帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「冒険野郎が来た!」

「冒険野郎が来た! ー風船怪獣バンゴ登場ー
ウルトラマンレオ』制作第12話
1974年6月28日放送(第12話)
脚本 阿井文瓶
監督 筧正典
特撮監督 矢島信男

 

風船怪獣バンゴ
身長 53m
体重 4万t
普段は鼻の穴だけ地上に出して地中で眠っている。面白い事は何でも真似をして、佐藤隊員の行動も真似しまくる。
レオのビームランプ光線で動きを止められた後、尻尾の穴から特殊ガスを吹き込まれて宇宙の彼方に飛ばされた。

 

物語
アフリカからやって来た佐藤隊員。
今までとは勝手が違うキャラクターにゲンは戸惑う。
一方、怪獣バンゴが地中から現れた!

 

感想
『レオ』初のコメディ作品で『T』終盤を思い出す内容となっている。
今回はとにもかくにも佐藤隊員のキャラクターが全てで、他のMAC隊員は登場せず、ダン隊長すら最後にチラッと登場するだけとなっている。

 

怪しさ大爆発な佐藤隊員。
胡散臭いアフリカ風の格好で登場して、訳の分からないサイマ族の踊りと祈りを捧げたかと思うと、なんと槍で怪獣に立ち向かって撃退してしまう!
その後もアフリカでは象にばかり乗っていたので車の運転が出来なかったり、かなり高い所から落ちてもメチャクチャ元気だったりと実はMACの隊員ではなくてZATの隊員じゃないのかとツッコみたくなる。
日本では毎週使者が出る状況だと言うのにアフリカは平和だったんだなぁ……。「涙よさよなら…」で殉職した鈴木隊員の奥さんは夫はどうしてアフリカ勤務ではなかったのかと嘆いたに違いない。

 

普段は鼻の穴だけ地上に出していると言うバンゴは『T』の「その時ウルトラの母は」「ウルトラの母はいつまでも」に登場したライブキングを思い出す。
佐藤隊員の真似をするので意外と知能は高いのかもしれない。
倒されずに宇宙に飛ばされたが、地球怪獣が宇宙に行っても大丈夫なのかな?

 

どうやらMACの隊員服は伸縮自在らしい。あれだけガスを入れて膨らませても大丈夫とは驚き。

 

事件が解決した後、佐藤隊員はレオの声を聞いたと言ってヒマラヤに雪男を探しに行ってしまう。
よく許可が下りたなぁ。それとも体の良い厄介払いか?

 

今回のダン隊長は怒る事が無くて終始にこやかであった
敬語を使っていたので佐藤隊員の方が年上なのかな? でも、佐藤隊員はゲンの事を「先輩」と言っていたし……?

 

佐藤隊員が持つライオン又はイボイノシシの尻尾に興味津々な猛が妙に印象に残った。でも、この尻尾、どう考えても偽物っぽいよなぁ……。

 

今回の話は『おむすびころりん』とイソップ寓話の「牛の真似をしてお腹を膨らませたら破裂してしまったカエルの話」が下敷きになっている。この話作りの方向性は後の「日本名作民話シリーズ」に繋がっていく。

 

 

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