「恐怖の円盤生物シリーズ! 戦うレオ兄弟! 円盤生物の最後! ー円盤生物ハングラー ブラックテリナ登場ー」
『ウルトラマンレオ』制作第46話
1975年2月21日放送(第46話)
脚本 田口成光
監督 東条昭平
特撮監督 大木淳
アストラ
身長 50m
体重 4万9千t
変身前の傷を引きずっていた為にハングラーに苦戦するレオの前に現れた。
ミクロ化して相手の内部に突入する荒技ウルトラリダクションでハングラーを倒す。
その後、負傷したレオに肩を貸す。これが『レオ』におけるアストラ最後の登場となった。
円盤生物ハングラー
全長 64m
体重 2万4千t
ブラックスターからやって来た地球侵略7番手。チョウチンアンコウのような触覚とバカデカイ口が特徴的。
円盤形態で地球に侵入。珍しく静かに侵入した為、しばらくの間、ゲンに居場所をさとらせなかった。戦闘形態に変形すると、口から炎を吐き、触覚を赤と青に点滅して引力を発生させ車を引き寄せて破壊する。
最初は地中に隠れてエネルギーを充填していたが、やがて白昼堂々と高速道路を襲撃するようになる。一度はゲンに撃退されるが、場所を変えて破壊活動を続ける。レオが右手を負傷している事に気付くと右手を執拗に攻撃して追い詰めるが、アストラの登場で形勢逆転され、最後はウルトラリダクションで倒された。
物語
トオルの友達である純次。その兄の純平はトラックの運転手だった。
ある日、2人の乗ったトラックがハングラーに襲われるが、警察は純平の運転ミスだと結論付ける。その時、2人の全てが変わってしまう。
感想
今回は冤罪被害者を描いた話。
順平は怪獣に襲われるのだが、証拠が無い為に警察に運転ミスだと結論付けられた結果、職を失い、弟は友達から虐められ、あげく事故現場の地主にも文句を言われる始末。今まで辛い事があっても笑い飛ばしていた兄弟だったが、兄の純平は自暴自棄になり、弟の純次は人間不信に陥ってしまう。
平穏な日々が突如として消え去ってしまう冤罪とは本当に恐ろしい。
結局は怪獣ハングラーの仕業であったと判明するが、その後、2人の名誉は回復されたのか気になる。
今回のトオルとあゆみは純次に親切にしているようで友達と一緒に純次をからかっていた。もし本当に助ける気があるのなら、友達にからかわれている時に助けるべきではないか? かなり勇気のいる事だが、『A』の梅津ダンや『T』の健一君だったら周りの目を気にせずに助けてくれそうな気がする。
何故かヤギを連れている純次。何故?
ハングラーに特攻を仕掛ける純平。死ぬかと思ったが無事に生還。良かった。
ゲンといずみはよく喧嘩するが意外と気が合う。
ゲンと百子さんの関係が恋人なら、ゲンといずみは友達か兄妹と言った感じ。
ゲンはアドバルーンを使ってハングラーを一度撃退する。
MAC隊員ではなくなったので武器を持てなくなってしまった。
その他にも事故現場を自由に調査できなかったりと、MAC隊員ではなくなってしまった為に色々と不都合が起きてしまった。元MAC隊員と言う肩書きにもやはり限界があったか。
今回のレオは急降下で落下して相手に頭突きをくらわすと言う凄い登場。
右手を負傷しているので久々に大苦戦してしまった。
今回は『レオ』でのアストラ最後の登場となっている。
アストラは圧倒的な強さでハングラーを倒している。ハングラーはレオとの戦いで殆どダメージを受けていなかったので、アストラの実力がかなりのものだと分かる。
最後は合体技のウルトラダブルフラッシャーではなく、ウルトラリダクションと言うアストラ単独技での勝利。ゲストのウルトラマンが主役を差し置いて単独で敵を倒すのは非常に稀。これ以前では『A』の「復活! ウルトラの父」と『T』の「ウルトラの父と花嫁が来た!」でウルトラの父がなまはげやリンドンを倒したくらいだ。(『A』の「セブンからエースの手に」でセブンがバクタリを元に戻した事があるが倒したとは言えないだろう)
「僕にも君の兄さんのように、厳しいけど、とっても優しい兄さんのような人がいたんだ……。でもその人は、円盤生物に襲われて、……死んでしまった……」。
ここでゲンが言う「兄さんのような人」とはもちろんダン隊長の事。どうやらゲンはダン隊長は死んだと思っているようだ。あの状況では仕方が無いか……。
「むぅぅ……! レオめ、今度こそお前の息の根を止めてやるぞ! ブラックスター8番機、ブラックテリナ、来ぉーい!」。