帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ウルトラの父と花嫁が来た!」

ウルトラの父と花嫁が来た! ーウルトラの父 怪獣リンドン登場ー
ウルトラマンT』制作第51話
1974年3月22日放送(第51話)
脚本 阿井文瓶
監督 筧正典
特撮監督 大木淳

 

ウルトラの父
身長 45m
体重 5万t
リンドンに襲われる光太郎達の前に現れ、ウルトラフェザーでリンドンを倒した。
その後、死んだ珠子をウルトラクラウンで生き返らせる。
今回は常に光に包まれた状態だった。
尚、手袋とブーツが赤色から銀色に変わっている。

 

不死身怪獣リンドン
身長 55m
体重 3万t
突然現れて街を壊しまくる。
口に咥えたコンドル1号の自爆攻撃とタロウのハンドナイフで倒されるが、一晩かけてエネルギーを回復させて復活し、再び街を壊しまくる。
口から火を吐く。
ウルトラの父のウルトラフェザーで倒された。

 

物語
ZATとタロウの活躍で怪獣リンドンは倒された。
その直後、南原隊員のお袋さんが許嫁である珠子を連れて上京してきた。突然の話に南原隊員は戸惑うが……。

 

感想
面白い話だったのだが最後にウルトラの父が珠子を生き返らせてしまった事で色々と台無しになってしまった話。

 

今回は特別チームの隊員の結婚観を知る事が出来る。
南原隊員はお袋さんの前では強がっていたが、珠子には「本当は命からがらタロウに助けられたんだ! 昨日ばかりじゃない! 怪獣が出るたんびに命懸けなんだ!」と本心を打ち明ける。確かに自分の命の保証も無い状態では結婚どころではないだろう。特に南原隊員は「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」で見習い時代に面倒を見てもらった佐野隊長を怪獣に殺されているので、自分達の仕事が死と隣り合わせだと言う事をより強く実感しているのだろう。

 

コンドル1号には自爆装置が付けられている事が判明。その後、自爆の炎の中から登場するタロウが格好良い。

 

タロウがリンドンの首を切断する時の演出が面白い。
今回のタロウはこの冒頭の登場だけで後半には出ていない。これはウルトラシリーズでも珍しい試み。

 

南原隊員のお袋さんが再登場。
ZATの活躍をTVで見ていたと言っているので、ZATと怪獣の戦いがTVで中継されている事が分かる。
南原隊員のお袋さんは息子の活躍に満足していたが、ZATの他の関係者、さおりさんとかはいつもハラハラしながらTVを見ているんだろうなぁ。

 

子供時代はいつも一緒に遊んでいたのに大人になって再会した時はなかなか珠子だと気付く事が出来なかった南原隊員。一体、何年間会っていなかったんだろう?

 

結婚について考えた事があるかと言う南原隊員の質問を笑い飛ばす光太郎。こらこら、さおりさんの気持ちを考えなさいよ。(一応、若さとか仕事の危険さとか結婚を考えられない理由はちゃんとあるんだけど)

 

リンドンが倒された場所が観光名所になって屋台も出ていた。人間って逞しい。
ところでZATは倒した怪獣をいつもはどうしているのだろうか?
今回は一晩放っておかれたが、街中に放置するより人のいない場所に持って行って早めに処分した方が良いと思う。

 

光太郎がリンドンを倒す為に変身しようとするも、珠子を早く病院に連れて行ってと訴える南原隊員のお袋さんがいる為に変身できないと言うのはウルトラシリーズの設定の問題点を上手く使った話だった。
結局、光太郎がどうしたらと良いかと迷っているうちにリンドンが暴れて珠子も死んでしまうと言う最悪な展開になってしまった。そして今回の話で良い解決方法を見付ける事が出来なかった光太郎は最終回「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」で同じ過ちを繰り返してしまう事になる。

 

絶体絶命の危機にウルトラの父が現れてリンドンを一発で倒して珠子も生き返らせる。
今回はウルトラの父の凄さを見せる事で逆にタロウの限界が浮き彫りになり、タロウと言えども全てを救う事は出来ない、限界はあると言う最終回「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」に繋がる話となった。
しかし、その為にウルトラの父に珠子を生き返らせるのはやり過ぎ。それなら「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」でも白鳥船長を生き返らせてと言う話になる。せめて珠子は重傷に留めておくべきだった。

 

事件解決後、南原隊員と珠子はめでたく結婚するが、南原隊員が漏らした「ZATは危険な仕事」と言う問題は解決されていない。
南原隊員を結婚させるのなら、ウルトラの父を出さないで、南原隊員が頑張って珠子を助けてリンドンを倒し、タロウに助けられなくても自分の力で自分と珠子を守っていく事が出来ると言う展開にするべきだった。

 

瑳川哲朗さんが体調不良で降板してしまった為、今回から名古屋章さんがナレーションを兼任する事となった。
又、東野孝彦さんの降板を受けて、荒垣副隊長は宇宙ステーションに移動になったとされ、代わりに三谷昇さん演じる二谷副隊長が登場する事となった。余談だが、自分は子供の時に「ZATの2代目副隊長の名前は二谷一美」と知って、今度の副隊長は女性なんだと思っていたら眼鏡と髭のおじさんでビックリした事がある。
今回は久し振りに朝日奈隊長が登場している。そう言えば、朝日奈隊長と荒垣副隊長は「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」以降は一度も一緒に登場していない。意外だ。

 

今回の話は阿井さんの『T』脚本最終作となっている。