帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「燃える深海への挑戦」

「燃える深海への挑戦 ー溶岩怪獣ファイヤ・バドン登場ー
『ザ☆ウルトラマン』制作第7話
1979年5月9日放送(第6話)
脚本 荒木芳久
演出 古川順康

 

溶岩怪獣ファイヤバドン
身長 63m
体重 2万4千t
数億年前に生息していたと言われる怪獣。
口からマグマを吐き、謎の飛行物体として地上や海上で破壊活動を行った。
火山帯を通って移動し、土より抵抗の少ない海底火山から姿を現す。活動時間が5分以内と短く、エネルギー補給の為にマグマに戻らなければならない。
トベ隊員がスーパーマードックに搭載した海底専用の特殊銛を胸に打たれ、さらにジョーニアスのアストロビームを受けて内部から爆発した。
名前の由来は「ファイヤーバード(火の鳥)」かな。

 

物語
海底地震が起きた直後、街を大津波が襲い、さらに一部住民の証言から大津波と前後して謎の飛行物体が人間を襲った事が明らかになる。
謎の飛行物体を調査する科学警備隊の前に怪獣ファイヤバドンが姿を現す!

 

感想
冒頭で大津波から逃げる人々が謎の飛行物体状のファイヤバドンに襲われるが、後の科学警備隊の場面で謎の飛行物体の目撃者はいないとの報告があるので、襲われた人々は殆ど死亡してしまったと思われる。
続く沈む船から脱出しようとする人々がファイヤバドンに襲われる場面も前後の展開を見ていると救出できたようには見えなかったりと、『ザ☆ウル』はウルトラシリーズの中でも特に犠牲者数の多い作品となっている。

 

前半は謎の飛行物体に対して科学警備隊が様々な仮説を提唱して検証していく展開。
マルメ説・・・どこかの高性能侵略機が新たな火炎砲攻撃を仕掛けてきた。
ヒカリ説・・・特殊な隕石。又は海底火山で溶岩が噴き上げられた。
ムツミ説・・・新しい怪獣の出現。
調査の結果、ガソリンと硝煙反応が無い事からマルメ説が否定され、海底地震の規模に比べて津波の規模が大きすぎたのでヒカリ説も外される。そんな中、ムツミ隊員は資料の中からファイヤバドンに関する記述を見付けて自説を補強。そして実際にファイヤバドンが現れた事でムツミ説が正しかった事が証明される。

 

水中に逃げるファイヤバドンを追いかけるスーパーマードックだったが限界深度を超えて追跡した事で機体各部に亀裂が入る。
スーパーマードックを設計したのは自分だとして、トベ隊員はアキヤマキャップの退却命令を無視して強引に追跡を続けるが、引き際を間違えた為に浮上不可能の危機に陥り、最後はアキヤマキャップに操縦を譲る事になる。
「バカモン! どけぇ!!」とアキヤマキャップがトベ隊員を殴り飛ばして強引に操縦を代わったのに驚いた。特別チームの隊長は叱りはするが直接手を上げる事は少ないので。

 

マルメ隊員に「お前一人のマードック号じゃない! 科学警備隊の命を預かっている」と言われたトベ隊員はスーパーマードックの改造を宣言。
深く潜る事は出来てもその先にどうすればいいのか悩むが、ピグとモンキが持ってきたブドウの差し入れをヒントに突破口を見付ける。
その後、ファイヤバドン出現を聞いたトベ隊員は改造したスーパーマードックの出撃を求めるが、新機能のテストがまだ行われていない事を聞いたマルメ隊員は「俺はまだモルモットになりたくない」と拒否する。
テスト無しのぶっつけ本番はウルトラシリーズに限らず様々な作品で見られる展開。
トベ隊員は「俺の技術を信じていないのか!?」と怒ったが、これは信じる信じないの問題ではないし、実際、先の戦闘でトベ隊員は自分の設計したスーパーマードックで皆を危険にさらしているので、ここはマルメ隊員の言い分が正しい。

 

ファイヤバドンとの再戦。
トベ隊員は「危険な時は退却する」、「自分の科学警備隊員生命を賭けて操縦する」としてアキヤマキャップの決断を引き出す。
防御だけでなく攻撃のパワーアップも果たしていて海底専用の特殊銛でファイヤバドンにダメージを与える。その後も慎重策を取るアキヤマキャップに対し、トベ隊員は積極策を展開。マグマに囚われて危機に陥っても、皮を破いて中の実を取り出すブドウの食べ方をヒントにした新設計で、スーパーマードックの外皮を破って中身を脱出させると言う驚きの脱出方法で見事窮地を脱する。が、脱出時の衝撃で全員気絶してしまう。
ヒカリが気付いてジョーニアスに変身したから良かったものの、下手をすれば追い打ちをかけに来たファイヤバドンに全滅させられた可能性もあった。もしテストをしていたら脱出時の衝撃を知る事が出来たかもと考えると、マルメ隊員が危惧した通りかなり危険な賭けだったと言わざるを得ない。

 

ファイヤバドンとの水中戦や空中戦ではこれまでの実写特撮では描けなかった泳いだり飛んだりする動きが描かれていた。

 

今回の話は脚本の荒木芳久さんの『ザ☆ウル』初登板作となっている。

 

 

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