帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「ウルトラマンの名のもとに」

ウルトラマンの名のもとに」
ウルトラマンR/B』第9話
2018年9月1日放送(第9話)
脚本 小林弘利
監督 辻本貴則

 

ウルトラマンオーブダーク
身長 50m
体重 5万t
ロッソとブルに続く綾香市を守るヒーローとしてTV番組に取り上げられるが実はやらせであった。
愛染マコトは世界進出も視野に入れていたが、再戦でロッソグランドのグラビティホールドとブルウインドのブリンガーフラッシュで倒され、変身アイテムのオーブリングNEOもカツミとイサミに奪われてしまった。

 

物語
オーブダークに敗れてしまったロッソとブル。
カツミとイサミは強くなる為に特訓を開始する。
一方、愛染マコトはオーブダークを新たなヒーローとして売り出す為に色々な策を講じる。

 

感想
愛染マコトことオーブダークとの最初の決着。

 

ウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツ」を「ウルトラマンオーブダーク黒黒黒」と訳すイサミ。口喧嘩ではこちらも負けていない。

 

オーブダークとの戦いを経たカツミは「自分達は苦労も努力も足りていない」「突然力を与えられて行き当たりばったりに怪獣と戦っていた」と考えてイサミと一緒に特訓を開始する。
『R/B』では何度か特訓の話があるが、これは同じ兄弟ウルトラマンであった『レオ』へのオマージュなのかな? 『レオ』では「MACや城南スポーツクラブの人達はこの特訓に疑問を抱かないのか?」と思う回が何度かあったが、今回のカツミとイサミの特訓も「アサヒはこれを見て疑問を抱かないのか?」と思う内容であった。一応、野球の特訓となっているけれど、乱闘前提か相手が殺人級のトンデモ魔球でも投げてくるのかとツッコみたくなるような内容の特訓であった。

 

セスナ機の墜落を阻止したオーブダークを見てイサミは前もってどこで災害が起こるかなんて予知能力が無いと無理だと言う。
怪獣や宇宙人が関係する事件に限って言えば、『帰マン』では郷秀樹は怪獣を探知する能力を持っていたし、特別チームは些細な異変でも調査する事で事件が本格化するのを未然に防ごうとしている。

 

ウルトラシリーズでは「地球に初めて出現したウルトラマンを人類が敵か味方か疑う」と言う展開が何度かあり、その場合は「ウルトラマンは人々を救ってくれた」と言う事実によって「ウルトラマンは人類の味方である」と認められる展開が多い。今回のオーブダークの人助け映像はそれを意図的に作ったものである。
墜落しそうになったセスナ機を救出したのは特別チームの戦闘機が怪獣の攻撃を受けて墜落しそうになったのを助ける場面が元ネタかな。(『R/B』世界では特別チームの戦闘機が無いので『Q』の星川航空のようなセスナ機を助ける事になったのかな)
少女と風船と黒いウルトラマンの組み合わせは『ティガ』の『THE FINAL ODYSSEY』を思い出す。

 

土のビクトリークリスタルが登場して「火・水・風・土」の四属性のクリスタルが揃った。火はタロウ、水はギンガ、風はティガ、土はビクトリーとなっているが、ウルトラダイナマイトを使うタロウが火で、スカイタイプを持つティガが風で、地底を守るビクトリーが土なのは分かるが、ギンガが水のクリスタルになっているのはよく分からない。「紺碧の海」と言うのなら海の力を持つアグルが適任だったと思うのだが……。

 

オーブやロッソやブルと言ったO-50関係のウルトラマンは「火・水・風・土」と言ったエレメントの力を使うが、オーブダークもエレメントの力を使っていて、オーブダークカリバーには「炎・氷・嵐・岩」と言った文字が書かれている。何気にオリジナルより強力そうだ。

 

湊ウシオがデザインした「汗染みTシャツ」を大量に購入した愛染マコト。
カツミとイサミがいるクワトロMへの嫌がらせなのかなと思ったが本当にデザインを気に入って全部使うつもりで購入していたらしい。
ウルトラマン関係では面倒臭くて厄介な人だけれど、それ以外だと悪い人ではないんだよね。現実世界でも趣味の話だと面倒で厄介だけれど普段は悪くない人っているよね……。

 

基本的にウルトラマンは怪獣や宇宙人が姿を現してから登場するものなのだが、今回は主人公であるカツミとイサミがウルトラマンに変身してアイゼンテック社に向かい、それを受けて愛染マコトがオーブダークに変身するといつもとは逆のパターンになっている。

 

ロッソとブルとの再戦で愛染マコトが「自分がこの星を平和にする」と言った時に「あんたが怪獣を出現させなければこの星は平和だよ」とツッコもうとしたが、後の「星屑の記憶」で野生のゴモラが出現しているので、オーブダークはこう言う野生の怪獣とも戦うつもりだったのかもしれない。自作自演するだけなら必死に体を鍛える必要は無いはずだし。
もし、オーブダークが自作自演をせずに野生の怪獣達と戦うようになっていたら、ひょっとしたら、人々を守るヒーローにちゃんとなれていた可能性があったのかもしれない。実際は野生の怪獣と戦う前にロッソとブルとの戦いに明け暮れてしまうのだが……。

 

カツミ「俺達はヒーローになりたいんじゃない!」、
イサミ「俺達が戦うのは悲鳴を上げる人がいるからだ!」、
カツミ「その人達の為に戦うんだ。それがウルトラマンってものだろ!」。
カツミ「だから俺達はそのウルトラマンの名の下に」、
カツミ&イサミ「「お前を倒す!!」」。
カツミとイサミはウルトラマンとしての心構えは持っていたがウルトラマンの力を使いこなす事が出来なかった。それに対して愛染マコトはオーブダークの力を使いこなす事は出来たがウルトラマンとしての心構えは持っていなかった。
今回の話でカツミとイサミは特訓でウルトラマンの力も使いこなせるようになってきて、一方の愛染マコトは負けた悔しさからウルトラマンの心構えとはかけ離れた行動を取るようになっていくのであった。

 

ロッソが何か技を出して、それを見たイサミが「カツ兄、何やったの?」と尋ねるのは最初の戦いである「ウルトラマンはじめました」と同じ。しかし、あの時と違って今回のカツミは自分が何を考えてこう言う技を出したのかちゃんと答える事が出来るようになっていた。

 

戦いに敗れた愛染マコトはボロボロになり、変身アイテムのオーブリングNEOも奪われてしまう。『オーブ』の「復活の聖剣」(第17話)に『ジード』の「僕の名前」(第12話)に今回の話(第9話)とヴィランがボロボロになって変身能力を失う話がドンドン早くなっている。

 

 

 

 


【監督コメント付】『ウルトラマンR/B(ルーブ)』次回予告 第9話「ウルトラマンの名のもとに」

 

 

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