「それでも宇宙は夢を見る」
『ウルトラマンタイガ』第12話
2019年9月21日放送(第12話)
脚本 小林弘利
監督 辻本貴則
サラサ星人麻璃亜
生命エネルギーを喰い尽くす謎の存在に滅ぼされた海の惑星サラサの出身。
ギマイラに魔法の力を吸い取られるが魔法の本質を見つめ直す事で力を復活させた。
戦いが終わった後、地球から去って行った。
宇宙怪人ゼラン星人オショロ
身長 170cm
体重 70kg
ギマイラを使って地球人から魔法の力を切り離し、無気力な人間が残る地球を支配しようとした。
ギマイラが倒されるとそのまま宇宙に帰っていった。
地底怪獣パゴス
身長 30m
体重 2万t
ギマイラに地底世界を荒らされて地上に逃げていた。
フーマに倒された後もそのまま死体が残っていたが、復活したギマイラが暴れた事で起きた地震によって死体は崩れ落ち、戦いが終わった後、人間によって処理された。
吸血怪獣ギマイラ
身長 59m
体重 5万2千t
宇宙に満ちる魔法を吸い取る怪獣。口から触手を出して生物を襲う。
タイガとの戦いでダメージを負うがトレギアにパワーを与えられて復活・強化される。
二度目の戦いでは様々な光線を駆使して戦うが、麻璃亜の魔法で強化されたタイガに押され、最後はフォトンアースのオーラムストリウムで倒された。
物語
タイガとギマイラの戦いは痛み分けに終わるが、ギマイラはトレギアによってパワーアップを果たす。
一方のタイガは周囲から魔法の力が奪われた事で変身不能になってしまう。
感想
パゴスとの戦いを終えた直後に今度はギマイラが現れ、ヒロユキは再びタイガに変身するが前回の戦いのダメージが残っていて敗れてしまった。
ヒロユキやタイガが右足を怪我していたのはタイタスが受けたダメージを引き継いだからだと思われる。パゴスと戦った時のフーマは右足を怪我しているようには見えなかったが見返すと足を使った移動ではなく轟波動と言う光線技を使って移動していた。
ニュージェネレーションシリーズでは人形やカード等を使って怪獣に変身したり召喚したりするパターンが多いが、『タイガ』では野生の怪獣が多目に設定されていて、前回登場したパゴスも出現理由が外来種に居住空間を荒らされて逃げ出したとなっていて、倒された後も死体がそのまま地上に残って人間に処理される等、最近あまり見られなくなった設定や描写があった。
トレギア「さて、選ぶのは君だ。私に協力し全てを差し出すか、このまま自分一人で進めて結局全てを失うか」、
オショロ「どっちを選んでも俺は何も手に出来ねぇじゃねぇかよ!」、
トレギア「正解だ」。
以前からトレギアの二択はどちらもメリットが無いと思っていたが、遂にトレギア自身がそれを認めてしまった。
今回の前後編では「魔法」が一つのキーワードになっているのだが、ウルトラシリーズでは人の心を読むや物質を変化させると言った特殊能力を持つ宇宙人が多くいる上、『タイガ』はその宇宙人が多く登場する作品だったので、今回の話では「魔法」の定義やその存在の有無についての議論がいまいち上手くいかなかった感じがする。「光の魔法」と「黒魔術」のように『タイガ』後半の世界観を説明するのに使えそうな要素だったので残念。
麻璃亜がギマイラに吹き飛ばされた時は「またもゲストに悲劇が!?」と思ったが今回はタイガが助ける事が出来て良かった。タイガも少しずつ成長していると言えるのかな。
タイガがウルトラフリーザーを使ったのに感動した。
新しいヒーローは新しい技を使うもので、昔のヒーローと同じ技でも名前とかが変わっている事が多いのだが、今のウルトラシリーズは新しいヒーローと昔のヒーローを色々と関係付けているので、昔のウルトラマン達と同じ技を使うと言うのはアリだと思う。
ギマイラは昭和の怪獣を令和の技術を使って復活させた感じになっていたのが面白かった。ただ、ストーリーでの扱いが「オショロが買った怪獣」に過ぎなかったので『80』の時のような強敵感は薄かったところがあった。
オショロの「作戦が失敗したのでそのまま帰る」と言うのは意外と今まであまり無かった。面白いキャラクターなので何回か再登場してほしかったキャラクターであった。
前回の「星の魔法が消えた午後」に登場したカナの友人は今回登場しなかった。「夢の力」を描く為にも今回の話にも出てほしかった。
昔からウルトラマンは何でもアリなところがあって、いきなり新能力を披露する事もよくあった。この「ウルトラマンは何でもアリ」と言うのを思いきり悪用しているのがトレギアで、今回のギマイラを復活・強化させたのも他の宇宙人だと「どうしてそんな都合の良い能力を持っているのか?」となるが、ウルトラマンだと過去にもエネルギーを与えて誰かを回復させたりパワーアップさせたりした事があるので納得出来るところがある。
麻璃亜の出身はサラサと言う海の惑星らしい。
そう言えば、ボイスドラマの「負け犬の子」に登場したゲルグも海洋惑星の出身だった。
因みに惑星サラサは「生命エネルギーを喰い尽くす謎の存在に滅ぼされた」との事。ひょっとして、ウーラーだったりするのかな?
今回登場した麻璃亜は天王寺藍との共通点が色々とあるが、天王寺藍の能力が「呪い」「絶望」と言うのが強調されていたのに対して麻璃亜の魔法は「夢」「希望」と言うのが強調されていた。
そして天王寺藍の霊能力が最後はポジティブなものに変わったのに対し、麻璃亜の魔法は最後に「馬鹿にされる」「怖がられる」とネガティブな面に触れられると二人の描かれ方は最初から最後まで真逆になっていた。
ニュージェネレーションシリーズはゲストが少な目でメインキャラを中心にした縦軸の強い作品が多いが『タイガ』はゲスト中心のエピソードが多く作られている。なのだが、「特殊な力を持った女性ゲスト」が何故か多く、第5話、第7話と第8話、第9話、第11話と第12話とこれまでの話の半分が「特殊な力を持った女性ゲスト」の話になっている。第13話以降は女性ゲストの話が少なくなるので、いくつかの話は後半に振っても良かったんじゃないかなと思う。
民間警備組織 E.G.I.S.
— ウルトラマンブレーザー/THE MOVIE 大怪獣首都激突 公式 (@ultraman_series) 2019年9月23日
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【監督コメント付】『ウルトラマンタイガ』次回予告 第12話「それでも宇宙は夢を見る」"ULTRAMAN TAIGA" episode12 Preview + Director interview !!
「もしも教師になったら」
『トライスクワッド ボイスドラマ』第12回
演出 足木淳一郎
フーマは『忍たま乱太郎』で忍術学園の先生になれば良いと思うよ。
やっぱり80先生は若いウルトラマン達の勉強とか見ていたのね。
【ウルトラマンタイガ】『トライスクワッド ボイスドラマ』第12回「もしも教師になったら」-公式配信- "Tri-Squad Voice Drama" episode 12