帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「キミの声が聞こえない」

「キミの声が聞こえない」
ウルトラマンタイガ』第15話
2019年10月12日放送(第15話)
脚本 中野貴雄
監督 市野龍一

 

小珍獣モコ
カンタと心を通わせた宇宙生物
テレパシーで怪獣や人間と会話する事が出来る。
チブル星人マブゼに捕まって実験に利用されそうになるがヒロユキに救出される。
マブゼのラボには他にもリムエレキング、サメクジラとバデータの幼体等が捕らえられていた。

 

チブロイド
身長 200cm
体重 300kg
チブル星人マブゼが作ったアンドロイド。
警備の他に人間に変身して実験の助手も行う。

 

頭脳星人チブル星人マブゼ
身長 200cm
体重 500kg
「宇宙最高の頭脳の持ち主」を自称する宇宙人。
DNAの配列を変えてより強くより賢くより美しい究極の怪獣を作り出そうとしている。オークションで手に入れたゴモラレッドキングとベリアルの遺伝子を使ってスカルゴモラを作った。

 

培養合成獣スカルゴモラ
身長 57m
体重 5万9千t
チブル星人マブゼによって作られた最強の合成怪獣。
闇の力で暴走したタイガのフォトンアースのオーラムストリウムで倒された。

 

物語
タイガと同じく調子を崩すヒロユキ。
そんな中、カンタと言う少年がヒロユキにモコを捜してほしいと依頼をする。
その仕事の中でヒロユキとタイガは普段からは想像できない言動をしていき……。

 

感想
自分の顔が霧崎に変わっている夢を見たヒロユキ。
ウルトラマンであるトライスクワッドとトレギアの対立が構図としてあるなら人間であるヒロユキと霧崎の対立と言う構図も十分にあり得るのだが、トレギアと霧崎の関係が不明確なので思ったよりヒロユキと霧崎の対立は描かれなかった。
霧崎はトレギアが憑依相手に選んだ地球人だったのか、それともトレギアが作り出した擬態だったのか……。

 

今回はカンタと言うちょっと太った少年がゲスト。『T』をはじめとする昭和ウルトラシリーズではこう言う少年のゲストが多かった。子供と一緒にいると普段はちょっと頼りない若者も頼りになる大人に見えるので少年のゲストは何回かやってほしい。
ところでカンタは人知れずにE.G.I.S.に入り込んでいるわ依頼の流れが不自然だわ今の状況でヒロユキと似たエピソードを持つわと怪しさ大爆発で最初に見た時はトレギアが用意した人物じゃないかと疑ってしまった。

 

ヒロユキがカンタとモコを放っておけない理由は「トレギア」のチビスケの話だけでも十分なのだが、Twitterの「イージス業務日誌」を読むとヒロユキは動物好きに思えるのでそれも理由の一つになっているのかな。

 

チブル星人マブゼはベリアルの遺伝子をヴィラン・ギルドのオークションで手に入れたとの事。
ベリアル自身は『ジード』で倒されたがベリアルの遺伝子や細胞はこの後も様々な作品で事件を起こす事になる。

 

『セブン』や『ギンガS』に登場したチブル星人は「ある目的の為に色々なものを開発する」であったが今回登場したマブゼは「新しい生命を開発する事自体が目的」となっている。

 

仮にもウルトラマンであるベリアルの遺伝子がオークションに掛けられ、それを落札したマブゼがベリアルの遺伝子を組み込んだ怪獣の開発に成功する等、これまで世界において特別なものとして扱われていた「ウルトラマン」と言う存在が崩された感じがした。そしておそらくトレギアにとってこの事態はまさに「歓喜」すべきものであったと思われる。

 

盛り上がりどころでクラシック曲を流すのは『セブン』の「史上最大の侵略 後編」があるが個人的には『新世紀エヴァンゲリオン』のイメージが強い。

 

