帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「GEEDの証」

「GEEDの証」
ウルトラマンジード』第25話
2017年12月23日放送(第25話)
脚本 安達寬高
監督 坂本浩一

 

時空破壊神ゼガン
身長 58m
体重 4万7千t
ゼナが呼び出して乗り込んだ。
ゼガントビームとジードのレッキングバーストを合わせて永久追放空間を作り出すが、アトロシアスのアトロスバーストを受けて倒された。

 

ウルトラの父
身長 45m
体重 5万t
別宇宙からやって来てアトロシアスをウルトラコクーン内に閉じ込めてジード達が再び戦えるまでの時間稼ぎをした。

 

ウルトラマンキング
身長 58m
体重 5万6千t
ジードの力強く崇高な意思を受け取るとウルトラカプセルに力を与えてジードマルチレイヤーを起こさせる。
戦いが終わった後、宇宙の傷が完治した事を受けて体が元に戻り、ジードに未来を託してウルトラの父と共に地球を去った。

 

ジードのフュージョンライズに関わったウルトラマン
時空を越えてジードの力強く崇高な意思を受け取り、ジードマルチレイヤーを起こすきっかけとなる。

 

ウルトラマンベリアル アトロシアス
身長 55m
体重 5万5千t
ロイヤルメガマスターに勝利するがゼロにカレラン分子分解酵素が入ったタンクをカラータイマーに打ち込まれてキングのエネルギーを吸収できなくなってしまう。
その後、ウルトラの父にウルトラコクーンに閉じ込められるがスタミナの差で勝利すると再びジードと戦う事になる。
ジードマルチレイヤーのジープルーフを受けて元のベリアルに戻った。

 

ウルトラマンベリアル
身長 55m
体重 6万t
ジードマルチレイヤーのジープルーフを受けてアトロシアスから元に戻ると、ジードによって永久追放空間に連れて行かれた。
ジードとの決戦の最中に心が触れ合い、ジードの言葉を聞いて精神に巣くっていたレイブラッド星人が抜け出たが、そのままジードと戦い続けて最後はジードのレッキングバーストで倒された。

 

物語
アトロシアスにカレラン分子分解酵素を打ち込む事に成功するがゼロが戦闘不能になってしまう。
そこにウルトラの父が現れてアトロシアスをウルトラコクーンに閉じ込める。
そして、再び戦えるようになったリクはベリアルとの最後の決戦に向かう!

 

感想
今回のサブタイトルはオープニング曲の『GEEDの証』から付けられている。

 

アトロシアスとの戦いで雨が降り出す。
前回の「キボウノカケラ」で遊園地のレイト達の場面で雨が降っていたので本編と特撮が綺麗に繋がっている。

 

力尽きたゼロと入れ違いの形でウルトラの父が地球に降臨!
ウルトラの父が前線で戦うのは珍しく今回が非常事態である事が分かる。
戦う前にマントを脱ぎ捨てるのが格好良い!

 

ウルトラの父は緑色のフォースシールド・ウルトラコクーンにアトロシアスを閉じ込める。
リクがジードに再変身できるまで時間稼ぎをしていたので20時間近くウルトラコクーンを展開して中でアトロシアスと戦っていた事になる。ひょっとしたらウルトラコクーンの中ではエネルギー消費が少ないとか時間の流れが外界と違うとかあるのかもしれないが、ウルトラマンで20時間近い戦いは他に例が無い。

 

設定を考えたらベリアル+エンペラ星人+ルギエル+キングと言うとんでもない強さを誇るはずのアトロシアスであるが、実際に話を見るとそれほど圧倒的な強さは感じられなかった。いくつか理由があると思うが、その一つとして「周りに合わせて動いた」と言うのがあると思われる。
アトロシアスはエネルギーの吸収が終わっていないのにゼロが現れたので地球に降り立ち、ゼロビヨンドとの戦いも途中から伏井出ケイの人質作戦に乗っかり、その後もウルトラの父に付き合ってウルトラコクーンで20時間戦い続けてとアトロシアスからアクションを起こすのではなく周りのアクションに付き合って動いている。
自分からはアクションを起こさず周りのアクションに付き合って動くラスボスとして『メビウス』のエンペラ星人がいたが、エンペラ星人はどっしりと構えて周りからの攻撃を跳ね返していく事で強さを見せるタイプなので逆にこれで良かった。しかし、ベリアルは『ウルトラ銀河伝説』や『ゼロファイト』や『ジード』の「世界の終わりがはじまる日」等のように自分からガンガン動いて相手をぶっ倒していく事で強さを見せるタイプなので今回のように周りに合わせて動く展開では強さを発揮する事が難しかった。
ベリアルはエンペラ星人の強さに惹かれていたそうだが、残念ながらエンペラ星人のファイトスタイルはベリアルとは真逆で合わないものであった。

