Episode5
2022年5月27日配信
ウルトラフォースが再登場!
同じアニメ作品のキャラクターであるジョーニアスに倣ったスーツになっている。
最初にジョーニアスの新スーツを見た時は驚いたものだが数が増えてくると段々と慣れてきた。
本作はニュージェネレーションヒーローズ以外の声の担当が色々変わっているが一方でナイスの宮坂ひろしさんやスコットの古谷徹さんと言った最初に担当した人が数十年振りに再び担当すると言う驚きのサプライズもあった。
英語吹き替えも前作でパワードをケイン・コスギさんが演じると言うサプライズがあったが本作でも『ガイア』の「地球はウルトラマンの星」で「ウルトラウーマンになる!」と言っていたジョジー役のマリア・テレサ・ガウさんがウルトラウーマンベスを担当すると言うちょっと変わったサプライズがあった。
スコットってそんな喋り方だったっけ?と思うところはあるがこれは「アメリカで活躍した」と言うキャラクターを強調する為だと思われる。ベスもアメリカの作品によく出てくるような感じになっているし。
コメディリリーフとして動いたゼアスとナイスもだが、ギャラファイシリーズはたくさんのウルトラマンが出るのでそれぞれ分かりやすいキャラ付けをして覚えやすくしているところがある。ここはファンの新規獲得やライト層の事を考えると納得出来るところがあるが当時を知るファンとしてはちょっと寂しいところもある。
惑星バベルの遺跡に現れたノアはアンファンスを経てジュネッスの姿になるとメタフィールドを展開。そこにリブットとティターンが取り込まれてしまう。
今のネクサスは防衛本能により全てを危険分子と見なし冷静な判断が付かなくなっている状態らしい。
『ULTRAMAN』での真木に語りかけるザ・ネクストを見たら普通にコミュニケーションが成り立ちそうな感じなのだが、その後のネクサスやノアは言葉を発する事が無くて何を考えているのかこちら側が考える必要がある存在になっている。
ネクサスはメタフィールド展開前でもティターンを追いつめる強さを誇っていてメタフィールドの中ではリブットとティターンでも簡単には敵わないと言う強敵になっている。
『ネクサス』では途中からデュナミストの疲労困憊が戦いに影響するようになっていたが万全の状態だとここまで強いのかと驚かされた。
セブン、レオ、ジョーニアスの厳しい特訓の果てにゼロは遂に開眼する。
「俺はあの日誓ったんだ……! プラズマスパークのパワーに手を出して親父に助けられたあの日、誰にも負けないパワーを身に付けて俺が光の国を守ってみせるってな! 俺の野生は眠ってなんかねぇぜ! いつでもギラギラワイドオープンだぁ!!」。
復讐や相手を倒す為に強くなるのではなく仲間を思いやり守る為に強さを探究する事こそがゼロの原点であった事を思い出させるのが今回の特訓の目的であった。
従来のウルトラシリーズはウルトラマンより弱い人間がいるのでウルトラマンはその人間を守ると言う目的が常に意識出来るのだが、ギャラファイシリーズはその人間がおらず自分の身は自分で守れるウルトラマンが殆どとなっているので、一歩間違うと今回のゼロの話のように誰かを守る事を忘れて誰かを倒す事だけを考える方向へと作品全体が進んでしまう危険があった。
原点を思い出して出撃するゼロに向かって父親のセブンは「息子」と声をかけて師匠のレオは「ウルトラマンゼロ」とあえて「ウルトラマン」の冠を付けるところにそれぞれの関係性が表れていて良かった。
こじつけではあるが、ウルトラシリーズは『Q』から『メロス』までは他の作品との繋がりがあったのだが『USA』からは他の作品との繋がりが薄くなり、その流れは『G』等の海外作品や『ティガ』等の平成三部作や『平成セブン』等のオリジナルビデオシリーズへと繋がっていったのだが『ネクサス』でその流れは終わりを告げ、次の『マックス』からは再び他の作品との繋がりが強くなっていった。今回はその独立した世界観を持つ作品が作られた時期の最初の作品である『USA』のキャラクターと最後の方の作品である『ネクサス』のキャラクターが顔を合わせた話となった。
