帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「光る大空、繋がる大地」

「光る大空、繋がる大地」
ウルトラマンX』第14話
2015年10月20日放送(『新列伝』第120話)
脚本 林壮太郞
監督 坂本浩一

 

ウルトラマンギンガ
身長 ミクロ~無限大
体重 0~無限大
次元の歪みを通ってエックスの世界にやって来て、ビクトリーとエックスと一緒に次元の歪みを閉じた。
「怪獣と共存する」と言う大地の夢を聞いてコスモスやセブンと言った先輩ウルトラマン達の話をする。
ビクトリーとエックスと一緒にグア・スペクターを倒し、戦いが終わるとエックスによって元の世界に帰った。

 

ウルトラマンビクトリー
身長 ミクロ~無限大
体重 0~無限大
ギンガとエックスと一緒に次元の歪みを閉じた。
「怪獣と共存する」と言う大地の夢を聞いてシェパードンの話をする。
ギンガとエックスと一緒にグア・スペクターを倒し、戦いが終わるとエックスによって元の世界に帰った。

 

ウルトラマンギンガビクトリー
身長 ミクロ~無限大
体重 0~無限大
グア・スペクターとの戦いでギンガとビクトリーが合体変身した。
ティガ、ダイナ、ガイアの力でグア・スペクターを倒した。

  

幻影宇宙大王モルド・スペクター
身長 58m
体重 3万3千t
ギンガに倒されたグア軍団の代わりにオペレーションベースXにあるスパークドールズを新たな戦力にしようとした。
ギナ・スペクターとジュダ・スペクターの魂を融合してグア・スペクターとなる。

 

幻影宇宙女王ギナ・スペクター
身長 162cm
体重 57kg
仲間を失って追い詰められた為に最後の手段としてモルド・スペクターと魂を融合させた。

 

幻影宇宙帝王ジュダ・スペクター
身長 60m
体重 3万2千t
グア兄妹の次男。
かつてビクトリーナイトに倒されたが、モルド・スペクターとギナ・スペクターが魂を融合させた時に一緒に現れる。

 

暗黒星人シャプレー星人
身長 170cm
体重 60kg
グア軍団の新たな戦力を得る為にマーキンド星人を呼んで取引を行う。
ショウが放ったキングジョーのモンスシューターからギナ・スペクターを庇って倒された。

 

宇宙商人マーキンド星人
身長 170cm~190cm
体重 70kg~100kg
シャプレー星人に呼ばれてメカゴモラのスパークドールズとXioの情報を用意したが、取引を終えるとシャプレー星人に射殺されてしまった。
因みに「イージス 光る時」でナックル星人バンデロが連絡を取っていた相手だったらしい。

 

ロボット怪獣メカゴモラ
身長 44m
体重 2万2千t
マーキンド星人からギナ・スペクターが手に入れた怪獣型のマシン。
オペレーションベースXの近くに現れてウルトラマン達を誘き出す。
サイバーゴモラのサイバー超振動波とアリサのウルトライザーを同時に受けて倒された。

 

幻影合身大魔帝グア・スペクター
身長 58m
体重 3万3千t
モルド・スペクターがギナ・スペクターとジュダ・スペクターの魂を取り込んだ存在。
外見はモルド・スペクターと変わりが無いが、ギナ・スペクターとジュダ・スペクターの顔が付いたバット・キャリバーを持つ。
エクシードエクスラッシュでダークサンダーエナジーを祓われて二度と復活できないようにされ、最後はエクシードXのエクスラッガーショットとギンガビクトリーのゼペリオン光線を同時に受けて倒された。

 

電脳怪獣サイバーゴモラ
身長 40m
体重 2万t
メカゴモラを止める為にアスナが実体化させた。
ウルトライザーを撃つアリサと協力してメカゴモラを倒した。

 

物語
次元の歪みを通ってギンガがエックスの世界にやって来た!
ギンガ、ビクトリー、エックスの三大ウルトラマンとグア三軍神の決戦が始まる!!!