 

ライハ「ジーッとしてても!」、
リク「ドーにもならねぇ!」。
最後の決戦に向かうライハとリクはお互いの拳を合わせる。二人の関係が対等である事が分かる場面。
伏井出ケイとベリアルの関係が「ウルトラマンに依存した人間」であるのに対し、ライハとリクの関係は「ウルトラマンと共に歩む人間」となっている。
最終回までライハと伏井出ケイの戦いは続いたが、それは多くのウルトラ作品で描かれてきた「ウルトラマンだけでなく人間も頑張る」と言うテーマを本作ではライハと伏井出ケイを通して描いているからだと思われる。

 

「行くぞ、最後の戦いだ! 融合(You go)! アイ、ゴー(I go)! ヒア、ウィー、ゴー(Here we go)!」。
最終回ならではの特別変身!
ジードの変身は外から見るとこう言う感じになっているのかな?
上のリクの台詞だが、いきなり渋めの声で言い始めたのでいつもとのギャップでちょっとおかしかった。

 

今回はライハと伏井出ケイの戦いで相手の腕を掴んでから蹴りを入れたり相手をテーブルに叩き付けたりしていて、ジードとアトロシアスの戦いでも相手をビルに押しつけたり瓦礫で殴ったりとウルトラシリーズではあまり見られない荒々しいアクションとなっている。

 

「僕はジード。ウルトラマンジードだ!」と言ってアトロシアスと戦うジード。
途中で劣勢になるも決して諦めないジードの力強く崇高な意思がゼロ、父、セブンとレオ、ヒカリとコスモス、初代マンに届き、そしてキングの奇跡によってジードの全形態が同時に実体化して戦うジードマルチレイヤーが起きる!
ジードマルチレイヤーはリクの意識はプリミティブにありつつ他の形態も独自の意思で戦う事が出来ると言うとんでもない能力。そりゃアトロシアスも「何だと!?」と言いたくなる。
と言うか、ベリアルがアトロシアスになる為に伏井出ケイにライザーとウルトラカプセルを盗ませて、それを元にエンペラ星人とルギエルの怪獣カプセルを作らせ、自分のコピーであるジードを作らせ、伏井出ケイのストルム器官を修復させた後に回収して宇宙全体からキングのエネルギーを吸収すると言う長い時間と綿密な計画を立てていたと言うのにジードマルチレイヤーは「キングの奇跡」の一言で実現してしまうのはさすがにベリアルが可哀相だ……。さすがキングは元祖チートラマンであったと言うべきか。

 

既にベリアルは永久追放空間に連れて行かれた事も知らず、伏井出ケイは「ベリアル様ぁ……。私は……あなたのお役に立てたでしょうか? ベリアル様ぁ……」とライハに向かって語りかける。彼にはもうライハとベリアルの区別も付かなくなっていたのだ。そんな伏井出ケイを見てライハは「えぇ……。あなたはベリアルの役に立った。だから、安心して消えなさい」と告げ、それを聞いて伏井出ケイは「ベリアル様……。私は……あなたのお側に……」と言いながら消滅していった。
戦いを通してライハは伏井出ケイと分かり合った……と言う事ではない。おそらくライハは伏井出ケイの事を「可哀相な人」として「憐れんだ」のであろう。
伏井出ケイの末路は劇中の人物だけでなく多くの視聴者も「可哀相な人」と憐れむように描かれていた。しかし、周りがどれだけ伏井出ケイを「可哀相な人」と憐れんでも伏井出ケイ本人は「自分はベリアル様の役に立てた」と思って死ぬ事が出来た「幸せな人生」であった。

 

永久追放空間でベリアルと殴り合うジードはベリアルの記憶を感じ取る。
「力だ……。力が欲しい……! 越えてやる! 俺を見下したあいつらを!」。
ベリアルはウルトラの父との戦いでも「お前の苦しみもがく様を見たいと思っていた。何万年も果てしない時空、俺の受けた屈辱・絶望をお前ら光の国の奴らにも味合わせてやる!」と言っていたので、この「見下したあいつら」と言うのはウルトラの父達の事と思われる。ウルトラの父達がベリアルを見下すような事をするとは思えないが、ひょっとしたら、ウルトラの父達が掛けた「優しさ」がベリアルにとっては逆に「屈辱・絶望」となったのかもしれない。詳しい事情は分からないが……。

 

『ファイトオーブ』の最終回でレイバトスがジードに倒される場面があったが今回の話ではジードではなくベリアルがレイバトスを倒したとなっている。
ウルトラマンジード超全集』によると「レイバトスは未来を予見し、ベリアルの姿にジードを見た」と言う事らしい。
ジードは「ベリアルの息子・ベリアルのコピー」としてベリアルと同一視される事があったが、それは逆にベリアルが「ジードの親・ジードのオリジナル」としてジードと同一視される事でもある。ジードがベリアルのように闇に堕ちるのではないかと心配されたようにベリアルもまたジードのように光となる可能性があったのだ。

