帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「裏切ったアンドロイドの星」

「裏切ったアンドロイドの星」
ウルトラマン80』制作第24話
1980年9月10日放送(第24話)
脚本 平野靖司
監督 外山徹
特撮監督 高野宏一

 

友好宇宙人ファンタス星人
身長 2m
体重 180kg
ウルトラの星でも「平和を愛する宇宙人」として知られていて、地球に銀河大連邦への加盟を呼びかけて、宇宙にユートピアを築こうともちかけるが、正体はファンタス星人が作り出したアンドロイドで本物のファンタス星人は既に滅んでいた。
生物、特に人間と言う動物を軽蔑し、これからはアンドロイドが宇宙を支配すると考えていた。
猛を小型カメラで監視して抹殺部隊を送るが返り討ちに遭い、UGMにも正体がバレてしまう。最後はロボフォーを操縦して80と戦うが敗北した。
名前の由来は「ファンタスティック(空想的)」かな。

 

戦闘円盤ロボフォー
全長 40m
体重 9万t
ファンタス星人のアンドロイドが乗ってきた宇宙船。
移動形態から戦闘形態に変形する。
相手の戦闘機を操縦不能にし、各種光線やロケット弾で地球防衛軍の戦車部隊やUGMを圧倒した。80との戦いでもリング状の光線で動きを止めて苦しめたが、80の光線を次々に受け、最後はバックルビームを受けて墜落、爆発した。
名前の由来は「ロボ+UFO」かな。

 

物語
突如現れたファンタス星人は地球人に銀河大連邦への加入を呼びかけ、宇宙にユートピアを築こうと語る。
ファンタス星人を支持する猛に対し他の隊員は懐疑的だったが、ユートピア計画の内容を吟味し、遂に銀河大連邦への加入を決定する。
しかし、オオヤマキャップはある思いを口にする。

 

感想
東京上空に浮かぶ宇宙船の巨大感が素晴らしい。
ロボフォーは戦闘形態に変形しても、あくまで宇宙船の外観を保っていた。その為、今回は巨大怪獣や巨大宇宙人が登場しない異色の話となった。

 

ファンタス星人の正体はアンドロイドだった。
説明によれば、ファンタス星人はアンドロイドに仕事を任せて自分達は遊び呆けていた。自分達の科学力に溺れすぎていたので滅んだとなっている。
この設定は『セブン』の「第四惑星の悪夢」を思い出す。
ただし、劇中でアンドロイドがファンタス星人を滅ぼしたとは明言されていない。アンドロイドは自滅らしい事を言っているが……。

 

宇宙船がパネルの点滅で地球人に交信してくる場面は映画『未知との遭遇』が元ネタであろう。

 

平和を愛する星と星の人間が集まった組織である銀河大連邦が掲げるユートピア計画。
まず生活に余裕を持たせた都市を建設。余裕があれば人間の心から憎しみや怒りが消える。つまり争いが無くなると言うもの。
この人間の心からマイナスの感情を取り除いて素晴らしい世界を築こうと言う展開は後に『ダイナ』の「平和な星」やグランスフィア等にも見られる。

 

今回は第2期ウルトラシリーズのようにUGMの隊員による意見交換、ディスカッションが行われている。
ファンタス星人が平和を愛する宇宙人だと知っていた猛はファンタス星人を支持するが他の隊員達は最初は懐疑的だった。
やがてユートピア計画の内容を知って、ほぼ全員がファンタス星人支持にまわるが、オオヤマキャップだけは「俺はな、ユートピアなどと言うものは他人から与えられるんじゃなくて自分達の手で作り出すものだと思っているんだけどな……」と語り、その言葉を聞いた猛の顔から笑みが消えて深刻な顔になる。
そして猛もオオヤマキャップと同じ意見に傾くが、今度は城野隊員が「でも、私達が地球をすぐにユートピアにする事なんて出来ないでしょう? そんな世界を作り出すには何十年も何百年もかかるんじゃなくて?」と語り、ハラダ隊員も「人類が幸福になるんなら、与えられようが与えられまいが関係無いんじゃないですか?」と語る。

 

結局は地球の銀河大連邦への加入が多数決で可決される。
そしてマスコミが詰め掛ける中で行われる宇宙人と地球人の会談。
こういう展開はウルトラシリーズでは珍しく、殆どは特別チームの隊長あたりが少人数で密室で会談して決めていた。マスコミを使った『80』らしい場面と言える。

 

猛はファンタス星人がアンドロイドである事に気付いたが誰も信じてくれず、独房に閉じ込められる事に。
この時に「猛は迷った。今、ここでウルトラマン80になれば脱出できる。しかし、そうすれば自分がウルトラマン80である事が地球人に知られてしまう」と言うナレーションが入る。『セブン』の「消された時間」の反省が生かされている。

 

そこに80抹殺を企むファンタス星人のアンドロイドがやって来て猛は絶体絶命の危機に陥るが、イトウチーフに間一髪助けられる。
この時にファンタス星人のアンドロイドが猛の事を「ウルトラマン80」と言っていたが、イトウチーフはいつからいたのだろうか? ひょっとして猛達の会話を全部聞いて、猛が80である事も知ってしまったのだろうか?

 

ファンタス星人のアンドロイドを倒した後の猛の台詞。
「やっぱり、キャップの言うとおり、ユートピアは自分達の手で作り出すものだったんですね」、
「そう、何十年、何百年かかろうと……」。
自分達の手で作り出さなければ真に自分達のものにはならない。この話は後に『80』のメインテーマとなっていく。

 

猛と城野隊員が一緒にいるせいか、今日のユリちゃんはちょっと不機嫌な顔になる。
又、今回の城野隊員は妙に猛に絡んできている気がする。

 

ユリちゃんの今日の天気予報。荒れ模様。

 

 

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