帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「目覚めた古代生物の恐怖!!」

「目覚めた古代生物の恐怖!! ー頭脳怪獣ドルフィーゴ登場ー
『ザ☆ウルトラマン』制作第8話
1979年5月30日放送(第9話)
脚本 星山博之
演出 四辻たかお

 

頭脳怪獣ドルフィー
身長 75m
体重 8万1千t
タマラ島古代遺跡の地下空洞にある壁画の向こうに広がる地底湖に眠っていた。タマラ島で1億2千年前に滅びた種族の最後の生き残りで、自分の土地を荒らす侵入者として調査隊を排除しようとする。
謎の光線で人間の大脳をコントロールする。ヒカリとの話し合いで、調査隊が島を荒らさずに引き揚げるのならコントロールしている人間を無傷で解放すると約束するが、南田博士が生き埋めになった助手達を救助しようと壁画を破壊した為に古代遺跡を破壊して暴れ回る。
最後はジョーニアスのプラニウム光線で倒され、島ごと海中に沈んだ。

 

物語
南太平洋に点在する古代遺跡の一つ、タマラ島で大掛かりな発掘調査が行われるが、古代遺跡の中で行方不明になった調査隊員が海から姿を現して謎の光線で調査隊の設備を次々に破壊していく。
果たして真相は……?

 

感想
調査隊を率いる南田博士は古代の神秘に魅いられて道を踏み外す学者かと思いきや生き埋めになった助手達の救出を優先していた。
ムツミ隊員は石板を解読するまで下手に古代遺跡に手を出さないでほしいと頼んだが、南田博士は助手達を放っておけないと拒否する。結果、ダイナマイトで壁画を爆破してドルフィーゴを暴れさせてしまう事になるのだが、ここで南田博士の行為を責めるのは酷だろう。

 

ドルフィーゴに洗脳された清水助手。音も無く姿を現し、無表情のまま目から発する怪光線で破壊活動していく様はかなり怖い。

 

古代遺跡から発見された謎の石板を解読すれば怪現象の謎が解ける可能性があったが、スーパーマードック搭載のコンピューターではパワー不足だった。
そこでムツミ隊員とピグは近くの発電所に協力を求めに向かうが、一足遅く、ドルフィーゴに洗脳された助手の一人によって発電所を破壊されてしまう。
それにしてもタマラ島の一体どこに発電所があったのだろうか? ラストの脱出シーンではそれらしき施設は見えなかったのだが……。

 

古代遺跡の中で生き埋めになったはずの清水助手が海の中から現れた事でヒカリは地底湖と海底が洞窟で繋がっていると推理。清水助手の後を尾けてドルフィーゴに洗脳されている助手達を見付ける。
ドルフィーゴが島に入り込んだ人間を排除しようとしている事を知ったヒカリは調査隊は島を荒らしに来たわけではないと釈明する。
ヒカリや人間側の視点では調査は古代遺跡の謎を解明して保存する為のものなのだが、ドルフィーゴの視点では古代遺跡を調査する事自体が島を荒らす行為だったと言えるかもしれない。又、島には発電所が設立されていたが、これもドルフィーゴ側から見れば島を荒らす行為となった可能性もある。
ヒカリとの話し合いで、ドルフィーゴは今すぐ人間が去り、これ以上は島を荒らさなければ良いと意外と冷静な返答を出すが、一足違いで南田博士が生き埋めになった助手達を救助しようとダイナマイトで壁画を破壊してしまう。
コントロールが解けた助手達は南田博士のもとへ帰るが、怒ったドルフィーゴは古代遺跡を破壊してその姿を現す。
ドルフィーゴの言い分も助手達を助けようとする南田博士の気持ちも分かるだけに、ちょっとした食い違いが避けられない争いに至ったのは非常に残念。

 

南田博士の願いも空しく、ジョーニアスとドルフィーゴの戦いで破壊されていく古代遺跡。なんかもう、ワザとやっているのか?と突っ込みたくなるほど古代遺跡が次々に壊されていく。
最後はジョーニアスのプラニウム光線で倒されたドルフィーゴと共にタマラ島自身も海中へと沈んでいく。
スーパーマードックで間一髪脱出する皆だったが、発電所の人達がどうなったのか気になる。救出場面は特に無かった気がするし、近くに他の島があったと言う描写も無いし……。(第一、タマラ島が沈む場面では発電所自体無かった)
因みにトベ隊員の推測によると、ジョーニアスは古代遺跡と一緒に眠るのがドルフィーゴにとって一番良かったと判断したのだろうとの事。
主たるドルフィーゴが倒されたのでタマラ島自身も沈んだのかと思われるが、この会話を聞くと、ジョーニアスはタマラ島ごと古代遺跡とドルフィーゴを海中に沈めて、人間の手が届かないようにしたとも解釈できる。

 

事件解決後、ピグによって石板にはドルフィーゴは昔からタマラ島にいた事が記されていた事が解明され、それを聞いたムツミ隊員はもう少し早く解読出来ていたら、こういう結果にはならなかったと答える。
でもピグが現場に派遣された時には既に助手達はドルフィーゴにコントロールされていたので、そこでピグがドルフィーゴがタマラ島の主だった事を解明したとしても、南田博士は助手達を助ける為に壁画を破壊していたと思う。
どちらかと言うと、事件発生時に現場にいたのに、ピグ達が到着するまでの間、南田博士を説得できなかったムツミ隊員にこそ今回の責任があるような……。

 

石板を手にした南田博士は6千年前の古代文明の謎が一挙に解かれる可能性が出てきたと語るが、目覚めたドルフィーゴは自らを1億2千年前に滅びた種族の最後の生き残りと称している。
どうやらドルフィーゴの種族が1億2千年前に滅びた後に、6千年前まで栄えていた他の種族がいたようだ。石板や壁画等にドルフィーゴを象った絵が描かれているので、その他の種族はドルフィーゴを一種の神として崇め奉っていたと推測される。
今回の事件では語られなかったドルフィーゴを崇め奉っていた種族。彼らがどこから来てどこへ消えたのか、その謎を解く鍵は海中へと沈んでしまった……。