 

感想
ギンガ、ビクトリー、エックスの「『新列伝』で登場した新ウルトラマン達」&「スパークドールズに関わるウルトラマン達」が集結!
TVシリーズでこんなに豪華な話を作って良いの?と思う大盤振る舞いな回となった。

 

モルド・スペクターはギンガ、ビクトリー、エックスの3人を相手に戦えるとさすがの強さであったが段々と劣勢になっていき、遂にギナ・スペクターに「さすがに歩が悪すぎます!」と言われて一時退却する。
基本的にヒーローと言うのは作品が最終回を迎える頃には身体的にも精神的にも強さが完成されている事が多いので、完結した作品から現行作品にゲスト出演するヒーローは現行作品のパワーバランスを崩す強さを見せてしまう恐れがある。今回のギンガはまさにそれで、一人でグア軍団を壊滅させ、モルド・スペクターとの戦いでもビクトリーやエックスと違って常に優勢であった。
昭和のウルトラシリーズではウルトラ兄弟がゲスト出演する時には敵の罠にはまったりしてエネルギーが残り少ない等と言った制限を付ける事でパワーバランスを整えているが、これはこれでせっかく助けに来たウルトラ兄弟が活躍できないと言う問題があり、ヒーローのゲスト出演の難しさを感じる。

 

ウルトラマンであるヒカルとショウもオペレーションベースXに。
エックスの世界ではウルトラマンについてはまだまだ謎だらけであったが、ここでXioのメンバーはヒカルとショウを通してウルトラマンと言う存在に直に触れる事が出来た。

 

完結した作品と現行作品とではそれぞれの世界の状況が色々と違っているのだが今回はそれを上手く使った回であった。例えばエックスの世界ではエックスが人間の味方かどうかまだ不確定で怪獣との共存も前途多難であるのだがギンガの世界からやって来たヒカルはウルトラマンも怪獣も自分達の仲間だとハッキリと述べる事が出来る。このヒカルの言葉によってXioのメンバーはウルトラマンであるエックスは自分達の仲間であると確信する事が出来、大地は怪獣との共存に再び邁進する事が出来た。

 

大地の理想は怪獣と共存する事。
大地「怪獣はその生物本来の生息地に棲み続けるのが自然だから、そう言う環境がキチンと整ったらスパークドールズを元の姿に戻して自然に帰してあげたいんです」。
エックスの世界のスパークドールズは昔から地球に眠っていたものだがギンガの世界のスパークドールズはルギエルによって生物が人形に変えられたものなので、大地の言っている「怪獣は仲間」は「共生する相手」で、ヒカルの言っている「怪獣は仲間」は「戦友」と実は意味がちょっと違う。そこでヒカルは自分のケースの他に怪獣との共生を果たしたコスモス(ムサシ)のケースを大地に話すのであった。

 

『X』に登場する怪獣は地球の各地に眠っていたスパークドールズが実体化したものであるが、今回の大地の話を聞くと、どうやら元々は怪獣だったものが何らかの理由でスパークドールズになったようだ。
星空の声」ではかつてデマーガを封印した光の巨人についての伝説があったが、彼が怪獣達をスパークドールズにして各地に封印したのだろうか?

 

今回は『ギンガ』『ギンガS』のキャラクターがゲスト出演する回だがヒカルの話でコスモスやセブンやカプセル怪獣と言った他の作品の話題も出た。今の作品しか見ていない人は昔の作品の話を出されてちょっと困ったかもしれないが、昔の作品からずっと見ている人間にはこう言う形で昔の作品にも触れてくれるのは凄く嬉しい。

 

まさかのマーキンド星人再登場。
メビウス』から他の作品の怪獣や宇宙人が色々と再登場するようになったが、まさか『SEVEN X』の宇宙人が再登場するとは思わなかった。
ニュージェネレーションシリーズは宇宙人同士の繋がりが描かれるようになったので、死の商人をイメージさせるマーキンド星人は重宝される事になる。

 

モルド・スペクターは自身が浴びたダークサンダーエナジーを使ってオペレーションベースXにあるスパークドールズを実体化させようとする。
ギンガシリーズでは闇に属するルギエルがウルトラマンや怪獣達をスパークドールズにしていたが、『X』では光に属するエックスが怪獣をスパークドールズにしてダークサンダーエナジーがスパークドールズから元に戻すと光と闇の役割が逆になっているのが興味深い。

