帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「RED MOON」

Episode9 RED MOON」
ULTRASEVEN X』第9話
2007年11月30日放送(第9話)
脚本 太田愛
監督 八木毅

 

獣人
身長 180cm~190cm
体重 70kg
得体の知れない異邦人で100年前には鷺ノ宮家に滞在していた。人間とは全く異なる組成を持った知的生命体で水に触れると獣と化す。
兄弟二人いて、弟の望は鷺ノ宮家の令嬢であるまひるを愛したが、まひるへの愛でも自分の宿命を超える事は出来ず、水に触れて獣人と化した事でまひるを殺してしまった。以後は街の地下に広がる洞窟に身を潜めていたが再びの皆既月食まひるの姿を追い求めて地上に現れる。最後はまひるが既に死んでいる事を受け入れてエージェントのウルトラガンとセブンXのアイスラッガーを受けて消滅した。
兄の朔は尾形俊行として現代社会でも生きていたが、望の凶行を止めるべく過去を映すグラスメモリアをジンに与えて真実を知らせた。望の死後、グラスメモリアと共に姿を消した。

 

物語
100年振りとなる皆既月食が迫る中、白い服を着た女性ばかりを襲う謎の怪人の噂が広まっていた。
情報収集を進めるエスの前に東都大学民俗学研究室助手の尾形俊行が現れ、今回の事件と100年前の鷺ノ宮家で起きた悲劇を結び付ける説を語る。

 

感想
今回はウルトラシリーズでは珍しい大正・昭和初期を思わせる怪奇譚となっている。自分のイメージとしては江戸川乱歩作品に近い雰囲気だった。

 

異邦人が実は二人いた事やグラスメモリアに映った日食の真実等、どんでん返しが上手い話だった。ただ、あらすじを語ると前回の「BLOOD MESSAGE」との共通点が多いのでこの二つは離して放送した方が良かったかもしれない。

 

『SEVEN X』の後半の話は女性の存在によって男性の運命が変わる(狂う)と言うものが多く、それはジンとエレアの関係にも繋がるところがある。さすがにジン=セブンXはヒュプナスや獣人ほど狂う事は無かったが。

 

白い服の女性が襲われると言う事で今回はエスが白い服を着ているが、せっかくなのでいつも白い服を着ているエレアでやってほしかった。

 

尾形俊行役は『ガイア』で藤宮を演じた高野八誠さん。
過去にウルトラマンに変身する役を演じた人がウルトラシリーズウルトラマンと全く関係が無くオマージュシーンも無い役を演じるのは大変珍しい。

 

今回の話は太田さんのウルトラシリーズ脚本最終作となっている。
この後、太田さんは『相棒』の脚本を手掛けるようになる。