帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「大空にひびけウルトラの父の声」

「大空にひびけウルトラの父の声」
ウルトラマン80』制作第38話
1980年12月24日放送(第38話)
脚本 若槻文三
監督 外山徹
特撮監督 佐川和夫

 

ウルトラの父
身長 45m
体重 5万t
ゴースドンの攻撃を受けて死を覚悟した猛に宇宙から檄を飛ばす。
ウルトラマン80よ、立て! 立て! ウルトラマン80よ、お前の勇気は死んだのか? お前の肉体より早くお前の精神は死に果てたのか? ウルトラマン80よ、立て! 立って戦え! お前の勇気を正義の矢として悪を倒すのだ!」。

 

心霊怪獣ゴースドン
身長 0~50m
体重 0~1万8千t
正体は中津山を覆っていた怪獣のオーラ。雷雲の中に潜んでいて乗り移れるものを探していた。
凧揚げ大会の怪獣凧に乗り移って実体化する。角から雷を発し、背中の凧状のヒレで突風を起こす。意外と身軽。
80のウルトラオーラで消滅した。
名前の由来は「ゴースト」かな。

 

物語
太の父親は中津山で事故を起こして死亡した。
UGMの調査で怪獣は発見されず、太は父親を嘘吐き呼ばわりされる。そんな中、凧揚げ大会が近付いてきて……。

 

感想
ゲストの子供の親が亡くなっていたり、怪獣出現を信じてもらえなかったり、周りに虐められたり、ウルトラマンがゲスト出演したりと第2期ウルトラシリーズを思わせる話。
太の友達の女の子エッちゃんの強さが妙に印象に残った。

 

太が友達に虐められるのと同じく太の母親も周りに虐められていた。
太の父親の事故で死亡した助手席の男の妻が出てくるが、太の母親を精神的に追い詰める存在で終わっていて、ドラマ的にはもう少し上手く使えた気がする。

 

凧揚げ大会に出す凧に太は80の絵を描くが泣き顔や怒り顔ばかりで上手く描けない。
しかし、父親の言葉を思い出し、迷いを振り切ったら会心の絵が描けた。
80の絵の出来具合を子供の精神状態と重ねるのは上手い表現方法だった。

 

因みに怪獣のオーラが乗り移った怪獣凧を描いたのはいじめっ子の方。
過去の話ではいじめられっ子が怪獣の絵を描いて、その子供の破壊願望の具現化として怪獣が生まれていたが今回の話は違った。

 

ゴースドンが現れて逃げ惑う人々。
さり気ないが、この時に太が逃げるのを手伝っていたのは、いつも虐めていた子供。
又、倒れた太の母親を助け起こしたのは事故で死亡した助手席の男の妻だった。

 

凧揚げ大会の看板には「桜ヶ岡地区 小、中学生凧あげ大会」と書かれている。桜ヶ岡中学校の皆は元気かな?

 

怪獣のオーラが写っている写真を見て「怪獣の心霊写真」と呟く城野隊員。
怪獣のオーラとは「少年が作ってしまった怪獣」に登場した怪獣の魂と同じと考えてよいのだろうか?

 

今回は太が父親の言葉で迷いを振り切ったのと同じく猛もウルトラの父の言葉で迷いを振り切った。
あまり登場しないウルトラの父だが年末には必ず登場していて、『メビウス』の「父の背中」ではこの時期に「ウルトラの父降臨祭」が行われるようになっている。

 

ゴースドンとの戦いは珍しい川岸が舞台。
元が凧だからか、80は糸を出し(どこから出した!?)、ウルトラ念力で風を起こしてゴースドンで凧揚げをする。この辺りは完全に『T』のノリ。

 

残念なのは怪獣凧がゴースドンになったのなら、太が描いた80の凧を80登場に関わらせてほしかった。(『T』の「母の願い 真冬の桜吹雪!」で光太郎がタロウの絵の前で変身したように)

 

今回の話は若槻さんと外山監督のウルトラシリーズ最終作となっている。

 

 

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