帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「空からのプレゼント」

「空からのプレゼント ーガモラン ミーニン登場ー
ウルトラマンコスモス』第7話
2001年8月18日放送(第7話)
脚本 武上純希
監督 小中和哉
特技監督 八木毅

 

隕石大怪獣ガモラン
身長 50m
体重 7万t
ミーニンが隕石の中に入っていたバイオコントローラーを付けられて巨大化凶暴化した姿でその正体は地球文明を抹殺するバイオ兵器であった。
額の赤い玉からガモフラッシュ光線を撃つ。鋭い爪で突いてくる。意外と身軽にジャンプする。
コロナモードのハンドドラフトでバイオコントローラーを破壊されてミーニンに戻った。
『Q』の「ガラダマ」「ガラモンの逆襲」のガラモンがモデル。

 

隕石小珍獣ミーニン
身長 1m
体重 10kg
「ガモダマ」と呼ばれる地球に降ってきた遥か宇宙からのプレゼント。
ミーニンが入っている隕石が二つ、謎の装置が入っている隕石が一つある。
装置が入っている隕石の表面には「この箱を速やかに開けるべし」と書かれているが、実際に開けると中には「この箱を開けし文明を持てる者、ガモランにより滅ぼされるべし」と書かれている。
装置が入っている隕石を開けるとミーニンが隕石の中から出てくる仕掛けになっていた。
全身を光らせてリング状の光線エレクトロフラッシュを撃つが威力は無い。
名前は子供センターのショウコによって付けられた。ちっちゃな怪獣だから「ミーニン」との事。
『初代マン』の「怪獣無法地帯」「小さな英雄」のピグモンがモデル。

 

物語
宇宙から地球に送られてきた謎の隕石。それは知的生命体を滅ぼすバイオ兵器ガモランだった!
子供達は隕石の中から小さい怪獣を見付けるが……。

 

感想
原点回帰を掲げた『コスモス』の特徴の一つである過去のウルトラシリーズにオマージュを奉げた話の一つ。今回の脚本を担当した武上さんはこの後もオマージュ話を多く担当している。
今回はサブタイトルと地球人に警告を発する宇宙人が『Q』の「宇宙からの贈りもの」、隕石に収められていた謎の箱を開けると怪獣が現れるが『初代マン』の「悪魔はふたたび」、ガモランを倒さないでと子供達がコスモスに訴えるのが『初代マン』の「恐怖の宇宙線」辺りかな?
ガモランとミーニンはもちろん『Q』のガラモンと『初代マン』のピグモンがモデルで、両者の大きさの違いやガラモンは宇宙人の兵器でピグモンは人間の味方で子供達の人気者と言った要素まで上手く使っている。

 

宇宙から降ってきた隕石の中から謎の箱を見付けて宇宙からのプレゼントかもしれないと語るドイガキ隊員。ここで外宇宙の知的生命体に向けてメッセージ板を送り出したパイオニア計画の話題が出る。謎の知的生命体はこのパイオニア計画のメッセージ板を見て地球に隕石を送ったのか、元々宇宙各地に隕石を送っていてその一つがたまたま地球に辿り着いただけだったのか……。

 

隕石に収められていた謎の箱を開けようと奮闘するドイガキ隊員。ノコギリとか電動ドリルで開けられる代物ではないと思うが……。(最終的にはドイガキ特製強力レーザーで開けている) て言うか、司令室で開けようとするなよ。もし何かあったらどうするんだ? 昔からウルトラシリーズはその辺りがいいかげん。

 

箱に書かれていた文字を解析すると「この箱を速やかに開けるべし」となっているが、実際に開けると「この箱を開けし文明を持てる者、ガモランにより滅ぼされるべし」と言う文字が出てくる。元々は大人しいミーニンをバイオコントローラーで操っているし、この知的生命体はかなり性格が悪い……。

 

勉強には全く興味の無いソウスケ。隕石を見付けたからと言って勉強道具一式をそこら辺に捨ててしまうとは……。因みにソウスケのテストの結果は25点。もうちっと勉強も頑張ろうね。
隕石を怪獣の卵と考えたソウスケは孵そうとして沸かしたお風呂に入れるがこれではゆで卵になってしまうと母親に注意される。隕石は卵ではなくカプセルみたいなものなのでゆで卵にはならなかったが中に入っているミーニンが熱さにやられてしまった。危なかったな……。
平成ウルトラシリーズで子供が出る話は少ないが個人的に子供が出る話は好きなので増やしてほしいなぁ。

 

ガモランを父親だと思った子供達はミーニンを連れて行く事に。
実際にガモランを見ての「お前の父さん、やたら迫力ありすぎ」が笑える。

 

ガモランに苦戦を強いられたコスモスはコロナモードにモードチェンジすると形勢逆転してブレージングウェーブで止めを刺そうとするが子供達とミーニンの説得を受けて思い止まる。
ムサシと違ってコスモス自身には怪獣保護の考えがあまり無いのか、ムサシ自身が意外とキレやすい性格なのか、ガモランに向けてブレージングウェーブを撃とうとしたのは倒すつもりだったとしか思えなかった。

 

細かい部分だがシノブリーダーとドイガキ隊員が戦いの途中でテックサンダーから降りたのは何故だろう? EYESの援護があればコスモスもガモランに苦戦して倒そうとは考えなかったと思うのだが……。
そう言えばいつもは避難命令を出しているのに今回は出していなかったのも気になる。

 

鏑矢諸島にやって来たムサシ達。
リドリアスの元気な姿が見られてホッとする。
ミーニンのお見舞いに来た子供達は仲の良い二体のミーニンを見て親子ではなく友達か恋人かもしれないと話し合うが真相は闇の中であった。
その光景を見て思わず微笑むフブキ隊員だがムサシに気付かれて焦る。
フブキ「お前なぁ、勘違いするな。全ての怪獣に優しくなったわけじゃないからな」。
必死に弁明するフブキ隊員に向かって「またまたぁ」とからかうムサシ。反応が素直だからからかいがいあるんだろうなぁ。ただし、からかいすぎるとキレられるので要注意。

 

今回登場したガモランとミーニンはAKIHITO真偽屋さんがデザインしたウルトラ怪獣第1号となっている。AKIHITOさんはこの後渡米してハリウッド映画に多く関わる事になる。