帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「地球最大の危機!!」

「地球最大の危機!! ー凶悪怪獣ギバルーガ登場-
『ザ☆ウルトラマン』制作第26話
1979年9月26日放送(第26話)
脚本 平野靖司
絵コンテ 石黒昇
演出 八木岡正美

 

凶悪怪獣ギバルーガ
身長 137m
体重 14万6千t
自らを「地球」と称し、人類を立ち退かせる為に世界各地で異常現象を引き起こす。噴水のパターンでメッセージを伝える。
噴水を起こした湖底に地球の脳を思わせる状態で潜んでいた。正体は寄生頭脳で地球の神経を思わせる根で地球からエネルギーを奪っていた。
ラニウム光線を弾くほど強力な外皮に覆われていたが、外皮に覆われていない部分を撃たれて倒された。

 

物語
人類による自然破壊が続く中、湖で謎の水柱が立つ事件が起きる。噴水のパターンを分析した結果、地球からの驚くべきメッセージが明らかになる。

 

感想
「太陽系第3惑星・地球。我々人類に水、空気、豊かな土壌を提供している母なる大地である地球。もし、その地球が大きな生命体として活動を始めたら、果たして我々人類はどうなるのだろうか?」。
『G』や『ガイア』に先駆けたガイア理論のお話。又、ギバルーガの設定は『ダイナ』の「地上最大の怪獣」に登場したフォーガスに通じるものがある。こうして見ると、当時のアニメ技術を駆使して作られた『ザ☆ウル』の諸要素が平成に入って実写特撮でも出来るようになっていったのが分かる。

 

今まで桜田長官の横に立っているだけの人だった宮井副官が目立つ話。
ピグに「いたの?」と言われてしまう等、あまりに酷い扱いに見ていて思わず涙が出てくる。
桜田長官の腰巾着で横柄な人物として嫌われていると紹介される事が多いが、部下達に落ち着けと言いながら自分が一番落ち着いていなかったり、会議だ上司に報告だとあちらこちらに走り回っている姿は結構一生懸命で、頼りにはならないが嫌な人ではないと思う。上田敏也さんの声も滑稽な感じが上手く出ている。どちらかと言うと、特に間違った事をしていない宮井副官をやたらと無能扱いするピグの方が印象悪い。

 

ピグが謎の噴水のパターンを分析して明らかになった地球を名乗る存在からのメッセージ。
「人間共よ、よく聞け。私は地球だ。人類は私の意志に反し繁殖しすぎた。人類は私を汚し破壊している。即刻、私の上から立ち去れ。さもなければ皆殺しにする。その証拠に各地で異変を起こしてみせる。立ち退きの期限はお前達の時間で24時間を与える」。
『ザ☆ウル』らしいスケールの大きい話なのだが、実際の舞台は最初に事件が起きた湖から殆ど動いておらず、ギバルーガも姿を現すと通常の怪獣とあまり違いが無かったりと、最初に見せたスケールの大きさは実はハッタリだった事が判明する。

 

謎の噴水が起こった湖底を調査するトベ隊員。
スーパーマードックを潜水エンジンや耐水圧を強力に改造した潜水モードに変形させる。おそらく「燃える深海への挑戦」を踏まえた改造だと思う。

 

湖底を調査したスーパーマードックは脳細胞みたいな存在を発見する。
もし本当に地球の脳なら神経が地球中を覆っているとして、攻撃して脳が死ねば自然のバランスが崩れる恐れが出る。
そこで地球防衛軍上層部は相手が人類の言葉を理解できているので話し合いの余地があるかもしれないと考えるが、地球を名乗る存在は人類がどうなろうと知った事ではないとあっさりと切り捨て、自分は人類から見ればオールマイティな存在だと宣言する。
しかし、人類を滅ぼす敵を許せないとするマルメ隊員の攻撃で地球を名乗る存在の正体が怪獣ギバルーガである事が判明する。

 

事件を解決した科学警備隊にアキヤマキャップ転任と言う新たな事件が伝えられる。これは桜田長官にも覆せない地球防衛軍最高司令部の決定。
今や怪獣達の活動は全地球規模に拡大していて、各地の防衛軍を統一し、真に地球防衛軍としての戦いが必要な時に来ていた。そこで怪獣との戦いに最も実績のあるアキヤマキャップが最高司令部の怪獣作戦担当に選ばれてアメリカに出発する事になったのだった。
確かに他のウルトラシリーズを見ていても、現場の意見が上層部に通らなくて苦労する展開が多々あったので、上層部にアキヤマキャップのような現場への理解と経験のある人物は必要不可欠だと思う。
しかし、この後の話でアキヤマキャップが登場しなかったのは残念。又、アキヤマキャップ最後の話なのに主役回ではなく、最後に取って付けたように転任話が出てしまうのも残念。どうして最後の話でアキヤマキャップより宮井副官の方が目立ってしまったのだろう。

 

皆に黙ったまま出発してしまうアキヤマキャップだったが、それを追いかけてくるバーディーのチームがあった。
「キャップ、ヒカリです」、
「トベです」、
「マルメです」、
「ムツミです」、
「あいつら……」。
アキヤマキャップが結成した科学警備隊のアキヤマ時代最後の任務。それは新たな任務に向かうアキヤマキャップの護衛だった。

 

「新たな任務に向かうアキヤマ徹男の眼に光るものが宿っていた」。