「呪いの骨神オクスター ー水牛怪獣オクスター登場ー」
『帰ってきたウルトラマン』制作第30話
1971年10月29日放送(第30話)
脚本 石堂淑朗
監督 真船禎
特殊技術 高野宏一
水牛怪獣オクスター
身長 70m
体重 4万5千t
太古に水牛が大量死した中、一匹だけ生き残って怪獣化したもの。仲間の骨を守っていて、それを脅かす者を唾液で溶かしたり長い舌で捕らえたりしていた。
全身から怪光を発する。水中で長い間暮らしていたので水の無い所では息が出来ない。
スペシウム光線で倒された後、化石になった。ウルトラマンが言うには「仲間達の所に帰った」。そして仲間の骨も土の中に消えていった。
物語
道に迷った坂田さんと次郎君は牛が祀られている神社を見付ける。その裏の谷には大量の牛の骨が……。
感想
今回の話は完全に妖怪譚になっている。
第1期ウルトラシリーズでも『ウルトラマン』の「まぼろしの雪山」に登場したウーのように妖怪のような怪獣はいたが例外的な存在だった。しかし、第2期ウルトラシリーズでは妖怪のような怪獣が多く出るようになり、結果、これまであったSF的な雰囲気が薄れていく事となった。
妖怪のような怪獣が多く出るようになったこの時期の話は『ゲゲゲの鬼太郎』に近いところがある。
今回は話の前半にMATが登場しないと言う大胆な構成になっている。
後半になるとMATが登場するのだが何故か岸田隊員だけいない。西田健さんのスケジュールの関係かな?
大泉滉さん演じる博士が胡散臭くて実に良い。
ウルトラマンとオクスターの戦いはウルトラシリーズでは初めてとなる本格水中戦となっている。『ウルトラマン』の「海底科学基地」でのグビラとの戦いもこのように戦ってほしかった。
今回もウルトラブレスレットはマットアローの機能を回復したり沼の水を蒸発させたりと大活躍。もはや何でもありだ。
今回登場したオクスターは高橋昭彦(現・井口昭彦)さんがデザインしたウルトラ怪獣第1号となっている。
今回の話は真船禎さんのウルトラシリーズ監督デビュー作となっている。