題が次々と解決していくものなのだが、今回は後編になっても事態がどんどん悪化していく。

 

岸田長官は嫌な人ではあるが完全な悪人と言うわけではない。
MN爆弾も地下に閉じ込められた人達には被害を及ぼさないと考えていたから使おうとしたわけだし、仮に閉じ込められた5人が死亡したとしても、それで一千万の人達が守れるのならそれも一つの選択としてありだと言える。
スパイナーで東京ごと怪獣を倒そうとした時も避難命令は出しているし、自分達の守護神であるウルトラマンが敗れた以上、そこまでしなければ怪獣を倒す事は出来ないと判断したのも無理は無い。
それにいつまで経っても首都・東京を怪獣に蹂躙されていたらアメリカやソビエト等が介入してきて外交問題に発展しそうだし。

 

その岸田長官と対立する加藤隊長とMAT。
より多くの人達を守る為に数人を犠牲にすると言っても、MATはその犠牲となる人達の事を普段から知っている。岸田長官の意見は現場にいないから言える事で、常に現場にいるMATはそんな机上の意見より普段から生活を共にしている街の人達を守る為に戦おうとする。

 

第二次世界大戦での東京大空襲の体験を語る坂田さん。ウルトラシリーズでここまで戦争を前面に出した話は少ない。

 

岸田隊員だけは他の隊員とは立ち位置が少し違っていて、岸田長官と同じく現場より机上の人間だった。しかし、そんな岸田隊員も坂田さん達を始めとする街の人達を実際に見て、その考えを聞いて、机上の人間から現場の人間へと変わっていき、最後は街の人達を守る為に戦う事を決意する。

 

スパイナー使用の為に人々を避難させる事に対して郷は「MATの使命は人々の自由を守り、それを脅かすものと命を賭けて戦う。隊長! その為にMATはあるんじゃなかったんですか?」と問い、加藤隊長の「共にMATの誇りを守り、任務を遂行しよう」と言う言葉を受けてMATに戻る事を決める。
郷の言葉にある「人々の自由を脅かすもの」と言うのはこれまでは怪獣や侵略者であったのだが今回の話では「MAT上層部」も含まれている。この辺りからウルトラシリーズは怪獣や侵略者だけでなく人間社会や組織と言ったものも相手にするようになっていく。

 

岸田長官の作戦に異議を唱え、自分達の解散をかけて怪獣との決戦に挑むMAT。この後もMATは何かと解散の危機に立たされる事になる。

 

怪獣を倒した後、涙ぐみながら隊員達と握手を交わす加藤隊長の姿が感動的。ムラマツキャップやキリヤマ隊長とは違う魅力を持った隊長である。

 

今回登場したスパイナーだが、同じ名前の爆弾が『ウルトラセブン』の「700キロを突っ走れ!」に登場している。脚本は今回と同じ上原さんが担当。

 

今回の前後編は1971年7月に「東宝チャンピオンまつり」として『ゴジラ対ヘドラ』等と同時上映で劇場公開された。

 

 

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