帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ゴルザの逆襲」

「ゴルザの逆襲」
ウルトラマンティガ』第18話
1997年1月4日放送(第18話)
脚本 右田昌万
監督 冬木椴
特技監督 神澤信一

 

超古代怪獣ゴルザ(強化)
身長 62m
体重 7万t
前回の戦いで地下に逃亡した後、霧門岳の地底でマグマエネルギーを吸収して強化を図っていた。モンスターキャッチャーを撃ち込まれた刺激で行動を開始し、追従式ドリルビームを受けて地上に出現する。
額から強力熱線を発する。
TPCの総攻撃を耐え抜き、ティガ・マルチタイプの攻撃もまるで動じなかった。ティガ・パワータイプには押され気味になるがデラシウム光流を耐え切る。最後はエネルギーを込めたティガの連続攻撃にグロッキーし、ティガ・マルチタイプのゼペリオン光線で倒された。
戦いの後、ティガはゴルザの死体を霧門岳の火口に投げ入れ、火山の噴火と共にゴルザも消え去った。

 

物語
休火山だった霧門岳が突然噴火して地元の住民は避難を余儀なくされる。
住民の避難に当たっていたTPCはこれがただの噴火ではない事を知る。
実はゴルザがマグマエネルギーを吸収して強化を図っていたのだった。

 

感想
今回は怪獣がいきなり登場する事は無くて、災害の発生と住民の避難が細かく描かれていた。翌日の避難所の様子はドキュメンタリーかと思うほどリアルな雰囲気が出ていた。もし本当に怪獣が現れたら、こんな感じになるんだろうなぁ。何となく後の『シン・ゴジラ』を思い出す。

 

サワイ総監にいきなりヒゲが生えていてビックリ。
カシムラ博士は今回の話が最後の登場となる。初期の話を見ると、もっと出番が多そうな人物だったのだが。
ヨシオカ長官が「責任は誰が取る」とか「今更探査など悠長」とか色々と苦言を呈するが、それならあなたが何か良い案を出してくれ。

 

地底探査用タンク・ピーパーや追従式ドリルビームと言った新装備が登場し、サワイ総監とイルマ隊長が現場に行って全体の指揮を執る等、今回はGUTSの総力戦と言った感じになっている。
ゴジラシリーズのように対策本部も建てられるなど力が入れられていたが、ティガが登場した後はGUTSが何も援護しなかったのは残念。ダイゴが「GUTSがいたからこそ、ウルトラマンティガもゴルザを倒す事が出来たんです」と言っているので、ティガとGUTSの連携を見せてほしかった。
自分の作戦が上手くいかなかったところにティガが現れた時のムナカタリーダーの嬉しそうな顔は「怪獣が出てきた日」と比べてみると面白い。

 

『ザ☆ウル』以来の地底戦車であるピーパーが登場。
ダイゴとシンジョウはピーパーで地底を進むがゴルザのせいで閉じ込められてしまう。墜落コンビは地底でもピンチに陥るのか……。
この後、ピーパーの外にいてマグマの吹き上げに巻き込まれたダイゴはどうやって生還したのか説明出来たのだろうか? 「ティガに助けられた」で何とかなるのかな?

 

ゴルザを感じ、そこに行かなければならないと思うダイゴ。
第1話に登場し(忘れかけられてい)たゴルザの再登場と言うビックイベントなのだが、せっかくゴルザを出すのなら超古代人や超古代怪獣の話をしてほしかったところ。(実際、当初は超古代怪獣の謎解きをする予定だったらしい)

 

前回と今回の話を監督した「冬木椴」と言う人物は実は神澤監督の変名である。平成になってから本編と特撮を同じ監督が担当する事が多くなったが、本編と特撮を違う人が担当しても良い事もあると言う気持ちを込めて、わざと本編と特撮の名前を変えたらしい。
因みに「監督・冬木椴」で「かんとくふゆきとどき(監督不行き届き)」と読むとの事。