『ウルトラマンティガ』
1996年9月7日～1997年8月30日放送
「巨人を蘇らせる方法はただ一つ、ダイゴが光となる事。その巨人の名はウルトラマンティガ」
ウルトラマン生誕30周年記念作品として15年半振りにTVシリーズが復活した平成ウルトラシリーズ第1弾。
当初は『ウルトラマンネオス』の企画が進められていたが、放送局がこれまでのTBSからMBSに変更したのに伴って新たに『世界初ウルトラマン』が企画され、その企画を基に『ウルトラマンティガ』が誕生した。
これまでのシリーズとは設定が一新され、ウルトラマンを「宇宙人」から「光」へと新たに定義し、マルチタイプを基本に状況に応じてパワータイプとスカイタイプに変身するタイプチェンジが導入された。その他にも超古代文明や闇と言った神話的な世界観や登場人物や設定に連続性を持たせる作りが後の作品に多大な影響を与え、ウルトラシリーズの新たなスタンダード作品となった。
ウルトラシリーズが誕生して30年が経ち、過去のシリーズを見ていた人と本作で初めてリアルタイムでウルトラシリーズを見る人とファンの二世代化が本格化した作品でもある。
「ティガ」とはインドネシア語で聖なる数字である「3」を意味し、トリプルチェンジの事を指している。
1998年に第29回『星雲賞』映画演劇部門・メディア部門を日本の特撮TVドラマで初めて受賞している。
ウルトラマンティガ（権藤俊輔・中村浩二 声・真地勇志）
通常時 身長 53m 体重 4万4千t
グリッターティガ時 身長 120m 体重 10万t
不完全時 身長 20m 体重 1万7千t
超古代に地球で戦っていたウルトラマン達は戦いに用いた体をティガのピラミッドに残して本来の姿である光となって星雲へ帰った。それから3000万年後に超古代怪獣が復活すると古代英雄戦士のDNAを持つダイゴはティガのピラミッドに導かれ、光になって巨人の石像に宿ってウルトラマンを復活させた。
ボディカラーがレッドとパープル二色のマルチタイプを基本に状況に応じてパワーを発揮できるレッド一色のパワータイプと動作が機敏になるパープル一色のスカイタイプにタイプチェンジする。
地球上では3分間しか活動できない。
ガタノゾーアとの戦いで光を失って石像に戻ってしまうが、世界中の子供達が光になって宿る事でグリッターティガとして復活した。
実は超古代では最強の闇のウルトラマンだった。
GUTS
Global Unlimited Task Squadの略称。
TPC（地球平和連合）の中でも超常現象を専門に調査する7人のエキスパートからなる特殊編成チーム。
TPCは原因不明の怪現象から地球人類を守るインターナショナルな組織で、世界各地に支部と研究センターを、宇宙に月面基地と宇宙ステーションを有していて、それらを束ねる総合本部は日本にある極東本部基地（ダイブハンガー）となっている。
GUTSハイパー、ガッツウイング1号と2号、アートデッセイ号等を使用する。当初は非武装で信号弾くらいしか装備していなかったが怪獣出現に合わせて再武装が行われた。
マドカ・ダイゴ（長野博）
23歳。GUTSの隊員。以前は輸送部所属だった。
古代英雄戦士のDNAを持っていて、光になってティガのピラミッドにあった巨人の石像に宿る事でウルトラマンを永き眠りから目覚めさせた。スパークレンスでティガに変身する。
最初は自分がウルトラマンである事に困惑するが、やがて皆と力を合わせて次の時代に進もうと考えるようになる。
超古代怪獣や闇の巨人との戦いを終えると結婚したレナと共に火星に旅立ち、その後、ヒカリとツバサと言う二人の子供達をもうけた。
レナ（吉本多香美）
22歳。GUTSの隊員でガッツウイングのエースパイロット。
旧姓はヤナセで、9歳の時に両親が離婚してから父親とは不通状態だったがレギュラン星人の事件を機に和解し、その後はヤナセの姓を名乗るようになる。
GUTSやTPCの武装強化に疑問を抱くようになり、怪獣との共存を考えるようになる。
ダイゴを気にかけていた事からダイゴの秘密に気付く事になる。
超古代怪獣や闇の巨人との戦いを終えると結婚したダイゴと共に火星に旅立ち、その後、ヒカリとツバサと言う二人の子供達をもうけた。
イルマ・メグミ（高樹澪）
36歳。GUTSの隊長。以前は地球外生命体との交渉計画の責任者であった。
夫を事故で失うと義母との関係が悪化して息子と離れて暮らす事になるがキリエル人の事件を機に和解した。
ティガを人類を守り導いてくれる存在と考えるが、やがてティガの秘密に気付く事になる。
実はユザレの遺伝子を継ぐ存在であった。
ムナカタ（大滝明利）
33歳。GUTSの副隊長で皆からは「リーダー」と呼ばれている。作戦を立案し、イルマ隊長に代わって現場で指揮を執る。
防衛軍時代にイルマ隊長に絶望の淵から救い出された事がある。
ホリイ（増田由紀夫）
28歳。GUTSの隊員で、カシムラ博士と共にガッツウイングを対怪獣用に改造し、その他にも様々な道具を開発した。
発明家としてのひらめきとチームのムードメーカーになる明るさがある。大阪弁を話す。
大学時代はサヤカを巡って親友のリョウスケとちょっとした三角関係になっていた。
マグニア事件で知り合ったミチルと後に結婚する。
シンジョウ（影丸茂樹）
26歳。GUTSの隊員で射撃を担当する。元はアストロノーツであった。
人情味溢れる熱血漢。ダイゴとは墜落コンビでホリイとは凸凹コンビ。
マユミの良き兄貴。沖縄出身で沖縄の言葉を口にする事がある。
ガゾート事件を機に人々を守る為に怪獣は倒さなければならないと考えるようになる。
ヤズミ・ジュン（古屋暢一）
18歳。GUTSの隊員でオペレーターとして状況分析を担当する。
コンピューター関係が得意でゲームの達人。
マユミに気がある？
現場に出る事を望み、GUTSやTPCはもっと武装を強化すべきだと訴える。
シンジョウ・マユミ（石橋けい）
19歳。TPC医務局のナース。
シンジョウの妹で、本人曰く「兄のコネで入った」との事。
最初は年相応の明るさを持っていたが恋人の拓磨をガゾートに殺された事で性格が大きく変わる事となった。
サワイ（川地民夫）
TPCの創設者にして初代総監。
怪獣出現に対抗する為にTPCの再武装を決定する。
ダイゴを輸送部からGUTSへと推薦した人物。
ヨシオカ（岡部健）
TPC警務局長官でサワイ総監とは20年来の喧嘩友達。
地球防衛軍の解散に反対していて、ティガを地球防衛の障害にならないかと危惧した。
元々は潜水艦乗りだった。
ナハラ（タケ・ウケタ）
TPCの参謀。穏健派でヨシオカ長官と対立する事が多い。
ユザレ（長内美耶子）
タイムカプセルから映し出される人工知能を組み込まれたホログラム。
3000万年前の地球星警備団長で、何度かダイゴの前に現れて道を指し示した。
ナレーション（二又一成）
オープニング曲『TAKE ME HIGHER』
エンディング曲『Brave Love,TIGA』
