「冬の怪奇シリーズ まぼろしの雪女 ー雪女怪獣スノーゴン登場ー」
『帰ってきたウルトラマン』制作第40話
1972年1月14日放送(第40話)
脚本 石堂淑朗
監督 筧正典
特殊技術 真野田陽一
冷凍怪人ブラック星人
身長 210cm
体重 99kg
土星から来たブラック星人。山小屋の主人の体を乗っ取って若いアベックを誘拐し、土星に連れ去って子供を産ませて奴隷にしようとした。
スノーゴンに色々と指示を出していたが自身は特殊能力を持たない。
ウルトラマン怒りのハンドビームを受けて倒された。
言葉遣いが妙にヤクザっぽい。しつこいノッポが嫌い。
ウルトラシリーズで初めて「星人」と呼ばれた。
雪女怪獣スノーゴン
身長 45m
体重 2万3千t
雪女とあだ名される山小屋の孫娘の体を乗っ取って若いアベックを氷漬けにする。
手や口から冷却ガスを吐いてウルトラマンをカチンカチンにしてバラバラにしてしまったが、ウルトラブレスレットで復活したウルトラマンにウルトラディフェンダーで冷却ガスを跳ね返されて逆にカチンカチンにされバラバラにされてしまった。
名前の由来は「スノー(雪)」かな。
ウルトラシリーズで初めて人間に変身した怪獣。
物語
山登りに行く事になった次郎君とルミ子さん。
一方、山小屋から若いアベックが次々に失踪する事件が起きる。
感想
前回の「20世紀の雪男」は日本には無い雪男伝説の話だったので展開に無理があったが、今回は雪女伝説と侵略話が上手くまとまっている。
次郎君をさん付けで呼ぶルミ子さんの母親。
気のせいか、村野家にいる時の次郎君はルミ子さんより母親と一緒にいる事が多い。ルミ子さんの母親は男の子が欲しかったのだろうか。それとも次郎君は今は亡き母親を求めていたのだろうか。
次郎君とルミ子さんのアベックと言う発想が面白い。
今回の話から郷とルミ子さんがお互いの事を意識し始めたような気がする。
「次郎君の観察は、いつもわりと正確だからな」はシリーズ初期の展開を踏まえた台詞で嬉しい。
土星から来たブラック星人。これは一体どういう事だろうか?
考えられるのは「土星とは地球での呼び名で、宇宙人は自分達の星をブラック星と呼んでいた」、「土星はブラック星人の前線基地だった(今回の宇宙人は前線基地である土星で生まれ育った)」と言ったところかな。
若いアベックをさらい、子供を産ませて奴隷にすると言う手の込んだ事をするブラック星人。しかし、奴隷がこの先何十年も必要となるのであれば、その度にさらうよりも子供を産ませ続けた方が効率的なのかもしれない。嫌な言い方をすれば奴隷生産工場を作ると言う事。
氷漬けにされながらも必死にブラック星人を追う郷が格好良かった。
ウルトラマンがスノーゴンにバラバラにされると言う衝撃の展開に驚くが、その直後にウルトラブレスレットの能力でウルトラマンが復活するのにも驚いた。使い方さえ失敗しなければウルトラマンの中でも最強になれそうだ。