帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ウルトラマンの重圧」

ウルトラマンの重圧 ー宇宙大怪獣ベムスター登場ー
ウルトラマンメビウス』第18話
2006年8月5日放送(第18話)
脚本 川上英幸
監督 佐野智樹
特技監督 北浦嗣巳

 

宇宙大怪獣ベムスター
身長 46m
体重 6万1千t
ドキュメントMATに二件、ドキュメントZATに一件の記録がある怪獣で、ジャックもタロウも最初の戦いでは勝てなかった強敵。
角から光弾を発する。
腹部にある口から大量のヘリウムや窒素を餌として吸引する。オオシマ彗星B群から放出されるダストテイルを餌にして地球にやって来た。
CREW GUYSに腹部の口を高分子プラスターで塞がれるが、それすら吸引してしまう。メビウスとの戦いではメビュームシュートも吸引してしまった。
CREW GUYSの援護で両腕の爪を折られ、最後はメビウスブレイブのアクティブレードアタックでナナメ∞の形に切られて倒された。
意外と可愛い顔をしているが鳴き声は不気味。でも仕草は可愛い。

 

マケット怪獣リムエレキング
身長 40cm
体重 4kg
リュウの怒声にビクッとなって怯える。

 

物語
ヒカリがいなくなり、地球を守る唯一人のウルトラマンとして責任の重さを感じるミライ。
そこにかつてウルトラマン達を苦戦させた怪獣ベムスターが襲来!
今、メビウスの新たな力が目覚める!

 

感想
ツルギ・ヒカリ編が完結して今回から新展開。これまではヒカリ(ツルギ)と一緒に戦ってきたメビウスがここからは一人で戦う事になる。
「第18話」「ウルトラマンが託されたアイテムを使ってパワーアップ」「敵怪獣としてベムスターが登場」と『帰マン』の第18話「ウルトラセブン参上!」を思わせる内容となっている。

 

ヒカリが光の国に帰還したのに今までより強力な怪獣が現れ、ミライは「今、地球には僕しかウルトラマンはいない」「僕一人でも、この星を!」と言って変身すると、CREW GUYSを振り切って地球に迫るオオシマ彗星B群を破壊する。
しかし、リュウ達はそれを「メビウスはCREW GUYSを無視した、コケにした」と激怒。「メビウスも所詮は宇宙人で人間の気持ちなんて分からない」とまで言ってしまう。
サコミズ隊長は「信頼と言うものはね、築き上げていく事は難しいけど、それが崩れてしまう事は怖いくらい簡単なんだ」と言っているが、いくら何でもリュウのこの発言は数ヶ月一緒に戦ってきた仲間に対する言葉とは思えない。(と言うか、一度の事でここまで相手を悪く言えるリュウの事を信頼出来なくなってしまう)

 

メビウスの行動にリュウ、ジョージ、マリナが怒り、テッペイがそれに付いて行き、ミライが落ち込む中、美味しそうにケーキを食べられるコノミは意外と図太いのかもしれない。

 

ベムスターに倒される夢にうなされるミライ。
カチコチと鳴る時計や酷い寝汗等、『セブン』の「史上最大の侵略 前編」を思わせる場面。思えばあの話もモロボシ・ダンが地球を守れるのは自分しかいないとして周りと溝を作って自分を追い詰めてしまう話であった。

 

サコミズ隊長からの「重要な仕事」として、ミライとコノミはみやま保育園で子供達の相手をする事になる。
流石に手馴れているコノミに対してミライは緊張のせいか笑顔がぎこちない。
お遊戯の時間に皆と同じように踊れなかった子供を見付けたミライは「皆と同じ事が上手く出来なくて可哀相」と言うが、コノミは「可哀相ではない。むしろ、ミライのように皆と同じ事が出来るように教え込もうとしたら駄目になる。プレッシャーに取り付かれてしまう」と説明する。
そしてコノミはオオシマ彗星B群を破壊したメビウスの行動をCREW GUYSの事も忘れてしまうくらいに物凄い重圧を感じているように見えたと語る。コノミの話を聞いたミライはCREW GUYSの皆との出会いを振り返り、メビウスが独りではなかった事を思い出す。
「独りではなかった。メビウスは独りではなかった。皆がいるんです! CREW GUYSの皆が!」。
今回の話のようにコノミはメビウス関連のエピソードで重要な役割を果たす事が多い。

