「GO!! マグマの決死圏 ー集結怪獣ガミバ登場ー」
『ザ☆ウルトラマン』制作第32話
1979年11月14日放送(第33話)
脚本 星山博之
絵コンテ 白土武
演出 又野弘道
集結怪獣ガミバ
身長 125m
体重 9万2千t
マロイ島の地下洞窟に生息していた生物。シロアリが家を食べるように地下の岩を食べて地殻変動を起こしていた。複数が合体する事で巨大化していく。
口の中から溶解液を吐く。
ジョーニアスも喰おうとするが、逆に体内にプラニウム光線を撃たれて爆発した。
無数の小さいガミバが岩を食べる事で巨大なガミバにエネルギーを供給していた。
物語
海底火山の爆発が続き、科学警備隊が調査に乗り出す。
ゴンドウキャップは地底タンク・パッセージャー2号の出動を命じるが、地下には恐るべき脅威が待ち構えていた。
感想
今回は上司であるゴンドウキャップと部下であるヒカリ達のお話。
「新キャップが来た!!」と同じく両者の対立が軸となり、強引な命令を下しながらも部下を気遣うゴンドウキャップの上司としての器が描かれている。又、今回のヒカリ達は強引な命令に勘弁してくれと思いつつも素直に従っている。
地底タンク・パッセージャー2号登場。
トベ隊員はまだテスト段階だからと運用に難色を示すが、ゴンドウキャップは試運転を兼ねて実地で動かせば操縦者の腕も上がると強引に押し切る。
結果、危機に陥ってしまうのだが、素朴な疑問として、1号を何故使わなかったのか尋ねたい。
地底へ行って、お約束通り危機に陥って、最後はジョーニアスによって救出されるパッセージャー2号。
ウルトラシリーズに限らず、最初から最後まで危機に陥らなかった地底タンクって無いなぁ。
『T』のベルミダーⅡ世も今回のパッセージャー2号もドリルが2本になっている。ウルトラシリーズの地底タンクは2号機になるとドリルが2本に増えるようだ。
パッセージャー2号の周りに何か迫っているのを感じたヒカリはムツミ隊員と一緒に外へ。そう言えば、初期の頃に比べてマルメ隊員がヒカリとムツミ隊員の間に割って入る事が少なくなったなぁ。
ジョーニアスによってガミバが倒されてパッセージャー2号も救出されたのを見たゴンドウキャップは「またしてもウルトラマンに助けられたか……」と思わず嬉しそうに呟く。あちらこちらで触れられていくジョーニアスを頼りにする人間の心は終盤への伏線として機能していく事になる。
事件解決後、活躍できなかったとするマルメ隊員達をゴンドウキャップはさり気にフォローするが、ピグにそれを指摘されて照れて去ってしまう。
「宇宙から来た雪女」のお化けが苦手に続いてゴンドウキャップの意外とかわいい一面が見られた。
今回の話は星山さんの『ザ☆ウル』脚本最終作となっている。