帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「想い、その先に」

「想い、その先に」
ウルトラマンZ』第20話
2020年11月14日放送(第20話)
脚本 小林雄次
監督 武居正能

 

人工生命M1号
身長 2m~40m
体重 180cm~2万1千t
生物学者のイナバ・ルリが人工細胞から作り出した生命体。
細胞を狙う謎の組織に襲われた際に配電盤に接触して巨大化してしまったが、ストレイジとゼットが押さえている間にルリが開発した細胞分裂逆進剤をバコさんが打ち込んで元に戻る事が出来た。

 

物語
バコさんの娘のイナバ・ルリが3年振りにカナダから帰国した。
ルリ博士は人工細胞から人工生命M1号を作り出していて、それを狙って謎の組織が暗躍する。

 

感想
バコさんに娘がいた事にショックを受けるヨウコ先輩。ひょっとして独身だと思っていたのかな?(因みにバコさんはヨウコ先輩の父親より年上の設定)

 

いきなりM1号の細胞を狙う謎の組織が出てきた事に驚いた。『ゴジラVSスペースゴジラ』でいきなり超能力者の三枝未希をさらう企業マフィアが出たぐらい驚いた。

 

ハルキの「俺達は怪獣を倒す為に戦っているんじゃない。命を守る為に戦っているんですよね?」は「四次元狂騒曲」での「自分の手が届く範囲で守りたい人を全力で守る。それで傷付けてしまったものは絶対に忘れない」を踏まえていて良かった。ハルキは怪獣を倒す為に戦っているのではなく守る為に戦っていて、その結果、傷付いてしまった怪獣達の存在を胸に刻んで生きていくのだ。
そう言えば今回の話も「守るべきもの」も「四次元狂騒曲」も親子の話だった。

 

長官からの苦情を電話で一人で受け続けたヘビクラ隊長。
「周りの事に興味は無い。自分は気ままな存在」と言っているジャグラーだが、組織に属して色々と苦労しているヘビクラ隊長時代も何故か結構生き生きしているように見えるのが興味深い。本当は自由気ままより色々と不都合がある中で頑張る方が性に合っていたりするのかもしれない。

 

ベータスマッシュのラリアットからのサソリ固めへの流れが見事で思わず笑ってしまったw
まさかウルトラマンと怪獣の戦いでサソリ固めが見られるとは……!!

 

面倒臭いと言いながらもハルキにお願いされてちゃんと相手を斬らないで捕まえたベリアロクさん。何となくだがベリアル本人もなんだかんだ文句を言いながらお願いされると断らないイメージがある。

 

バコさんに細胞分裂逆進剤を打ち込まれて小さくなったM1号。やはり薬は注射より飲むのに限るぜ。

 

今回のゼットの飛び去り方はちゃんと「Z」に見えた。

 

今回は番外編かと思いきやルリ博士が作り出したM1号とバコさんが開発した特空機を重ねた締めはなるほどであった。これを踏まえて見返すと今回はバコさんが娘さんを、バコさんが作った特空機がバコさんの娘さんが作ったM1号をそれぞれ守ろうと奮闘する話だった事が分かる。

 

このような作品で人工生命が出ると悲劇的な展開になる事が多いが今回はM1号のキャラクターもあって安心して見る事が出来た。ただ、予告の時点でハッピーエンドになる事が予想できてしまうところもあって、ここはスターシステムの善し悪しと言えるかな。

 

今回はストレイジと整備班とルリ博士とバコさんが揃っていなかったらM1号や街の人々に犠牲が出ていた。何かを守ろうにも一人の力だけでは限界があって仲間の存在が必要になってくる。そう考えると『オリジンサーガ』でジャグラーにもっと信頼できる仲間がいたらあの結果にならなかったのかな……?

 

今回の話は小林さんの現時点でのウルトラシリーズ脚本最終作となっている。

 

 

 

 

「ギャラクシーレスキューフォース
ウルトラマンゼット&ウルトラマンゼロ ボイスドラマ』第20回
脚本 足木淳一郎
CG 渋谷怜央加
編集 坂口俊昭

 

翌週から『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』が配信されるのでリブットとギャラクシーレスキューフォースの番せ……紹介編となっている。

 

ギャラクシーレスキューフォースは宇宙中から優秀な人材が集められて作られたチームで光の国の組織ではないとの事。『A』の頃にあった「銀河連邦」の構想が時を経て実現したと言う事なのかな。