「怪獣エレキング満月に吼える! ー月光怪獣エレキング登場ー」
『ウルトラマンT』制作第28話
1973年10月12日放送(第28話)
脚本 石堂淑朗
監督 高橋勝
特殊技術 山際永三
月光怪獣エレキング(再生)
身長 53m
体重 1万5千t
『セブン』の「湖のひみつ」でセブンに倒された後、長い間に亘って月の光を浴びて吸収し月光怪獣として蘇った。月の光をエネルギーとしているので、朝になると姿を消して満月の夜になると姿を現す。
今度は電気ではなくて炎を武器としている。
ピット星人の指令を受ける事が無くなり、踊ったり側転をしたりするようになった。元々はお茶目な性格だったのかもしれない。
タロウに弱点の角を取られて消滅した。ゾンビみたいな存在だったと考えられる。取られた角はタロウによって二度と生き返らないように満月に納められた。
物語
月の光を浴びて蘇ったエレキング。ZATは次の満月の夜までにエレキングを見付け出そうとするが見付ける事が出来ない。
一方、孫悟空、ターザン、猿飛佐助のイタズラ3兄弟は不思議な石を見付ける。
感想
「ご存知怪獣・宇宙人登場シリーズ」の第2弾として『セブン』の「湖のひみつ」に登場したエレキングが再登場している。
エレキングのアンテナを三日月状の角と解釈して月光怪獣として蘇らせるアイデアは素晴らしいが、怪獣の角から入れ歯を作ろうと言うアイデアはさすがに無理がある。
今回の話は元々は「マンモスの牙が満月に吼えた!」と言うタイトルで巨大牙怪獣ゴキバが登場する予定だったらしい。怪獣の牙で入れ歯を作るのなら、まだシャレとしてアリだったのだが……。
今回はイタズラ3兄弟とご隠居のキャラクターが楽しい話。
イタズラ3兄弟はおじいさん思いで、どんな状況でも決して諦めず、エレキングと戦う時もそれぞれの能力を駆使した作戦を立てて、それである程度の効果を上げていたのは見事。
ご隠居が槍を持って颯爽と立ち向かうもエレキングの足踏み一つでやられてしまったのは笑ってしまった。
今回の話は高橋勝さんのウルトラシリーズ監督デビュー作となっている。