Episode6
2022年6月3日配信
メタフィールドの中でネクサスと一人ずつ戦っても勝ち目が無いとしてリブットとティターンが一時的に共闘する事になる。
リブットがウルトラマン以外の存在ともすぐに仲間になれるのはギャラクシーレスキューフォースでの日々が影響しているのかな。
リブットは自分の仲間達は決して希望を捨てない諦めないと語るが、これは『大いなる陰謀』の「動き出す陰謀 ーThe Beginningー」があったからこそ確信を持って言えたのかな。
それにしても外部からメタフィールドの中に通信を届けられるソラって凄いな。
バット星人の置き土産としてウルトロイドゼロを出すタルタロス。
データがあるからと言ってウルトロイドゼロまで再現できたバット星人の才能に驚く。
バット星人は怪獣墓場の戦いで倒されてしまったが前線に出さないで後方で強力な兵器を作り続けさせた方が良かったんじゃないのかなと思う。そんなバット星人やレイバトスを前線に出してきたところにザ・キングダムの人材不足が垣間見える。
ネクサスはデュナミストに合わせたジュネッスの姿があるのかなと思っていたが『ネクサス』以降もジュネッスとジュネッスブルーの二種類しか登場していないところを見るとジュネッスは赤と青の二種類しかなくてそれをデュナミストに合わせて使い分けている感じなのかな。(おそらくスーツの都合だと思われるので漫画やアニメだったら赤と青以外のジュネッスも見られたんだろうなぁ)
特訓の中で原点を思い出したゼロは新たな形態ワイルドバースに変身する。
全身真っ赤な姿を見るとなるほどゼロはセブンの息子でレオの弟子なんだなと感じる。
因みにゼロの企画時のデザインに全身真っ赤な「ウルトラセブンアックス」と言うものがあった。そういう意味でも全身真っ赤なワイルドバースは「ゼロの原点」と言う事が出来る。
ウルトロイドゼロとの戦いでネクサスはジュネッスブルーを経てノアになっているが、ひょっとして現世でノアの姿で戦うにはアンファンスやジュネッスを経由しないといけないのかな。
これまでは状況を的確に判断して動いていたタルタロスだったが今回は特訓を終えたウルティメイトシャイニングウルトラマンゼロの動きを読めなくなり、さらにキングの側近で宇宙拳法の使い手であるレオとアストラの加勢で遂に敗北してしまう。
今回のノアは一段高いところから戦いを見ていて、ウルトラマン達もアブソリューティアンとの全面戦争を覚悟している状況で両者が協力出来る可能性を示す等、他のウルトラマンとは格が違うところを見せていて、数多くいるウルトラマンの中でもかなり特異な存在となっていった。
ノアを危険視して惑星エビルを襲撃したタルタロスだったが結局はアストラにナラクの解析をさせる材料を与える事になってしまった。
ギャラファイシリーズは色々なウルトラマンが登場しているがその中でもゼロ、リブット、レグロスが一つの軸になっているところがあって、アブソリューティアンの方もゼロの相手としてタルタロスが、リブットの相手としてティターンが、レグロスの相手としてディアボロがいるとそれぞれの因縁が作られていった。
Episode7
2022年6月10日配信
遂に光の国に最後通告をしたタルタロス。
しかし、ザ・キングダムの脅威となる存在の排除やグア・スペクターやギガバトルナイザーと言った新戦力の確保をしている間に光の国はユリアン王女レスキュー隊の準備を完了してザ・キングダムの座標も掴んでいた。
ザ・キングダムは人手不足なところがあるのでタルタロスが一つ一つの計画に自ら顔を出して進めていかなければいけないところがあるが、一方の光の国はただでさえ人材が揃っている上にギャラクシーレスキューフォース等とも連携しているので皆に役割を分担して多くの計画を一気に進める事が出来た。
今回はアストラ主役回と言っても良い内容でザ・キングダムへの侵入と帰還に大きな役割を果たし、さらに本作から本格登場する事になったレグロスとも関わりがあるとされた。
