帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「土塊の魔王」

「土塊の魔王」
ウルトラマンオーブ』第2話
2016年7月16日放送(第2話)
脚本 小林雄次
監督 田口清隆

 

土ノ魔王獣マガグランドキング
身長 70m
体重 21万5千t
角持ちし赤き巨人(タロウ)に龍脈の力で封印されていた魔王獣で属性は「土」。ジャグラーがダークリングとテレスドンアントラーゴモラ等の土属性の怪獣カードを使って復活させた。
地盤沈下を起こして地上の建物を沈めていき、マガ穿孔で建物を円形状にくりぬいていく。
スペリオン光線も通じない硬い装甲を誇るが、スペシウムゼペリオンのスペリオンシールドでマガ穿孔を跳ね返されて装甲に穴を開けられたところに再びスペリオン光線を受けて倒された。
亡骸からはタロウのウルトラフュージョンカードが現れてガイに回収された。又、マガグランドキングの怪獣カードはジャグラーに回収された。
「太平風土記」に「土を禍々しく乱せし巨大な魔物・禍蔵鬼」として描かれている。

 

物語
大規模な地盤沈下によってビルが次々と沈んでいった。
バイト中にジャグラーを目撃したナオミは彼が地底に封印されている怪獣を復活させようとしている事を知る。

 

感想
「ジェッタこそ仕事もしないで遊んでばっかりいて」と言うナオミの小言を聞いたジェッタは「母ちゃんみたい」と愚痴る。
SSPは少年探偵団がモデルらしいが、ナオミが運営費を工面しているので、ナオミがジェッタとシンの母親のように見えるところがある。
自分は風来坊モノをあまり見ていないのでイメージで語るが、ああいう作品って子供を抱えた未亡人の女性が風来坊の主人公と関わると言うイメージがあって、ナオミも女手一つでジェッタとシンと言う子供を育てている母親に見える時がある。

 

SSPのサイトで発表した「光の戦士 ウルトラマンオーブ」と言う名前が世間に浸透するが、それは記事を大手サイトに無断転載された結果であった。どの世界にもそう言う人達っているんだね……。

 

ガイの日常を描く銭湯の「鶴の湯」とラムネが登場。
ラムネを少しこぼしてしまったが、子供とのやり取りが平成のヒーロー作品では少ない「大人のお兄さん」と言う感じで良かった。

 

今回の隠されていたサブタイトルは『マックス』の「地底からの挑戦」。
劇中で地盤沈下の原因について地底人の陰謀説が挙げられていたが今回の話も「地底からの挑戦」も地底人の存在は無かった。

 

SSPの運営費と家賃を工面する為にナオミはバイトへ。
そんなに生活が苦しいのならジェッタとシンも副業をすれば良いのに。修理屋とか開いて、ジェッタが営業を、シンが修理を担当したら成果がありそうな気がするのだが。

 

オーブニカを吹いてジャグラーの所に現れるガイ。
こう言うヒーローの登場に決まりの展開を入れるのはウルトラシリーズでは珍しい。特別チームの隊員が楽器を吹いて一人で現場に現れるのはさすがに無理なので、ここは主人公を特別チームから外したからこそ出来た事と言える。

 

ガイとジャグラーの再会。
ジャグラーは前回のナオミに取った気取った雰囲気や今回のガイに向けたふざけた態度等、場面によってキャラが違っている。『オリジンサーガ』を見ると今のジャグラーは本心を見せない為にキャラを演じていると思われる。

 

今回の話でジャグラーが魔王獣を復活させている事が明らかになった。
ウルトラシリーズでは昔からレギュラーの敵キャラがいるが、何らかの組織に属している事が多く、ジャグラーのように単独で動く人物は『オーブ』時点では少なかった。ジャグラー以前には『ネクサス』の溝呂木と『メビウス』のボガールヒューマンくらいであろうか。特に溝呂木は「変身アイテムを持つ」「怪獣を出現させる」「ある人物に執着する」とジャグラーとの共通点が多い。(大怪獣バトルシリーズは元々が個人戦なので除外)
実は『ネクサス』の姫矢編と『オーブ』は「ウルトラマンの変身者が特別チームに所属していない」「変身するレギュラーの敵キャラがいる」「ウルトラマンの変身者にかつて少女を死なせてしまったと言う心の傷がある」と共通点が多い。『ネクサス』は序盤から登場人物達の心に踏み込んだ展開が多く、ウルトラマンの変身者である姫矢ではなく孤門が主人公でナイトレイダーやTLTと言った組織の負の面が描かれていたが、『オーブ』では序盤は事件中心の展開になっていて、主人公のガイは特別チームに所属せずビートル隊の負の面が描かれる事も無かったので雰囲気が随分と違っている。(逆にガイの心に踏み込み、ビートル隊がオーブやジャグラーを危険視し始めた中盤以降の『オーブ』は『ネクサス』の姫矢編に近い雰囲気になっている)

 

浮世離れしているガイとジャグラーがナオミに理解できないやり取りをしているところは二人が地球人とは全く違う人生を送ってきた事が分かる場面となっている。

 

「第2話でグランドキングが相手かよ!」と思ったが、「エピソード10構想」によると『オーブ』のTVシリーズは第6章になるらしい。全10章の中の第6章と言うのは全25話構成だと第13話から第15話辺りの話になり、『オーブ』だとギャラクトロン、『ジード』だとゼガン、『R/B』だとグルジオキング、『タイガ』だとギガデロスと結構強敵揃いの時期となっている。

 

『オーブ』は特別チームがメインではなくなっているが、戦闘機の墜落が無くても街の破壊描写がしっかりしているので怪獣の強さがちゃんと伝わってくる。光線を受けたビルが円形状にくりぬかれるのは今までに無い破壊描写で斬新だった。

 

鶴の湯でSSPと再会したガイは「俺の名はガイ。クレナイ・ガイ」と自分の名前を名乗る。これによってSSPにとって謎の人物だった男は「クレナイ・ガイ」と言う名前を持つ事が分かった。名前を知った事で両者の縁が強くなったのか、ガイとSSPはこの後も一緒に時を過ごす事となる。

 

 

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