 

今回はグア軍団三部作の決着編と言う事で全編バトルとなっている。
生身アクションも充実していてショウとギナ・スペクターの戦いはさすがのレベル。
ヒカルも『ギンガ』の頃は普通の高校生だったのが数年でここまで強くなったのかと驚くレベルになっていた。

 

今回はヒカル、ショウ、大地のトリプル変身が実現!
新規の変身映像も作られて豪華この上ない場面となった。
数あるヒーロー共演の中でも上位に入る盛り上がりであった。

 

モルド・スペクターとギナ・スペクターの今回の戦いの目的が弟ジュダ・スペクターの敵討ちだったり、シャプレー星人が自分の身を犠牲にしてギナ・スペクターを守ったり、最後にグア三兄弟が合体したりとヒーロー作品の悪役とは思えない程に結束力が強いグア軍団であるが、実はこれも『メロス』や『ウルトラ超伝説』に準じた描写である。

 

『メロス』や『ウルトラ超伝説』と違ってグア三兄弟が合体しても姿はモルド・スペクターのままであった。予算やスケジュールの都合があったのだろうけれど、やはりここは三兄弟が合体したグアの姿を見たかった。
この後にグア・スペクターとギンガ、ビクトリー、エックスの三大ウルトラマンの戦いが始まるが、設定上は3対3の互角でもやはり映像で見ると人数の違いが気になってしまう。ウルトラシリーズではやたらとデカい敵が出る事があるが、敵がウルトラマンより人数が少ない時は大きさを変えるなりしないと見た目的にバランスが取れないのであろう。

 

邪気を鎮めて次元の歪みを閉じる時に使った浄化の技やグア・スペクターとの戦いで使った電気の技と言ったようにあえて同じ属性の技を使う事でギンガ、ビクトリー、エックスの3人の違いを見せると言うのが上手かった。

 

ギンガ、ビクトリー、エックスはコンビネーションを駆使して戦うが、一撃の破壊力はグア・スペクターの方が上。そこで戦いの後半はギンガビクトリーにエクシードXにとウルトラマン側はパワーアップを次々と使って力で押し切る戦法に切り替えている。

 

エックスはエクシードエクスラッシュでグア・スペクターが浴びていたダークサンダーエナジーを祓って「これで貴様は二度と蘇る事が出来ない」と宣告。
一度倒された敵でも後の作品で蘇る事があるウルトラシリーズで「二度と蘇る事が出来ない」とハッキリ言ったのは衝撃だった。正直言って「え? そんな事言って後の作品で困らない?」と思った。

 

今回のモルド・スペクターとギナ・スペクターが蘇ったのは『ファイトビクトリー』でヤプールがジュダ・スペクターを蘇らせたのがきっかけ。そのヤプールが復活したのは『ギンガS』の「仲間と悪魔」でエクセラーが超獣のスパークドールズを用意したのがきっかけ。そのスパークドールズが誕生したのは『ギンガ』でルギエルが起こしたダークスパークウォーズがきっかけであった。こうして『ギンガ』『ギンガS』『X』と続いたダークスパークウォーズによって始まった事件はひとまず終結するのであった。

 

戦いが終わってギンガとビクトリーとアリサはウルトラマンゼロアーマーを付けたエックスによって元の世界に戻される事になる。
え!? ちょっと待って。それじゃヒカルやショウは元の世界に戻る手段が無いのに次元の歪みを閉じちゃっていたの? エックスが次元を越える能力を持っていて良かった……。(ヒカルが使えるかどうか分からないけれど、ギンガは次元を越える能力を持っていそうではあるが)

 

この後、『新列伝』は『X』の第8話から第14話までの総集編である「限界を超えた勝利の光」を放送した後、『X』の第15話を放送している。

 

 


【監督コメント付!】『ウルトラマンX』次回予告 第14話「光る大空、繋がる大地」 (新ウルトラマン列伝 第120話 次回予告)

 

 

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