『レオ』で登場してからアストラは「レオの弟」と言うポジションで彼自身のエピソードが語られる事は殆ど無かったので初登場から半世紀近く経っての今回の抜擢は燃えるものがある。
ゼロ「脱出ポイントが割り出されたら俺達もそこで待つ。安心して戻ってきてくれ」、
アストラ「頼んだぞ、ゼロ!」、
ゼロ「あぁ!」。
ゼロの師匠と言えばレオだがアストラも修行の場に一緒にいたので今回の話でゼロとアストラの関係を拾ってくれたのは嬉しかった。
今回のやりとりや『ウルトラマンゼット&ウルトラマンゼロ ボイスドラマ』の「ゼロ師匠のお父さんのこと」の回を見るとゼロにとってレオは厳しくて怖い師匠だがアストラはそれより近い存在と言うか気軽にやりとり出来る感じなのかなと思える。
レスキュー隊のメンバーはアストラ、メロス、セブン21、ゼノン、ヒカリ、ビクトリーと言う渋すぎるチョイス!(しかもこれにデラシオンの指示を受けてジャスティスが途中加入する)
でも、アストラは座標の探知、メロスはギャラクシーレスキューフォースのメンバー、セブン21は元々潜入活動を得意としている、ゼノンはマックスギャラクシーの本来の使い手、ヒカリはソラとの連携、ビクトリーは『ファイトビクトリー』でアストラと接点が出来ている(『ニュージェネレーションヒーローズ』でもビクトリーがレオ兄弟の名前を挙げたりとその後も交流があった感じ)、とちゃんとそれぞれに選ばれた理由があるのが良かった。
ウルトラシリーズは半世紀以上の歴史があって登場したキャラクターも膨大なので今回のように新キャラを出さなくても出番が少なかったキャラを出して今まで無かった組み合わせをする事で新鮮な絵を見せる事が出来る。
『T』の「ウルトラの母 愛の奇跡!」の時もだったが今回もウルトラクリニック78の治療用のカプセルは膝を曲げて入る形になっている。ダメージを負った人が入るのだからもう少し大きくして疲れない体勢で入れるように出来ないのかな?
ザ・キングダムにやって来たヒカリがトレギアと同じようにまず星の状況を分析するのはさすが科学技術局所属と言える。
メロスとセブン21とティターンの戦いは3人ともアイスラッガー状の刃物を武器として使うと言う共通点が、ビクトリーとベリアルはシェパードンセイバーと言う剣を相棒として扱うビクトリーとベリアロクと言う剣を武器として扱うベリアルと言う対比が、そしてヒカリとトレギアは科学技術局の上司部下と言う繋がりがある組み合わせになっている。
ヒカリ「アブソリューティアンの手先となるとはここまで墜ちたかトレギア!」、
トレギア「一度は復讐の念に囚われて闇に墜ちたあなたに言われたくありません」、
ヒカリ「ならば、あえて再びあの鎧を纏おう!」、
トレギア「ほう、アーブギアですか。あの時とは違うとでも言いたいのですか?」、
ツルギ「私が人間達のおかげでウルトラの心を取り戻せたように私がお前のウルトラの心を取り戻す!」。
ヒカリにとって復讐の念に囚われて闇に堕ちてそこからウルトラの心を取り戻したのはもう数千年前の事なので本人はあった事全てを受け入れられていると思うが、このトレギアにとっては闇堕ちしたヒカリに襲われてからまだ数日か数週間しか経っていないと思われるので「あの時(私を襲った時)とは違うとでも言いたいのですか?」と嫌味の一つも言いたくなるのも分かる。
ヒカリもタロウもタイガも色々あったのを乗り越えて成長しているのだが並行同位体のトレギアやベリアルはその色々あった事の多くをタルタロスから教わっただけで実際に経験はしていないので、知識は得たが精神的には成長が足りていないところがある。
又、ややこしい事に闇堕ちしてトレギアを襲ったのは並行同位体のヒカリなので、今回の話でトレギアと対峙しているヒカリはトレギアを襲ってはいない。なので今回のヒカリは目の前にいるトレギアは闇堕ちした並行同位体の自分に襲われた過去があると言う事を知らない可能性がある。このズレを埋めないと二人の和解は難しいと思う。