帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「パッセージャー号地底突破!!」

「パッセージャー号地底突破!! ー地底怪獣タフギラン タフギラス登場ー
『ザ☆ウルトラマン』制作第6話
1979年5月2日放送(第5話)
脚本 若槻文三
演出 石田昌久

 

地底怪獣タフギラン タフギラス タフギラコ
身長 タフギラン・118m タフギラス・96m タフギラコ・8m
体重 タフギラン・9万6千t タフギラス・8万t タフギラコ・2千t
樹木を食べて成長する怪獣で一晩で一つの森を喰い尽す。地底を掘り抜いた大洞穴を巣としていた。全身の毛バリを逆立て飛ばして攻撃してくる。
1年前にアフリカゾーンで森を喰い尽した後、新たな樹木を求めて日本にやって来た。
ニシキ教授によってオスはタフギラン、メスはタフギラス、2匹の子供はタフギラコと命名された。タフギランとタフギラスはジョーニアスのプラニウム光線によって倒され、タフギラコ達はジョーニアスのリトル光線で永遠に小さくされた後、ニシキ教授に引き取られる事になった。

 

物語
森が一夜にして消える事件が発生。
1年前にアフリカゾーンでも同じ事件があった事から、ニシキ教授がやって来る事になるが……。

 

感想
専用ジェット機でアフリカゾーンからやって来たヘンリー・ニシキ教授。
ロンドン生まれの日系2世でアフリカゾーンの科学者グループのトップに君臨する天才と言うプロフィールを聞いたムツミ隊員は憧れるが、実際にやって来たのはせわしないおじいさんで「本当にロンドン生まれなの?」とガッカリ。意外とミーハーだった。

 

地底戦車パッセージャー号登場。
粉砕した前方の土砂を後方に排出する機能が付いている細かさが嬉しいが、操縦者であるトベ隊員が映っていないカットがいくつかある杜撰さは悲しい。

 

周り全てを振り回す強烈キャラクター・ニシキ教授。
若いのは頼りにならないからとアキヤマキャップを運転手に指名し、その後もアキヤマキャップを無視して皆に指示を送ったり、地下の大洞穴でタフギラスを見付けるとパッセージャー号から外に飛び出していったり、タフギラスを眠らせようとするマルメ隊員に向かって可哀想だがすぐに殺せと命令し、さらに自爆スイッチが近くにあるのに自分が攻撃すると言って勝手にボタンを押しまくる。
さすがに驚いたヒカリが止めに入ろうとするが、今まで散々振り回されたアキヤマキャップは「ニシキ教授のお手並みを拝見しよう」と投げやりぎみに黙認。良いのか? 自爆スイッチが近くにあるんだろう?
このアキヤマキャップがニシキ教授に手を焼いて途中から投げやりになってしまう流れは普段の真面目すぎるほどに真面目なキャラクターとの落差でかなり笑える。

 

なかなか人の名前を覚えないニシキ教授。
アキヤマキャップは「隊長君」、マルメ隊員は「丸いの」、ムツミ隊員は「お嬢さん」、ヒカリは「若いの」、パッセージャー号は「潜るやつ」。トベ隊員は「運転手君」でトベ隊員が「自分の名前はトベ」と言っても「飛ぶんじゃない!」ととんちんかんな返答。さらに名前を覚えない事を怒られると「名前なんてどうでもいい」と開き直った反論。なのに怪獣に対しては「名前は大切だ。名は体を表す」と言って既に「タフギラン」と「タフギラス」と言う名前を用意していた。おいおい。
事件解決後、結局、科学警備隊の名前は覚えず、ちゃんと名前を言ったのは怪獣だけだった事に皆は不満を漏らすが、最後にニシキ教授は最初に言った「若いのは頼りにならない」を訂正して、皆に感謝の言葉を述べて帰って行く。

 

「タフギラコ」を「タコギラコ」と聞き間違えて笑う科学警備隊だったが、怒ったニシキ教授は子供の存在が何を意味するのかアキヤマキャップに尋ねる。
アキヤマ「タラコが、タフギラコがいたと言う事はタフギランとタフギラスのつがいがどんどん繁殖すると言う、その……」。
いきなりの質問に焦ったのか「タフギラコ」と「タラコ」を言い間違えるアキヤマキャップ。どうという間違いではないのだが、あのアキヤマキャップが言い間違えたと言うのが笑える。その後のしどろもどろな返答も普段とのギャップでまた笑える。

 

このままタフギラコ達が成長すると日本だけでなく地球全ての森が喰い尽される恐れがあるからと言って、まだ小さい子供の怪獣を攻撃する場面は見ていてあまり気分は良くない。
ヒカリがジョーニアスに変身するが、子供達を守る為に立ちはだかる両親を倒し、目の前で両親を殺された子供達をリトル光線で縮小する。そんな便利な光線があるなら両親にも使えよと突っ込みたくなるが、説明を聞くとある一定の強さを持った相手には通じないのかもしれない。
その後、親のいない子供としてタフギラコ達はニシキ教授に引き取られる事になる。危険なのでは?と問われるが、その時はジョーニアスに頼むと答える。頼むって一体何を頼む気なのか怖くてちょっと聞けない。
しかし、前回の「草笛に夕日が流れる時…」で「小さい動物だからと言って安易に飼って、大きくなったら責任が持てなくなるのはいけない」と言う話をして今回のこの展開は疑問が生じる。

 

アフリカゾーンに帰る時にニシキ教授が皆に向かって言った「送らんでいい」3連発とコメディタッチの話なのにいつもと同じ渋い調子で物語を締めるナレーションがおかしかった。