タイガが闇の影響を受けた事でヒロユキも闇に飲まれて性格が荒む事に。
ウルトラマンと人間が一心同体になるとそれぞれの調子が合体相手にも影響を及ぼすと言うのは『帰マン』のウルトラマンと郷秀樹の頃からあった展開。それが「絆の力で強くなる」事もあれば今回のように「負の連鎖で共倒れになる」事もある。

 

怪獣リングを使うと魂が闇に堕ちていく。
今までも怪獣の力を使ったアイテムはあったがこう言うリスクは無かった。まぁ、これについてはリスクが無かったギンガスパークが凄いと言うよりトレギアは怪獣リングをリスクがあるように作ったと言うのが正しいのだろう。
ウルトラシリーズもニュージェネレーションシリーズになってから小物アイテムが増えてきたが、『R/B』のクリスタルや『ジード』のカプセル等がウルトラマンをパワーアップさせるアイテムだったのに対し、怪獣リングはウルトラマンを闇堕ちさせるアイテムだったと言うのが実に『タイガ』らしい。(一応、ウルトラマンをパワーアップさせるアイテムとして怪獣リングとは別にウルトラマンの力を宿したブレスレットがあるが)

 

「二言目には絆絆煩いんだよ。地球人風情に何が出来る……!」。
「聞こえるかNo.6! 闇がお前の息子を蝕んでいるぞ! ウルトラマンタロウの息子!」。
今回は全体的に余裕を持ってタイガをからかうトレギアだがこの二つの場面だけは感情が剥き出しになっていて、彼のタロウと地球人に対する複雑な思いが垣間見える。

 

今までのタイガはヒロユキと一緒にいないと肉体を維持できない状態であったが今回の話で闇の力によって地球人と一体化しなくても巨大な肉体を維持できるようになった。

 

エンペラ星人を撃退して宇宙警備隊を結成したウルトラの父とその息子で教官として若いウルトラマン達を育てているタロウは光の国でかなり大きな存在であると思われ、そんなウルトラの父の孫でタロウの息子であるタイガが闇堕ちしたと言うのは光の国で大事件になると思われる。
それにしてもこれはタイガが一番嫌がる話だよなぁ。なにせトレギアがタイガを選んだ理由が「タロウの息子だから」でしかないわけだから。

 

ボイスドラマでタイタスやフーマがウルトラマンになる時に大切な仲間を失っている事が明らかになっている。一方のタイガは仲間を失ったのは「バディゴー!」でトレギアによってタイタスとフーマを失ったのが初めてだと思われるが、それはタイガが「ウルトラマンでなくなる」始まりとなった。

 

 


【監督コメント付】『ウルトラマンタイガ』次回予告 第15話「キミの声が聞こえない」"ULTRAMAN TAIGA" episode15 Preview + Director interview !!

 

 

「その拳は誰がために」後編
『トライスクワッド ボイスドラマ』第15回
挿絵 後藤正行
文芸 飯島幸太
演出 足木淳一郎

 

ヒロユキが24時間ぶっ続けで筋トレをしているタイタスを変な目で見ていたらしい。
ボイスドラマは声優を使った企画なのでトライスクワッド3人が中心になっているのだが、TV本編でヒロユキとトライスクワッドの絡みが意外と少なかったので、両者の親交を深める為にヒロユキも参加してほしかった。

 

ペスターに酷似している怪獣戦艦」はTV未登場のペストリアかな。
ウルトラマンより超巨大な身長1000m級の怪獣戦艦はCGや合成の技術が進歩した今の技術なら十分に描けそうなので映像作品での再登場に期待。

 

本編のあの展開の後にボイスドラマでタイガが「光の勇者」とアレスに呼ばれて「本物のウルトラ戦士になる」と胸に誓う話を持って来る『タイガ』と言う作品は実に恐ろしい……。


【ウルトラマンタイガ】『トライスクワッド ボイスドラマ』第15回「その拳は誰がために 後編」-公式配信- "Tri-Squad Voice Drama" episode 15

 

 

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