 

ベリアルがレイバトスを倒した後、ダークネスファイブと伏井出ケイがベリアルに従っている場面がある。この時点ではダークネスファイブはいたと言う事はこの後のオメガ・アーマゲドン(超宇宙最終戦争)でダークネスファイブは全滅したと言う事なのだろうか? ベリアルの考えが『ゼロファイト』や『列伝』の時に比べて『ジード』ではより冷酷になっていたのはダークネスファイブの全滅が関係しているのかもしれない。

 

ベリアルの記憶に触れたリクは精神世界でベリアルを抱き締める。
リク「何度も何度もあなたは生き返り……、深い怨みを抱いて……」。
リクに抱き締められたベリアルからレイブラッド星人が抜け、ベリアルは元のウルトラマンの姿に戻る。
リク「疲れたよね。もう、終わりにしよう」、
ベリアル「分かったような事を言うな!」。
そしてジードのレッキングバーストがベリアルのデスシウム光線を打ち破り、ベリアルはジードの名を叫びながら消えていくのであった。
ベリアルの精神世界は雨が降っていて『ゼロファイト』でベリアルに体を乗っ取られた時のゼロの精神世界と同じになっている。あの時のゼロは大切な仲間を失った直後だったが、ベリアルも仲間を失った為にこのような精神世界になったのであろうか。
精神世界でレイブラッド星人が抜けてウルトラマンの姿に戻ったベリアルであったが現実世界ではベリアルの姿に変化は無かった。しかし、レイブラッド星人がいなくなった事でベリアルはレイオニクスとしてではなくウルトラマンとしてジードとの最後の戦いに臨む事となった。
その最後の戦いの相手であるジードは自分のコピー、つまりベリアル自身とも言える。しかし、ジードはベリアルとは違う道を歩んでここまで来た。ベリアルは最後にジードを「自分の息子」ではなく「ジード」と言う一人のウルトラマンとして認める。そしてベリアルはもう一人の自分でありながら自分ではないジードと言う存在によって遂に倒されるのであった。
ベリアルは過去にもゼロ達によって何度か「倒されている」。だが、ベリアルを「終わらせる」事が出来るのはベリアルの息子であるジードだけであった。

 

「ベリアルが滅び、ジードが帰還に成功! 地球に平和が訪れました! ベリアルに似ていると恐れられていたジードが人類を救ってくれました」。

 

戦いが終わり、ウルトラの父とキングは無限の可能性を秘めているジードにこの宇宙の未来を託す。
ベリアルとの因縁を考えると、ウルトラの父ジードを「凄い子」「若きウルトラマン」と認めているのが感慨深い。ウルトラの父ジードの事をどう思っているのかはこの場面くらいでしか語られていないが、ベリアルの事も含めてウルトラの父の思いをいつかどこかでじっくりと一度聞いてみたい。

 

リク「やっぱ格好良いよね、ドンシャイン!」、
少年「う~ん。でも、古いんだよね……」、
リク「え?」
少年「やっぱり一番はウルトラマンジードだよ! ジーごっこしよう!」。
ジーごっこをしている子供達を見るリクにペガが「見て、リク。君は皆のヒーローになったんだ」と言ってからのエンディングへの入りは数あるウルトラ作品の中でも最高クラスに感動する流れ。見ていて「良かったね」と素直に思える名場面であった。

 

戦いが終わったのでライハが星雲荘から出て行くと思っていたモアだったが、ライハがしばらく残ると言うのを聞いて自分も星雲荘に住むと言い出す。
それにしても、そんな簡単に押してしまうところに自爆装置のスイッチなんて付けないでよ! それともこれはレムがライハとモアを星雲荘から追い出す為の嘘だったのかな?

 

ベリアルがいなくなり、ウルティメイトブレスレットも治ったのでゼロもレイトと分離して光の国に帰る事に。
「また遊びに来てね」と言うマユの言葉に「おぉ! もちろんだ! あ、マユ、俺の子になっても良いんだぞ?」と答える。
ふと思ったのだが、ゼロも実はセブンの実子ではなくて養子だったと言う可能性もあるのかな?(母親の設定はあるらしいのであり得ないか)

 

「果てしない運命を越えて未来はある。辛い事があっても立ち上がり、抗う。そう言う力が僕達にはあるんだ。合い言葉は……ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」。

 

ジード』のBlu-ray BOX第2弾には第24話と第25話のディレクターズカット版である「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」が収録されている、

 

 

 

 

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