「行け! 怪獣探検隊 ーリトマルス登場ー」
『ウルトラマンティガ』第24話
1997年2月15日放送(第24話)
脚本 平野靖士
監督 岡田寧
特技監督 大岡新一
強酸怪獣リトマルス
身長 51m
体重 4万8千t
北関東の利戸間町の地下から出現した。
排気ガスを吸って育ち、鼻をヒクヒク動かしながら車を狙う。
腹から強力な酸性の泡を吐くが、強アルカリ性のホリイスペシャル中和剤を受けて吐けなくなる。
触手を伸ばしてティガを捕まえるが、ティガ・スカイタイプのランバルト光弾で昇天する。
名前の由来は「リトマス紙」から。
物語
利戸間町で発生する怪現象の調査に向かったGUTSは「怪獣を見た」と言うイタズラ4人組の証言を信じず、原因は高速道の排気ガスが蓄積した霧と結論付ける。
そこでイタズラ4人組は自分達で真相を確かめようと……。
感想
いたずらっ子が「怪獣を見た」と言っても皆に信じてもらえなかったので自分達だけで真相を確かめようとする昭和ウルトラシリーズを思い出す懐かしい展開。
まぁ、今回の話が『ティガ』の雰囲気に合っていないのは確か。『ダイナ』だと違和感無かったのだろうが。
子供がデ・ラ・ムに群がる場面は好きだが走行中の車に爆竹を投げるのは危ない。事故るぞ。
イタズラ4人組の女の子がかわいい。
「怪獣が寝てる」と聞いて「じゃあ起こそう」と爆竹を放り込むシーンは爆笑した。
前半にあったイタズラ4人組がデ・ラ・ムのボタンを押したらデグナー砲が発射された展開が後半で上手く使われなかったのが残念。
リトマルスがトンネルに顔を突っ込んだ時、デグナー砲で撃退すると思ったのだが。
トンネルで怯える子供達の前にいきなり現れるティガが意表を突いていて良かった。
ティガが触手に捕まれた時にパワータイプにならなかったのが疑問。
ダイナと違ってティガは一度の戦いの中でスカイタイプにもパワータイプにも変身できるはずなのだが……。
今回は20世紀の公害が21世紀になって表面上からは無くなっても人間の見えないところではまだ残っていたと言う話。
『ティガ』が近未来の話だと言う設定がちゃんと使われているのが良い。昭和のウルトラシリーズはどうしてもその辺りの設定が徹底されていなかったので。
因みに現実世界では2008年になっても公害は無くならなかった……。
今回の話は平野さんと岡田監督のウルトラシリーズ最終作となっている。