帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「発熱怪獣3000度」

「発熱怪獣3000度 ーソドム登場ー
ウルトラマンダイナ』第21話
1998年1月31日放送(第21話)
脚本 古怒田健志
監督・特技監督 北浦嗣巳

 

超高熱怪獣ソドム
身長 59m
体重 7万7千t
ニューギニアの火山地帯に伝えられている怪獣で、火山に棲む火の神に遣えていると言われている。マグマによって作られた変成岩を食べる為に横穴を掘り、そこにマグマが流れて噴火の原因になるマグマの圧力が下がる為、地元では火の神の怒りを鎮めて人々を噴火から守る守り神だと思われていた。
2500度もの体温でTPC本部基地を灼熱地獄にした。スーパーGUTSの冷却作戦でも体温が下がらず、逆に3000度まで上がってしまう。ダイナも手を焼いたが、実は寒い地表に迷い出ていて風邪を引いていた事が分かり、最後はダイナ・ミラクルタイプのウルトラサイキックで地底に帰された。
人間だけでなく森やそこに住む動物達と様々な自然を守っていた。
名前の由来は『旧約聖書』に登場する街「ソドム」から。

 

物語
暑い! 暑い!! 暑いー!!!
真冬なのに真夏以上の暑さとなったTPC本部基地。その原因は怪獣にあった!

 

感想
「もしも真冬なのに真夏以上の暑さになったら?」と言うシチュエーションで作られた話。重いテーマがある話も良いがこのように分かりやすくて軽く見られる話も良い。

 

怒るヒビキ隊長を見てドリフのコントを思い出した。
「水道から水でなくお湯が出るなら風呂を沸かす手間が省けて良いだろう!」は爆笑した。

 

足下に氷を入れて気持ち良さそうなフカミ総監とミヤタ参謀とゴンドウ参謀。
ゴンドウ参謀は作品の後半でスーパーGUTSやミヤタ参謀との対立が激しくなるので、こういうほのぼのとしたやり取りは貴重。今回の話を見るとゴンドウ参謀は悪い人ではないなと感じる。

 

トロールを利用してTPC本部基地の灼熱地獄から逃れたリョウとカリヤ。この二人、今回は妙に仲が良い。

 

神話や伝説に真実があるもんだと古文書の研究をしていたカリヤは古文書に書かれていた伝説をもとにソドムに接していく。一方のナカジマは伝説はあくまで伝説にすぎないと割り切り、現象を分析していく事で伝説の真実に気付いていく。
同じ学者タイプでも二人のスタンスの違いが現れていて面白かった。

 

ソドムのデザインはシンプルながらも正当派なデザインで好み。
赤く輝く体表が熱さを見事に表現していた。
蜃気楼に浮かび上がるソドムの姿がカッコイイ。
灼熱を誇る伝説の怪獣でありながら実は風邪を引いていたと言うオチが意外で秀逸だった。

 

今回はふざけていると思われそうなスーパーGUTSだが、いざ作戦が始まると真面目に遂行した。怪獣冷却作戦はちゃんと理屈が示されていたのが良かった。
作戦開始と共にワンダバがかかるのが嬉しい。やっぱりワンダバは心が熱くなる。

 

ソドムを地底に帰した後、ダイナはわざとリョウのガッツイーグルに接近して驚かせた。こういうところは今までのウルトラマン達にはあまり見られなかったダイナ(アスカ)らしさである。

 

事件解決後、急に寒さが戻って今度は皆で風邪を引いてしまったと言うオチ。
「寒い日が続きます。皆さんも風邪にはくれぐれもご注意ください」。