帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「邪悪襲来」

「邪悪襲来 ー凶獣ルガノーガー登場ー
ウルトラマンマックス』第28話
2006年1月7日放送(第28話)
脚本 林壮太郎
監督・特技監督 村石宏實

 

凶獣ルガノーガー
身長 57m
体重 6万6千t
凶暴な怪獣で緑豊かな星を次々と滅ぼしていった。
頭部と両手にある三つの口から光線を吐き、両肩から赤い電撃を発し、尻尾の先にある針から相手のエネルギーを吸収する。さらに胸部が反射板のようになっていてビーム攻撃を撥ね返し、赤い電撃を全方位に放つ事でミサイル攻撃も無効化させてしまう。
リリカの故郷の星を滅ぼして地球も襲うが、リリカに助けられてDASHの援護を受けたマックスのギャラクシーカノンで倒された。

 

友好宇宙人リリカ
身長 160cm
体重 47kg
遥か銀河系の彼方にある緑溢れる惑星S-851惑星に住んでいた少女。故郷の星をルガノーガーに破壊された為、故郷に似た地球を第二の故郷とした。
千里眼や治癒能力を持つ。感覚も鋭くてルガノーガーの襲来やカイトの正体にも気付いた。
普段は自分の正体を隠してKBNのボランティア活動に参加している。

 

物語
DASHもお正月。
カイトは久し振りにKBNのボランティア活動に参加し、リリカと言う少女と知り合う。
その頃、宇宙から凶獣ルガノーガーが地球に迫っていた!

 

感想
「怪獣デザインコンテスト」で最優秀賞を受賞した怪獣「ルガノール」をモデルに誕生したルガノーガー。全身これ凶器!と言う見た目で分かり易い強さがウルトラ怪獣の中では逆に新鮮。

 

ルガノーガーは冒頭でリリカの星を破壊している。
『帰マン』のバキューモンや『ダイナ』のグランスフィアと言ったブラックホールのような怪獣が「星を飲み込んだ」ではなく、いつもと同じ大きさの怪獣が「星を破壊した」と言うのはかなりの衝撃だった。
『マックス』の中ではゼットンやイフやバルタン星人等の影に隠れてしまっているが、実はウルトラシリーズでも上位に入る強さではないだろうか。

 

KBNのボランティア活動に参加するカイト。
子供を出す事で守るべきものが明確になってカイトのヒーロー性が増した。
又、災害で両親を亡くした子供達との関わりから第1話以来の謎だったカイトの両親の話にも自然に繋げられている。
「俺は戦い抜く! 同じ悲しみを背負う人達が一人でも少なくなるように!」。

 

故郷の星を怪獣に滅ぼされたので故郷に似た地球を第二の故郷としたリリカ。
どことなく『レオ』を思い出す設定で、他にも故郷の星が滅ぼされたのが一ヶ月前と最近だったり、子供達と触れ合う場所に身を置いていたり、故郷の星を滅ぼした怪獣が何故か地球にも現れたりと共通点がいくつか見られる。
さしずめ、カイトがセブンでリリカがレオと言ったところかな。もし『レオ』でセブンがマグマ星人に敗れていなかったら、レオはリリカのように戦いとは無縁の生活を送っていたのかもしれない。

 

リリカはカイトと良い雰囲気だったので準レギュラー辺りで出続けるのも面白かったかもしれない。
ミズキ隊員がカイトとリリカの仲を見て嫉妬する!と言う展開が来るかと思ったが、そんな事は起きなかった。

 

今回はお正月編と言う事でエリーの書初めがある。
「書道とはheartで書くもの」と言うショーン隊員の説明に「heart。ココロですか?」と尋ねるエリー。「心」と言う不確かなものをエリーがしっかりと認識できるようになったのに変化を感じる。
ところでお正月に宇宙規模のスケールの大きな話と子供達との触れ合いと言う日常描写を同時進行で描くのは『T』の「ウルトラ兄弟を超えてゆけ!」がモデルだろうか?

 

前回に今回にとダッシュドゥカが大活躍。
ウルトラシリーズでは久し振りのバイクなので活躍してくれるのは嬉しい。

 

カイトの事情を知っているであろうボランティアグループのリーダー格である横内はルガノーガーに挑むカイトに向かって「無茶はするなよ」と注意している。後の「勇気を胸に」で触れられるカイトの無茶な行動を頭に入れて聞くと色々と深い。

 

今回登場した子供達は「DASHは必ず勝つよね!」と尋ねたり「マックス、ありがとう!」と手を振って見送ったりと描かれ方が昭和っぽい。最後の「俺、大きくなったらDASHに入って宇宙に行くんだ!」もベタだが、これは実は最終回ラストシーンに繋がっている。

 

 

ウルトラマンマックス TV COMPLETE DVD-BOX

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  • 発売日: 2012/10/26
  • メディア: DVD