帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「黄金の脅威」

「黄金の脅威」
ウルトラマントリガー』第14話
2021年10月23日放送(第14話)
脚本 足木淳一郎
監督 坂本浩一

 

奇機械怪獣デアボリック
身長 60m
体重 6万t
エタニティコアの力を分析する為にアブソリューティアンが召喚した。
全身が武器の機械の獣で圧倒的な火力で街を破壊する。
グリッタートリガーエタニティのエタニティゼラデスで一刀両断にされる。

 

アブソリュートタルタロス
身長 56m
体重 6万2千t
究極生命体アブソリューティアンの戦士で自分達がエタニティコアに接触するのを傍観するようにと闇の巨人達に告げる。
熱くなりがちなディアボロを抑える役回り。

 

アブソリュートディアボロ
身長 65m
体重 9万t
タルタロスと同じ究極生命体アブソリューティアンの戦士でコスモ幻獣拳の使い手。
グリッタートリガーエタニティからエタニティコアの力を奪おうとするがリブットの参戦を受けて一時撤退する事になる。
名前の由来はイタリア語の「ディアボロ(悪魔)」かな。

 

ウルトラマンリブット
身長 40m
体重 4万t
アブソリューティアンと一緒に『トリガー』の次元にやって来た。
トリガーを助けてアブソリューティアンを一時撤退に追い込んだ後、人間の姿になってケンゴ達の前に現れた。

 

物語
エタニティコアを狙って新たな勢力アブソリューティアンが現れた。
新たな強敵を前にグリッタートリガーエタニティのエタニティコアの力を制御できないケンゴは焦りを募らせる。

 

感想
今回からオープニング曲が2番に変わり、エンディング曲がケンゴ役の寺坂頼我さん、ユナ役の豊田ルナさん、アキト役の金子隼也さんの『明日見る者たち』に変わっている。エンディング曲のちょっと切ない感じはTVシリーズ終盤の雰囲気に通じるものがある。

 

「マナカ・ケンゴ……! トリガーだけじゃなくエタニティコアまでも私から奪うのかい! 絶対に許さないよ!」。
第1話の「光を繋ぐもの」では目の前にいるのに視界に入らなかった人間こそが自分達にとって全ての元凶だったと気付いたカルミラ。
今更言っても遅いが「光を繋ぐもの」の時点でケンゴを始末しておけば、「光と闇の邂逅」「三千万年の奇跡」でケンゴを失ったトリガーがトリガーダークとして復活した事を考えると石像のトリガーをトリガーダークとして復活させる事が可能だったかもしれないし、ケンゴが3000万年前にタイムスリップしなかったらトリガーダークが光の巨人になる事も無かったかもしれないし、トリガーの邪魔が無ければエタニティコアを手に入れる事も出来たかもしれない。結局、「光を繋ぐもの」でトリガーだけを見ていた結果、そのトリガーを失う事になってしまった。

 

今回は『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』の後日談になっていて、リブットとタルタロスの他、新キャラクターのディアボロが先行登場している。
戦いのダメージが残っていたとは言え力強さを誇るダーゴンとトリガー・パワータイプと互角以上に戦う事でディアボロの力強さが印象に残る事となった。
ディアボロはコスモ幻獣拳の使い手で必殺技の名前は「剛力破牛拳」となっている。ウルトラシリーズでここまでストレートに拳法をイメージしたキャラクターが出てくるとは思わなかった。

 

今回の話で注目なのは闇の巨人と究極生命体の衝突であろう。
違う作品で主人公を務めるウルトラマン達の共演はたくさんあるが、この時点ではまだ倒されていない敵のボスキャラクター同士が顔を合わせるのはかなり珍しい。
マーベル・シネマティック・ユニバースやDCエクステンデッド・ユニバースでもヒーロー達の共演はたくさんあるが敵キャラクターの共演となると『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』くらいしかパッとは思い浮かばない。

 

「私は究極生命体アブソリューティアンの戦士アブソリュートタルタロス」。
今回も律儀に初対面の相手には自己紹介をする礼儀正しいタルタロスさんであった。
タルタロスだけでなくディアボロも自己紹介をすると言う事はこれはアブソリューティアンの決まり事みたいなものなのかな。

 

デアボリックとの戦いはウルトラマンや戦闘機だけでなく地上で戦うユナとアキトの場面でもアングルがグルグルとゲーム画面のように変わっていた。デアボリックの全方位攻撃とゲーム画面のような演出がハマっていて短い時間だけれど印象に残った。

 

イグニスはアキトにアブソリューティアンに関する情報を提供する。実はこれは前回の「狙われた隊長 ~マルゥル探偵の事件簿~」で手に入れた試作品のGUTSスパークレンスの代金であった。
本当は勝手に持ち去ってしまう事自体が悪い事なのだが、それでも代金は払うところにイグニスの律儀さが見える。前作のジャグラーセレブロからウルトラメダルを借りパクしたと言うのに。

 

アブソリューティアンの事を知っていたイグニスだが、これはアブソリューティアンが以前にも『トリガー』の次元に現れた事があるのか、それとも逆にイグニスがアブソリューティアンのいる次元に行った事があるのか、それとも様々な次元を移動できる存在から情報を仕入れていたのだろうか。

 

ケンゴとトリガーの怪我の位置が同じ事に気付くタツミ隊長。
気付いた直後の「今は休め」がいつもとちょっと違った声になっているところに彼が受けた衝撃の大きさが分かる。

 

ボロボロ状態のケンゴが変身したグリッタートリガーエタニティの姿は光輝くと言うより少しくすんだ炎と言った感じになっていて、自分を追いつめた結果、ケンゴがグリッタートリガーエタニティの光を失いかけているように見える。

 

遂に日本の地上波に登場したリブット。
2014年にマレーシアのアニメで誕生したウルトラマンが紆余曲折を経てここまで来たのかと感慨深くなる。
今回の話が放送された2021年は『ギャラクシーレスキューフォース ボイスドラマ』が配信されていて、TV放送での主人公はトリガー、ネット配信での主人公はリブットみたいな感じになっていた。

 

 

「ワイルド星人」
『ナースデッセイ開発秘話 ~特務3課奮闘記~』第14話
脚本 足木淳一郎
監督 村上裕介

 

まさかの方言キャラになっていたワイルド星人に驚かされる回。
本編で既存の宇宙人を方言キャラにするのは中々難しいと思う。まさに遊びが入れられるスピンオフ作品ならではのキャラクターであった。

 

因みに玩具のDXナースデッセイ号の拡張ユニットにライブカメラヘッドがあるのだが、ひょっとしたらこれはワイルド星人の生命カメラが元ネタだったのかな。