帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ゴメスを倒せ!」

「ゴメスを倒せ!」
ウルトラQ』制作第12話
1966年1月2日放送(第1話)
脚本 千束北男
監督 円谷一
特技監督 小泉一

 

古代怪獣ゴメス
身長 10m
体重 3万t
学名は「ゴメテウス」。哺乳類。肉食で凶暴。光が苦手。長い尻尾と鋭い爪と牙が武器。
変温動物で冬眠状態にあったが地殻変動による地温の上昇で目覚めたらしい。金峰山の地下洞窟から東海弾丸道路の北山トンネル工事現場に現れた。
同じく目覚めたリトラに襲いかかるが、シトロネラアシッドを受けて倒された。
モスラ対ゴジラ』のゴジラの着ぐるみを改造している。
放送第1話に登場したのでウルトラ怪獣第1号と言える存在。

 

原始怪鳥リトラ
身長 5m
体重 1万t
学名は「リトラリア」。鳥類と爬虫類の中間生物。鋭い嘴とシトロネラアシッドが武器。
蛹の状態で発見されたが次郎によって孵化する。
ゴメスをシトロネラアシッドで倒すが自身も直後に力尽きてしまう。その後、次郎によって墓が建てられたらしい。
名前の由来は「リトル(小さい)」から。
『三大怪獣 地球最大の決戦』のラドンの操演用モデルを改造している。

 

物語
東京と大阪を結ぶ弾丸道路のトンネル工事現場で作業員の一人がでっかい怪物を見たと騒ぐ。
学者も見当が付かない中、近くに住むジローと言う少年が色々と仮説を立てる。

 

感想
ウルトラQ』の放送第1話。
二大怪獣の激突となった今回の話は本格怪獣路線の幕開けとなり、世に「怪獣ブーム」を巻き起こす事となる。

 

東京と大阪を結ぶ東海弾丸道路の工事現場と言う「未来」を示す所と古代生物が冬眠していた地下洞窟と言う「過去」を示す所が交差する話。

 

ゴメスは身長が5mと怪獣の中では小柄になるのだが、その設定によって小さな洞窟を舞台にする事が出来て「閉ざされた空間で凶暴な肉食怪獣が迫る」と言うサスペンスが生まれた。

 

過去に恐竜の化石と耳かきを間違えた事で次郎がリトラやゴメスについて力説しても周りの大人達はホラと言って相手にしなかった。それを悔しく思った次郎はリトラの蛹を孵す事で自分の説が正しい事を証明しようとする。
ホラ吹きと言われた子供が自分の言っている事は正しかったと証明する事が出来たらハッピーエンドになりそうなのだが、次郎の言っている事が実現した結果、恐ろしい怪獣ゴメスが実在する事となり、又、次郎の望んだ通りにゴメスと戦ってくれたリトラが力尽きて死んでしまうと今回はアンハッピーエンドとなってしまった。

 

トンネルの中に入る時に万城目は「大丈夫だよ。原子銃とガンマー光線銃を持っているからね」と次郎に言うが、当然、そんな物は持っていなかった。

 

万城目と由利子の二人だけでトンネルの調査に行くのを愚痴る一平。由利子に気があると言うより除け者扱いされるのが嫌なようだ。

 

万城目が由利子と一緒にトンネルの調査に行ったので一平が一人でヘリを操縦する事に。多少は揺れたらしいが無事に目的地に着いたようだ。

 

今回の話は2013年11月に「『ネオ・ウルトラQ』特別上映part1」の1本として総天然色版が劇場公開された。

 

今回の脚本を担当している千束北男とはTBSの飯島敏宏さんのペンネーム。
本来は「千束北」なのだが誤植で「千束北」となったらしい。