帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「戦慄の捕食者」

「戦慄の捕食者 ー高次元捕食体ボガール マケット怪獣リムエレキング ミクラス登場ー
ウルトラマンメビウス』第8話
2006年5月27日放送(第8話)
脚本 小林雄次
監督 梶研吾
特技監督 菊地雄一

 

高次元捕食体ボガール
身長 47m
体重 4万7千t
「全てを喰い尽くすもの」で過去にもいくつかの星を滅ぼしてきた。
地球を餌場に定め、宇宙や地の底から怪獣を呼び寄せ、今回も敦賀山で怪獣を一匹捕食した。
光弾を投げつけ、念動力を駆使して戦う。
前の戦いで切断された尻尾の分析から電気で弛緩する事が判明し、電気怪獣の能力をカスタマイズされたミクラスの電流攻撃に苦しむ事となる。
ミクラスメビウス、ツルギと戦い、最後はメビウスのメビュームシュートを受けて爆発した。

 

マケット怪獣ミクラス
身長 ミクロ~40m
体重 0~2万t
ボガールが電気を苦手にしている事から電気攻撃を行う怪獣の特殊能力を使ってカスタマイズされた。主にエレキングのデータを使っているので「エレキミクラス」とも呼ばれている。
他にネロンガやエレドータスの透明化能力も付け加えられていて、透明になってボガールに接近し電流攻撃を仕掛けた。

 

マケット怪獣リムエレキング
身長 40cm
体重 4kg
フェニックスネスト周辺に配備されている全長10kmの巨大なドーナツ状の粒子加速器が故障し、漏れ出した分子ミストによって構成されたマケット怪獣。
漏れ出した少量の分子ミストが相応のナノマシンと結び付き、体積も情報量も少ない小型のエレキングとなった。
ミクラスはかつてエレキングに倒された事があり、その時のトラウマが原因でエレキングの分子ミストが弾き出されてリムエレキングが誕生したらしい。
1分間しか存在できないが、漏れ出した分子ミストがフェニックスネスト内に散乱したナノマシンと結合して次々に新しいリムエレキングが生み出されていく。
ミクラスと同じく「可愛い」と言ったコノミに懐く。
「リム」は「リミテッド(限られた・わずか)」の略。

 

物語
ボガールを倒す為にGUYSはマケット怪獣のカスタマイズに着手する。
一方、生きていたが以前とは様子が違ってしまったセリザワ隊長の態度にリュウはショックを隠せない。
そんな中、ボガールは新たな怪獣を捕食する。

 

感想
ツルギやボガールに対抗する為にGUYSも戦力増強が必要と言う事で、アーカイブに記録されている怪獣の特殊能力を使ってマケット怪獣のカスタマイズが行われる。
人間の味方をする怪獣に特殊能力を付け加えて強化していくのは『ポケットモンスター』や『デジタルモンスター』を思わせる設定。『ポケットモンスター』がカプセル怪獣をモデルにしている事を考えると、カプセル怪獣から生まれた流れをウルトラシリーズが逆輸入したと言える。

 

リムエレキングは『ダイナ』のハネジローのような作品のマスコット的存在。
ポケットモンスター』が『セブン』のカプセル怪獣をモデルにしているのなら、ピカチュウエレキングがモデルかなと考えた事があるが、リムエレキングを見ると、やっぱりピカチュウエレキングは似ているなぁと思う。(因みにリムエレキングピカチュウの身長は同じ40cm)
リムエレキング誕生のきっかけとなった、ミクラスがかつてエレキングに倒された事があると言う話は『セブン』の「湖のひみつ」での事。

 

