「かぶと虫は宇宙の侵略者! ー宇宙昆虫サタンビートル クリーン星人登場ー」
『ウルトラマンレオ』制作第25話
1974年9月27日放送(第25話)
脚本 若槻文三
監督 前田勲
特撮監督 矢島信男
幻想宇宙人クリーン星人
身長 170cm
体重 65kg
ジロウ少年の夢の中に現れた謎の宇宙人。ジロウ少年に美しくて住みよいクリーン星に来るよう促す。
名前の由来は「クリーン(清潔)」かな。
宇宙昆虫サタンビートル
身長 54m
体重 3万t
宇宙から地球にやって来た謎の怪獣。
ゲンはクリーン星の怪獣と考え、ジロウ少年は自分のかぶと虫が変身した姿で自分をクリーン星に連れて行ってくれると考える。
腹部からのミサイルで宇宙ステーションを次々に破壊する。クリーン星人に操られて、ジロウ少年が恐れる毒のゴミを降らせていたとされるが……。
シューティングビームとレオキックで倒された。
ジロウ少年の母親は身長40mと言っていた。
名前を直訳すると「魔王のかぶと虫」となる。
物語
水爆、キノコ雲、本当は水槽に墨汁を垂らして逆さまにしただけ。走る車に排気ガス。喘息の少年。「僕、体が段々弱くなってきたんだ。僕ねぇ、夢を見たんだ。空から毒のゴミが降ってくる。ミドリガメもかぶと虫もいなくなった。きっとどこかで死んでいる。いつか僕も……」。「僕をどこか綺麗な星に連れて行って。窓から毒のゴミが入ってくる夢を見たんだ。本当の夢なんだよ!」。川、洗剤の泡が溢れている。「でも、僕……」、「本当に大丈夫だって!」。「でも、僕……」、「本当に大丈夫だって!」。箱の中、菊の花の中に眠るミドリガメ。白い部屋、夢の国、爆発する空、花畑に降るもの。ミドリガメとかぶと虫、元気、喋る、生き返る。サタンビートル。「僕を迎えに来てくれたのかな? やっぱり僕のかぶと虫だ!」。夢の国、揺れるブランコ、毒のゴミ消える。「いいかい、ジロウ。いくら誘われても勝手にブランコから降りたらいけないぞ」。おおとりさん、クリーン星人のおじさん。強風、落ちる、毒のゴミを降らせるサタンビートル。戦うレオ、勝利、目覚め。「僕ねぇ、体も弱かったんだけど、心も弱かったんだよ」。かぶと虫がいた。
感想
今回の話は現実とジロウ少年の夢がごっちゃになってしまっている。おそらくジロウ少年は現実にも影響を及ぼすほどに夢の力が強くなってしまっていたのだろう。
今回登場するクリーン星人はジロウ少年の夢の中にしか現れなかった。そもそも、クリーン星は物語の冒頭で消滅しているはず。本当にクリーン星人は存在していたのだろうか……?
今回の話は宇宙の素晴らしさを謳って地球脱出を促す宇宙人と言う構図が『初代マン』の「禁じられた言葉」や『セブン』の「円盤が来た」に似ていた。
ゲンが「宇宙パトロールをしている時、いつも思うんですけど、地球ほど美しく見える星はありませんよね」と語っている。
遠くから見た地球は青く美しい星だが実際は様々な公害で醜く汚されていた。
CS137ロケット弾の実験がクリーン星で行われたと言う話がある。
『セブン』の「超兵器R1号」と同じ展開なのだが、ダン隊長の反応があまり無かったのが気にかかる。(脚本が同じ若槻さんだったので余計に)