「暗黒怪獣 星を吐け! ーカニ座怪獣ザニカ 暗黒怪獣バキューモン登場ー」
『帰ってきたウルトラマン』制作第23話
1971年9月10日放送(第23話)
脚本 石堂淑朗
監督 山際永三
特殊技術 佐川和夫
カニ座怪獣ザニカ
身長 51m
体重 1万8千t
伊吹隊長曰く「カニそっくりだからカニ座から来た」怪獣。
南條純子が「カニ座の精」と言ったように、カニ座がバキューモンに飲み込まれる度に悶え苦しんだ。
バキューモンが倒されると元に戻ったカニ座に帰ったが、ウルトラマンに切断された両手はどうなったのだろう?
名前の由来は「カニ座」を逆に読んで。
暗黒怪獣バキューモン
身長 無限
体重 無限
様々な星を吸収して巨大になっていく。北斗七星やカニ座を飲み込み、地球も飲み込もうとした。
内部に入り込んだウルトラマンにブレスレットニードルで切り裂かれると星を吐き出して爆発した。
名前の由来は「バキューム・モンスター」かな。
物語
日食の日に郷と丘隊員の前に謎の女性が現れて北斗七星が消えた事を告げる。
地球に暗黒怪獣バキューモンの恐怖が迫る!
感想
科学考証がおかしいと言われる話だが今回はSFと言うよりお伽噺や神話の類と思って見た方が良い。星を飲み込むバキューモンは世界を飲み込んで終わりをもたらす闇で、カニ座の精ザニカは星の使いと言ったところだろうか。
ザニカと意思がシンクロしてしまった南條純子が怖すぎ。
女性が宇宙生命体の伝言役になる展開は『ウルトラセブン』の「蒸発都市」と同じ。「蒸発都市」ではやや違和感があったが今回はお伽噺や神話の雰囲気を強めたので違和感が無くなっていた。
せっかく星占いの女性を出したのなら星占いが趣味の上野隊員を使うのもありだったと思う。結局、上野隊員の星占いは第1話「怪獣総進撃」のみの設定となってしまった。
「だって私まだ若いんだもん」や「私のようなか弱き乙女」と丘隊員が妙にはしゃいでいて可愛い話。
ザニカの両手をウルトラブレスレットで切り落とした後に本当に倒すべき敵はバキューモンである事に気付くウルトラマン。もう少し早く気付いてほしかった。
ところで、どんな宇宙怪獣でも倒せる原子破壊光線はこの後完成したのかな?