ミライはリュウを追って第1話「運命の出逢い」に登場した高台へ。「僕達が初めて出会った思い出の場所」と言うミライだったが、「僕らじゃねぇ! ここはな……俺とセリザワ隊長の思い出の場所なんだ!」とリュウに怒られる。
かつてリュウは地球を守って来たのは特別チームだと信じていたが実際にはウルトラマンの力を借りずに怪獣を倒したケースは殆ど無いと知って愕然とした事があった。
GUYSの存在意義に悩むリュウにセリザワ隊長は「ウルトラ5つの誓い」を教える。「俺達、防衛チームが限界まで戦い抜いた時だけウルトラマンは現れるんじゃないのか? 俺達がいるからウルトラマンは今までこの星を見捨てなかった」と諭すセリザワ隊長。
ウルトラマンがいれば特別チームは必要無いのではないか」は『初代マン』の「小さな英雄」からあったテーマ。確かにウルトラマンが最初から戦えば事件はもっと早く解決するかもしれない。しかし、最初から他人を当てにしている存在をウルトラマンは命を懸けて守ろうとはしないだろう。『80』の「怖れていたバルタン星人の動物園作戦」で矢的猛が「人事を尽くして天命を待つ」と述べたようにまず人間が頑張る事が必要なのだ。

 

ところでリュウは過去の特別チームがウルトラマンの力を借りずに怪獣を倒したケースが殆ど無い事をGUYS総本部のアーカイブを見て知ったらしい。
特別チームが怪獣を倒せない事は当時の子供達の間でも一つの常識となっていたのに、四半世紀経ったら特別チームの隊員でも調べないと分からない事実になっていたのは驚いた。
ひょっとしたら、ウルトラマンも怪獣も出なくなったこの四半世紀の間にGUYS上層部が特別チームにとって不利益となる情報を隠してしまったのかもしれない。

 

セリザワとボガールヒューマンの超能力バトル。
ウルトラシリーズは巨大な怪獣が相手である事が多く、相手が宇宙人でも主人公が特殊能力を駆使して戦う事は少ないので、人間大での超能力バトルは珍しい。
ボガールヒューマン相手にセリザワはナイトブレードを使って応戦。主人公が特殊な武器を使って戦うのは『ネクサス』からの流れ。過去には『80』にあったくらいでこちらも珍しい。

 

ツルギと一体化しているセリザワを見付けたミライは「君も僕と同じウルトラマンだろう? 君の青い体。宇宙警備隊員でない君が何故この星で戦っているんだ?」と問い詰める。
M78星雲出身の青いウルトラマンはツルギ=ヒカリが初めての登場となる。昔、ウルトラマンにはシルバー族、レッド族、ブルー族が存在していて役割分担をしていると言う裏設定があった。ミライの発言から『メビウス』の時点では宇宙警備隊員にブルー族はまだいなかった事が分かる。
それにしても、まさか昔の雑誌で展開された設定がTVシリーズで触れられる事になるとは予想外だった。第2期ウルトラシリーズの頃は雑誌展開で様々な設定やエピソードが作られているので、M78星雲シリーズを展開していく上で題材の宝庫となっていると言える。

 

また新たな怪獣を捕食したボガール。尻尾とハサミしか映っていなかったが、食べられたのはまたサドラかな?

 

マケット怪獣ミクラスが再登場。
マケット怪獣が絡んでいる時のコノミは結構強気。怪獣相手にも怯まなくなり、「傷だらけの絆」と比べて成長が見られる。

 

ボガールが念動力でリュウの機体を捕らえたのに驚いた。怪獣の姿になると知性を感じられなくなっていたので、人間態と同じ特殊能力を使うとは思わなかった。

 

ミクラスに電流攻撃を付け加える為にエレキングが選ばれるのだが、同じ電気怪獣としてネロンガとエレドータスも選ばれていて、両者の透明化能力がミクラスに付け加えられた。ここの怪獣のチョイスが素晴らしい。
エレキングの紹介の時に「怪獣エレキング満月に吼える!」のエレキング(再生)が出たのに笑った。マニアックすぎる。
テッペイの説明ではドキュメントUGのエレキングとドキュメントZATエレキング(再生)は別個体となっていたが、実は両者は同一個体である。(「電流攻撃を使わない」と言う事でテッペイはエレキング(再生)を外したと見えるが)

 

ボガールが現れ、変身しようとするセリザワをミライは「その肉体は君のものじゃない」「セリザワを待っている人がいる」と言って止めるが、セリザワはそれを無視してツルギに変身する。
メビウスごとボガールを倒そうとするツルギだったが、リュウの訴えに動きが止まる。その隙にボガールの反撃を受けたツルギは苦戦に陥るが、そこにメビウスが助けに来てメビュームシュートでボガールを倒すのであった。