帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「神秘の力」

「神秘の力」
ウルトラマンZ』第8話
2020年8月8日放送(第8話)
脚本 小林雄次
監督 坂本宏一

 

アンドロイド兵バリスレイダー
身長 2m
体重 130kg
セレブロの護衛だがジャグラーに倒されてしまった。

 

変身怪人ピット星人
身長 ファ・170cm シィ・154cm
体重 ファ・55kg シィ・45kg
二人組で行動する宇宙人。
セレブロとの取り引きで怪獣メダルの材料となるゴルザ、メルバ、超コッヴの細胞を入手して届けるがセレブロに洗脳されてしまう。
その後、ファはレイキュバスとガンQの細胞を手に入れ、シィはウルトラゼットライザーを持っているユカかヨウコがゼットであると考えて捕らえるが、ハルキの救援で形勢逆転されると最後は二人揃ってユカとヨウコに捕らえられてしまった。

 

合体怪獣トライキング
身長 75m
体重 4万5千t
セレブロがゴルザ、メルバ、超コッヴの怪獣メダルを使って変身した姿。
圧倒的な強さでセブンガーとウインダムを寄せ付けなかった。

 

超合体怪獣ファイブキング
身長 75m
体重 5万5千t
トライキングにレイキュバスとガンQの怪獣メダルを加えた姿。
ゼットを圧倒するがティガ、ダイナ、ガイアのウルトラメダルで誕生したガンマフューチャーに形勢逆転されて倒された。

 

物語
セレブロはピット星人を使ってファイブキングを完成させる為の怪獣の細胞を集める。
一方、トライキングの強さを目の当たりにしたジャグラーは持っているダイナのウルトラメダルに語りかける。

 

感想
ジャグラーセレブロも宇宙生命体でありながら地球で生きているのだが、ジャグラーがヘビクラ隊長として地球人の輪の中に入って生きているのに対し、セレブロはカブラギの体を単なる器として扱っていて周りに不審がられるのもお構いなしに動いている。
ゲームのプレイヤーとしての余裕だったのかは分からないが、結果としてセレブロは自分の正体はジャグラーにすぐに知られてしまったのに自分はジャグラーの正体に中々気付けなくて苦労する事になる。

 

ピット星人が登場。初登場である『セブン』の「湖のひみつ」では二人組だったのでしばらくは二人組で登場していたが『大怪獣バトルNEO』の「レイオニクスハンター」からは一人での登場が続いていた。今回はかなり久し振りに二人組での登場となった。個人的には「女の子二人組」と言うのがピット星人の特徴の一つだと思うので今後も出来れば二人組で登場してほしい。

 

ハルキとヨウコ先輩の組み手は『X』の「オール・フォー・ワン」での大地とアスナのトレーニングを思い出す。

 

バコさんが自分を簡単に投げ飛ばした事に驚いたハルキは「バコさん、どうしてそんな技を……?」と尋ね、バコさんは「昔、ちょっとな」と答える。
バコさんの過去は『ゴジラVSスペースゴジラ』で……ではなくツブイマで配信されている小説『擲命のデシジョン・ハイト ーストレイジ創設物語ー』で分かる。

 

ウルトラゼットライザーは三つのメダルを使うので今回はゴルザ、メルバ、超コッヴの怪獣メダルを使ったトライキングが登場する。当然ながら既に登場しているファイブキングより弱いのだが『Z』の設定に合った展開だったので不満は無く、むしろ3人のウルトラマンの力を使うゼットに対して3体の怪獣の力を使うトライキングと言う組み合わせはなるほどと唸った。

 

トライキングは3体の怪獣が合わさったいわゆる「キメラ」な怪獣なのだが、それに興奮する事でユカのマッド・サイエンティスト度が増したところがある。

 

トライキングの強さを見たジャグラーは「こんな時、戦士ならどう戦うんだ?」とダイナのウルトラメダルに語りかける。『オリジンサーガ』でのアスカとの対立が今も心に残っているジャグラーではあるが、戦士としてはアスカを認めていると言う事なのかな?
因みにトライキングに使われている怪獣は『ティガ』のゴルザとメルバと『ガイア』の超コッヴなので『ダイナ』の怪獣はいなかったりする。(「あしなが隊長」にゴルザⅡが登場しているが)
最終的にジャグラーが渡したダイナ、ティガ、ガイアのウルトラメダルでガンマフューチャーが誕生した事でハルキとゼットは勝利を掴む事が出来た。

 

怪獣が現れて人々が避難しているのにボーと歩いているユカに疑問。
どう考えてもメインルームに呼び戻されてトライキングの分析に入るところなのに。
今回のユカはセブンガーが倒されてハルキが消息不明になったのに気にしなかったり、研究させてほしいと宇宙人を追い回したりと「ここまでおかしい人だったっけ?」と見ていて困惑するところがあった。(後の『ウルクロZ』のTwitterでのユカのキャラクターは今回のに近かったかな)

 

ピット星人のシィはウルトラゼットライザーを持っているユカがゼットだと告げる。その後、ユカとヨウコ先輩がウルトラゼットライザーを持ってポーズを取っているので、ひょっとして二人はこれで「ゼットは普段は人間の姿をしていてウルトラゼットライザーを使って巨人に変身している」と言う事が分かったのかな。

 

21世紀に入ってウルトラシリーズはM78星雲シリーズを中心に過去の作品のキャラクターを再登場させていったが、今回は遂にM78星雲シリーズとは違う平成三部作のティガ、ダイナ、ガイアのみの力で構成されたガンマフューチャーが登場した。
円谷プロは平成三部作から20年経った2018年から「TDGプロジェクト」を展開してイベントを開いたり小説を発売したりしている。又、「TDGプロジェクト」ではないが映像作品でも今回のガンマフューチャー登場に続いて翌年からは『ティガ』『ダイナ』を元に『トリガー』『デッカー』と言う新作が作られている。

 

ガンマフューチャーは超能力戦士となっているらしい。
分身や冷凍光線やミクロ化やタイプチェンジ等は他のウルトラマンも使えるのだが今はそう言った能力はアイテムを使って発動させる事が多くなったのでアイテムを使わずに様々な能力を駆使する平成三部作辺りのウルトラマン達は「超能力戦士」に見えるのかな。

 

レイキュバスとガンQの細胞を含んだ隕石を「レア物」と評した富豪の正体は不明。
単に珍しい石だったのか、それとも怪獣の細胞を含んでいる事を知って「レアだ」と言ったか……。もし後者なら『パシフィック・リム』で怪獣の臓器を売買している商人がいたが、そんな感じに怪獣の細胞の取り引きが地球上で行われている可能性が出てくる。

 

 

あれ? 地球人から見たゼットの姿はオリジナル・アルファエッジ・ベータスマッシュ・ガンマフューチャーとなるのでガンマフューチャーは「第4の姿」になるのでは?

 

 

「別の時空のウルトラマン
ウルトラマンゼット&ウルトラマンゼロ ボイスドラマ』第8回
脚本 足木淳一郎
CG 渋谷怜央加
編集 坂口俊昭

 

ゼットの「M78星雲だけでもメチャクチャたくさん星がありますしね」と言う言葉にゼロが「確かお前も……」と返している。ミステリアスな部分を残しておいた方が良いとしてゼットはその辺りを詳しく説明しなかったが「光の国出身ではないウルトラマンがいる」と言う話の流れでのやり取りなのでゼットが光の国出身ではないのは確かそうだ。(一方でゼットの出身地を光の国としている商品や書籍も結構あったりするのだが)