 

CREW GUYSはベムスターの腹部にある口を塞ぐ為に宇宙ステーションの修復に使われる高分子プラスターを使用。プラスターが広がったところで予め仕込んでいた硬化剤カプセルを遠隔操作でブレイクして腹部の口を固めてしまう。この作戦は『T』の「逆襲! 怪獣軍団」でのZATの作戦を思わせる。
作戦内容を聞いたリュウは手際良く皆に役割を振る。ウルトラマン絡みでない時のリュウは意外と落ち着いている。ウルトラマンを意識し過ぎていると言うべきか。

 

ベムスターに捕まって食べられそうになったマリナはパニック状態に陥って遂に泣き出してしまう。無理してベムスターを攻撃して捕まっているので、ひょっとしたらマリナも強敵ベムスターを相手に極度の緊張状態に陥っていたのかもしれない。(過去に出現したベムスターによって多くの犠牲者が出ている事は説明されていると思われるので、食べられる恐怖がマリナに植え付けられていたのかもしれない)

 

ミライは「僕も一緒に戦わせてください!」と言ってメビウスに変身。危機一髪のところでマリナを助け出す。
この後、メビュームシュートを放つがお約束の如く腹部の口に吸引されてしまう。この場面は頭部を狙って撃った光線が曲がって腹部の口に吸引されてしまうと言う映像を見たかった。

 

ベムスターの腹部の口を塞いだ高分子プラスターだったが結局は失敗してしまう。
メビウスブレイブを登場させる為とは言え、CREW GUYSの作戦が役に立たなかったのは残念。

 

強敵ベムスターを前にメビウスは「来たるべき戦い」と言うヒカリの言葉を思い出してナイトブレスを取り出す。そしてナイトブレスとメビウスブレスが合体してナイトメビウスブレスが誕生。メビウス自身も金色のラインが現れたメビウスブレイブにパワーアップする。
M78星雲出身のウルトラマンでタイプチェンジをしたのはメビウスが初めてとなっている。(ヒカリとツルギも一種のタイプチェンジと言えるが)

 

メビウスブレイブはメビュームブレードのスピードとナイトビームブレードのパワーを合わせたメビュームナイトブレードでベムスターを倒す。
メビュームブレードとメビュームナイトブレードの違いがイマイチよく分からないのが残念。「復讐の鎧」でナイトビームブレードがメビュームブレードを折っているので、ナイトビームブレードの方がメビュームブレードより強力と言う事は分かるが、出来れば今回の話の中でメビュームブレードで倒せなかった敵をメビュームナイトブレードで倒した方がよりパワーアップを分かり易く見せられたのではないかと思う。

 

戦いが終わり、リュウは「メビウスは進化しているのに自分達は……」と落ち込むが、ミライに「皆がいなければメビウスは負けていた」と言われ、さらにコノミに「メビウスとの息が合っていた」と言われると「だって、俺達とメビウス大親友じゃん!」と調子良く答えるのであった。
この場面はギャグなのだろうが、最初のリュウメビウスへの態度があまりにも厳しかったので、イマイチ笑えないところがある。これがトリヤマ補佐官なら笑えたのだろうが……。
リュウメビウスに関する言葉は全て「自分の近くにメビウス本人はいないと思っている」から言えるところがある。「メビウスも含めてCREW GUYS」と言っても、やはりコミュニケーションを直接取れないと言うのは大きな問題であり、『メビウス』後半ではCREW GUYSがメビウスの正体を知る事でこの問題が解決される事になる。