帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ボクは怪獣だ~い」

「ボクは怪獣だ~い」
ウルトラマン80』制作第39話
1981年1月7日放送(第39話)
脚本 平野靖司
監督 湯浅憲明
特撮監督 高野宏一

 

少年怪獣テツオン
身長 170cm
体重 100kg
テツオが小型円盤の中にあった不思議な卵を食べて怪獣化した姿。卵の正体である宇宙植物の種がテツオの胃に根を張った事が原因だった。
食いしん坊だが超能力が使えて運動神経も勉強も抜群。ケーキと引き換えに皆の宿題を片付けたり、浪人生の家庭教師を請け負ったりした。
商店街の新春仮装大会に怪獣の着ぐるみとして参加して優勝する。
最初は人間の姿に戻る事を拒否していたが、やがて不都合が生じて人間の姿に戻りたいと願うようになる。
ミクロ化した80がテツオンの体内にいる宇宙植物を倒すと人間の姿に戻った。
頭の回る触角がちょっと可愛い。
名前の由来はぬいぐるみ役者の山村哲夫さんから。このテツオンも山村さんが演じている。

 

寄生生命体宇宙植物
身長 2mm
体重 0.15g
小型円盤の中にあった他の星から地球へのプレゼント。
テツオの胃に根を張って怪獣にしてしまう。
ミクロ化した80がテツオンの体内に入り、サクシウム光線2連発で消滅させた。

 

物語
小型円盤の中にあった不思議な卵を食べてしまったテツオは怪獣テツオンになってしまった。
何でも出来る怪獣の姿に満足するテツオは人間の姿には戻らないと言うが……。

 

感想
『Q』の「カネゴンの繭」を思い出す話。
又、テツオンの声をブースカ役の高橋和枝さんが演じているので『快獣ブースカ』の雰囲気もある。
今回は巨大怪獣が登場しない異色話になっている。
人間大の怪獣が町内やUGM基地内をうろついている場面がシュールで面白い。

 

テツオンと子供達の話が面白い。
友達が怪獣になっても平然とそれを受け入れる子供達。それどころか、テツオンを怪獣の着ぐるみとして商店街の仮装大会に参加さてしまうとは逞しい。(後に本物の怪獣だから仮装ではないと優勝は剥奪されてしまうが)
ところで友達はテツオンがテツオ臭いとしてその正体に気付いた。テツオ臭いって……。

 

商店街の仮装大会の優勝商品であるビデオカメラを使って『ウルトラマン』を制作する子供達。着ぐるみの80やミニチュアの街まで作っている。

 

最初はテツオンを持ち上げていた子供達だが、勉強をテツオンが全部片付けてしまうと自分に実力が付かない気がするとして1人去り、テツオンが全てホームランを打つと野球がつまらなくなるとして1人去り、やがてテツオンは独りぼっちになってしまう。

 

「テツオ君、どうだい? 怪獣は楽しいかい? ずっとそのままでいたいんだろう? もうそろそろ元に戻りたくなったかい?」、
「そんな事ない! 前の僕は野球は下手だったし、勉強もあまり出来なかったし……」、
「そうか……、友達は努力して野球が上手くなるように練習したり勉強したりしているのに君は何でも出来るようになったからなぁ……。だけど、それは本当に良い事だと思うかい?」
怪獣になっただけでスポーツも勉強も何でも出来るようになったテツオ。
しかし、努力しないで得た力が本当に自分にとって良いものなのか?
誰かに与えられた結果ではなく、自分の力で手にした結果にこそ意味がある。これこそ『80』のテーマなのかもしれない。

 

テツオが怪獣になったのはお前の教育の仕方が間違っていたからだと責める父親。
逆にあなたが仕事でいつも遅く帰ってくるからだと反撃する母親。
どちらも相手に責任を擦り付ける事しか考えていなかった。
しかし、テツオンが街の人に迷惑をかけた事を知れば2人で謝りに出向き、テツオンが家に帰ってこないと心配して探す。
なんだかんだ言っても、やはり親だった。

 

怪物化した人間を救う為にウルトラマンがミクロ化して体内に入り原因である怪獣を倒すと言う展開は『セブン』の「悪魔の住む花」を思い出す。

 

昔、学校で風船に植物の種を付けて飛ばす行事があったが、小型円盤の中に宇宙植物の種を入れた宇宙人もその感覚だったのだろうか?

 

人間の姿に戻ったテツオの野球の試合を見に行く猛と城野隊員。
2人とも私服だけど、ひょっとしてデート?

 

 

ウルトラマン80 COMPLETE DVD-BOX

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