帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「男だ! 燃えろ!」

「男だ! 燃えろ! ー暗闇宇宙人カーリー星人登場ー
ウルトラマンレオ』制作第6話
1974年5月17日放送(第6話)
脚本 田口成光
監督 東条昭平

 

暗闇宇宙人カーリー星人
身長 230cm~58m
体重 160kg~2万8千t
通り魔的に女性を次々と襲い、白戸隊員の婚約者である洋子を惨殺した。
人間大時は身軽な動きと両肩の刃物が武器。赤い煙と共に怪獣形態に巨大化する。両肩の角で相手を放り投げる。光線も発する。
眉間が弱点らしく、一度はレオに勝ったが再戦時にはレオに折られた角が眉間に刺さって死亡した。
名前の由来はインド神話の戦いの女神「カーリー」かな。

 

物語
ゲンは白戸隊員の婚約者である洋子を家に送り届ける途中でカーリー星人に襲われて洋子を殺されてしまう。
ゲンが悲しみに暮れる一方、白戸隊員はカーリー星人への復讐を誓う。

 

感想
ダン隊長がジープでゲンを追い回す伝説の回。
何度見ても「凄い時代だったんだな……」と思う話。

 

今回登場した白戸隊員はゲンと仲が良かったのだが洋子の死をきっかけに関係が悪化してしまう。その後、レギュラー隊員として再登場するが、ゲンといつ仲直りをしたのか描かれなかったのが残念。
因みに名前は今回の話は「白戸」になっているが再登場後は「白土」になっている。

 

走っている車の後ろにいきなり現れるカーリー星人が怖すぎる。
ゲンやレオには興味を示さず洋子をひたすら狙ったり、その後も泣き叫ぶ女性を殴りまくったりと宇宙人と言うより暴行魔であった。
ツルク星人もカーリー星人も人間大時の方がインパクトが強かったので、出来れば巨大化せず人間大のまま話を進めてほしかったが、さすがにウルトラシリーズでは難しいか……。当時は仮面ライダーシリーズもあったし。

 

初めてカーリー星人と遭遇した時のゲンの対応ははっきり言って悪かった。
危険があるかもしれないのに民間人の洋子を車に一人残してしまうとは……。まず洋子を安全な場所まで逃がすか、せめてMACに連絡を入れるかするべきであった。これは白戸隊員に殴り飛ばされるのも当然。

 

カーリー星人に手も足も出なかったレオに対して「宇宙一の勇者が聞いて呆れる! あいつに会う事が出来たらぶん殴ってやりたい!」と叫ぶ白戸隊員。もう既に殴っているよと思わず言いたくなる。ところでレオは「宇宙一の勇者」と呼ばれていたのか。マグマ星人を退却させたのが宇宙で話題になったのかな?

 

洋子を殺されてゲンは悲しみに暮れるが、一方の白戸隊員は洋子の仇を討つ為にMACに志願して射撃の訓練を始める。(白戸隊員は元々は情報処理関係の人間で戦闘隊員ではない)
「敵討ち」「復讐」と言った動機はともかく、悲しみのあまり何も出来ずにいる自分と違って実際に行動を開始した白戸隊員の姿と「白戸隊員の悲しみを知れ! 彼を見て自分の事をようく考えるんだ」と言うダン隊長の言葉でゲンは再び立ち上がる。

 

白戸隊員の執念は凄い!
自ら夜のパトロールを買って出て、カーリー星人を車で轢こうとし、弾切れになるまで銃を撃ち尽くし、撃ち尽くすと今度は格闘を挑む。その結果、見事カーリー星人を追い払って襲われた女性も助け出した。

 

白戸隊員の「我々(MAC)の手で倒せる!」と言う言葉にゲンは疑問を抱くが、ダン隊長は「思い上がるのもいい加減にしろ! 皆、星人を倒すのに一生懸命なのだ! それがMACの使命なんだ! 地球人が地球を守る為に命を張っているんだ! 宇宙人のお前が何を言うんだ! 一体、お前は星人を倒す為にどんな努力をしたと言うんだ!」と激怒。
確かにゲンの言い分は聞きようによっては「地球人では星人に敵わないからウルトラマン(レオ)に任せろ」と言うふうに取れる。ダン隊長が怒るのも当然。しかも、レオはカーリー星人に手も足も出なかった。白戸隊員がカーリー星人を追い払って襲われた女性も助けた事を考えると、レオが自分に任せろと言ってもとても任せられない。

 

その後、隊員が個別に張り込んでカーリー星人と対決。黒田、青島、桃井隊員が襲われるが全員無事に生還する。特に青島隊員はどう考えても殺された演出だったのに生きていた。さすがはMAC隊員?
ところで赤石隊員は今回どうしていなかったのかな?

 

ゲンは丸太を相手に特訓を開始し、途中からは丸太の先を尖らせてさらに過酷な特訓を行う。しかし、ダン隊長が言うには丸太にはゲンを憎しみ突き刺す意思が無いとの事。
確かに丸太は振り子の原理である一定以上は進まないようになっている。途中から大村さんと猛が協力する事になったが、二人はゲンが危なくなったらそれ以上はしなかった。
この程度の危険ではカーリー星人にはとても勝てない。そこで伝説のジープ特訓が始まる。あのダン隊長が駆るジープに立ち向かう事が出来たらカーリー星人など怖くはないだろう。どう考えてもジープを運転するダン隊長の方が怖い。

 

一方の白戸隊員は更なる射撃訓練で二丁拳銃をマスター。この上達速度は只者ではない。しかし、今の白戸隊員を駆り立てているのは洋子の敵討ちやカーリー星人への復讐と言う憎しみの力。それでは平和を守れない事は「大沈没! 日本列島最後の日」で既に描かれている。
そこで敵討ちの為ではなくて白戸隊員を守る為にレオが現れてカーリー星人を倒す。そしてレオへの怒りを解いた白戸隊員は元の職場に戻っていく。

 

白戸隊員はレオの正体がゲンである事を知らないので、レオへの怒りは解けたがゲンへの怒りは解かれなかった。(それでもカーリー星人相手では仕方が無いと言う感じは出ていたが)
やりきれなさを感じるゲンであったが、そこをダン隊長がフォローして今回の話は幕が閉じる。ここはウルトラマンが二人いる、つまり、ウルトラマンとしての自分の心情を察してくれる存在がいると言う『レオ』ならではの話の締め方であった。
「よくやったな……。おまえと俺はこの地球に住んでいるたった二人の宇宙人だ。命ある限り、この地球を守っていこう」。

 

今回のゲンの変身ポーズは最初の頃の両手を上げるタイプに戻っていた。

 

カオルちゃんと大村さんの試合で「(大村さんを)お父さんを殺した星人だと思ってやるんだぞ!」と言って応援するトオル。そんな台詞が簡単に出てくるところを見ると、とりあえず父親の死は乗り越える事が出来たようだ。
それにしても、強いぞ! カオルちゃん

 

 

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