帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「怪獣は動かない」

「怪獣は動かない」
ウルトラマンX』第10話
2015年9月22日放送(『新列伝』第116話)
脚本 柳井祥緒
監督 冨田卓

 

不動怪獣ホオリンガ
身長 42m
体重 10万3千t
一ヶ月前に坂根村に現れた怪獣。植物の特徴を持っていて殆ど動かなかった為、坂根村の村興しに使われる事となった。
花ちゃんが村を豊かにする神様の「穂於理様」から「ホオリンガ」と名付けた。昔から坂根村で眠って山になる怪獣で、今回現れた個体の曾祖父と祖父と父も山になっていた。
栄養失調と誤解され、Xioが打った治療弾で体組織が活性化して根が地上に飛び出してしまうが、ピュリファイウェーブで薬を排出されて大人しくなると、そのまま山となった。
メビウス』の「ひとりの楽園」のソリチュランの頭部と『SEVEN X』の「DIAMOND“S”」のペジネラの着ぐるみを改造している。
名前の由来は「火折尊(ほおりのみこと)」から。

 

物語
坂根村に怪獣が現れるが殆ど動かなかった為にXioはモニタリングを行う事にする。
攻撃性が見られない事から坂根村は怪獣を観に来る人達で溢れてお祭り騒ぎになる。

 

感想
怪獣の生態を中心に据えた王道展開。全体のテンポもゆっくりのんびりしていて昔懐かしい雰囲気の話となっている。

 

怪獣を使った村興しと言えば過去にも『80』の「怪獣帝王の怒り」があった。
今回はホオリンガの擬人化キャラが登場しているのが2010年代らしいと言える。2013年に『艦隊これくしょん ー艦これー』がサービスを開始し、ウルトラシリーズも同じ頃に『ウルトラ怪獣擬人化計画』をスタートさせている。
劇中に登場するホオリンガの擬人化キャラ「怪獣いろは」は冨田監督が参加した『黄金鯱伝説グランスピアー』で劇中に登場するライトノベルのイラストを手掛けた三ツ谷亮さんが担当している。
この「怪獣いろは」は『ウルトラマンX超全集』でサイバーカード風の付録が付けられている。

 

ホオリンガへの坂根村の対応を見てエックスが「坂根村の人間は怪獣に好意的」と受け取る一方で大地は坂根村があくまで村興しの為にホオリンガを大事にしている事を素直に喜べない。
人間と怪獣の共生については「可能性のかたまり」でも言及されているが、この時は怪獣のスパークドールズ化を大地が前向きに受け取る一方でエックスは疑問を抱いていた。(今回もエックスはホオリンガのスパークドールズ化には疑問を示している)
大きな衝突こそ殆ど無いが大地とエックスの考えは必ずしも一致しているわけではない。

 

今回のゲストである花ちゃんと千鶴さんは親子かと思ったら違った。近所なのかな? 怪獣のホオリンガが最後に一族が揃う話だったので、人間のゲストも最後におじいちゃんの村長と外国に行っていたお父さんと花ちゃんと言う一族が揃うでまとめる為にあえて千鶴さんは花ちゃんの家族ではないと言う設定になったのかな?

 

アスナ「怪獣の恵み潤う村……か」、
大地「ずっと昔から、この村は怪獣と共に暮らしてきたんだ……」。

 

今回の話は柳井祥緒さんのウルトラシリーズ脚本デビュー作で、冨田卓さんのウルトラシリーズ監督デビュー作となっている。

 

 


【監督コメント付!】『ウルトラマンX』次回予告 第10話「怪獣は動かない」 (新ウルトラマン列伝 第116話 次回予告)

 

 

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