帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「嗤う滅亡」

「嗤う滅亡」
ウルトラマントリガー』第16話
2021年11月6日放送(第16話)
脚本 植竹須美男
監督 越知靖

 

宇宙伝説魔獣メツオーガ
身長 69m
体重 6万9千t
宇宙の伝説に出てくる怪物である「魔獣」で星ですら喰ってしまう。
かつてヒュドラムが地球に持ち込んでいて、ヒュドラムが放った闇を受けて繭から孵った。
吸収したエネルギーを喉の下の袋に一旦集積させるので、そこをナースデッセイ号のマキシマナースキャノンで攻撃されて倒された。
名前の由来は「滅亡」かな。
『タイガ』の「私はピリカ」「バディ ステディ ゴー!!」のウーラーの着ぐるみを改造している。

 

新宇宙伝説魔獣メツオロチ
身長 66m
体重 6万6千t
メツオーガの亡骸から誕生した。
力を吸収して進化する存在でメツオーガとの戦いを終えたばかりのトリガーとトリガーダークを一気に倒してしまう。
名前の由来は「滅亡」と「大蛇」かな。
『オーブ』の「大変! ママが来た!」「黒き王の祝福」のマガオロチを改造している。

 

物語
必要な物を揃えて遂にトリガーダークに変身したイグニスだったが闇を制御できなくて暴走してしまう。
一方、あらゆるものを喰ってしまうメツオーガにトリガーは苦戦を強いられる。

 

感想
この回からオープニングやサブタイトルの場面でトリガーと一緒にトリガーダークも登場するようになる。

 

遂にイグニスがブラックスパークレンスとトリガーダークキーでトリガーダークに変身する。しかも、ホロボロスキーで機動力を上げ、ザイゴーグキーで攻撃力を上げると擬似的にタイプチェンジも行えるようになっていた。
以前にトリガーに倒されたトリガーダークを怪獣キーを使ってタイプチェンジを身に付けさせる事で以前より強くさせる展開は『トリガー』ならではで上手かった。

 

トリガーダークの口が変わるのに驚いた。
ウルトラマンでも『ゼアス2』や『メビウス』でやったがウルトラマンの顔は動かないと言うイメージが強いのか定着はしなかった。
自分もウルトラマンの顔は動かないイメージがあるが一方でCGを使ったらどこまで表情を変えられるのか見てみたかったところがあるので闇の巨人で顔の変化をやってみると言うのはなるほどと思った。

 

カルミラにとってマナカ・ケンゴは「愛しのトリガーダークを変質させた存在」と言う憎むべき相手となる。
闇の巨人トリガーダークから光の巨人トリガーに変わったので視聴者から見たら悪くない変化であるがカルミラからしたら絶対に許せない事であろう。光と闇を逆にして考えると、ユナが謎の存在によって闇の女性に変えられて人類の敵になったとしたら、アキトは今回のカルミラのようにユナを変質させた存在に怒りをぶつけると思う。

 

リシュリア星人の最期を語ってイグニスを煽りまくるヒュドラム。
いやぁ、もう、ヒール(憎まれ役)として最高のキャラクターである。
『Z』のセレブロや『タイガ』のトレギア等は安全圏を確保してから相手を煽ってくる事が多かったのだがヒュドラムはイグニスに自分を倒す事は出来ないと高を括っていた事もあって真正面から堂々と煽ってきた。結果として、反撃される事が少なかったセレブロやトレギアと違ってヒュドラムはすぐにイグニスの反撃を受ける事となったが、すぐに痛い目を見たのでヒュドラムはトレギアに比べてストレスが溜まりにくいヒールとなったところがある。

 

マルゥルによるとメツオーガは宇宙の伝説に出てくる怪物である「魔獣」との事。
過去の作品に登場した「魔獣」の肩書きを持つ怪獣を調べてみるとキュラノス、ビシュメル、シャザック、ラフレシオン、インキュラス、グラガス、ラグストーン、ガーゴルゴン、ザイゴーグ、ナイトファング、グリムド等がいた。さりげにヤバい奴が多い気がする。
因みに『コスモス』では「魔獣」の肩書きを持つ怪獣は倒しても良い程の悪い存在と言う扱いらしく、他の怪獣とは一線を画しているところがあった。

 

メツオーガに食べられそうになる直前でトリガーに変身するケンゴ。
こういういつもと違ったパターンの変身があると見ていて思わず「おっ!」と声が出る。

 

メツオーガとの戦いは途中で地中が舞台になっていたが周りに建築物が少ないのでウルトラマンや怪獣の巨大感が感じられなかったのが残念。
一方で戦いの場が再び地上になった時のアキトとユナの前にトリガーダークが現れる場面は巨大感が見事であった。

 

トリガー、トリガーダーク、メツオーガの戦いが始まってタツミ隊長は皆に指示を出すが何故かここでケンゴにだけ指示を出していない。おそらくこれはケンゴ=トリガーと分かっているからだと思われる。(ケンゴが地中に落ちたと考えているのならタツミ隊長はアキトとユナにケンゴの救出を命じるだろうが、実際にタツミ隊長がアキトとユナに命じたのはトリガーの援護であった)

 

トリガーの危機にユナはユザレの力を使おうとするが超古代でユザレがエタニティコアの力を使って消滅した事を知って思わず躊躇してしまう。

 

GUTSファルコンの爆導索はこれまでとは違った武器で思わず唸った。
巨人達がパワーアップをする中、GUTSファルコンは段々と戦いに追いつけなくなってきていたが新しい武器を使えばまだまだ戦えるところを見せた。

 

メツオーガを倒したナースデッセイ号のマキシマナースキャノン。
『Z』の特空機は新型が次々と登場して段々と強い機体が作られていったが、『トリガー』はナースデッセイ号に力が入れられていてウルトラマンに匹敵する切り札の一つとして扱われているところがある。

 

勝ったと思ってテッシンとハイタッチをしようとするがタイミングが合わなくて出来ないマルゥルが可愛かった。

 

今回の話は植竹須美男さんのウルトラシリーズ脚本デビュー作となっている。

 

 

「ミチルが来た!」
『ナースデッセイ開発秘話 ~特務3課奮闘記~』第16話
脚本 足木淳一郎
監督 村上裕介

 

ホッタの奥さんであるホッタ・ミチルが登場。
TPUの元エースパイロットで主婦になった今も臨時の指導教官で招かれていて、教え子のヒマリをタツミ隊長に紹介したとの事。

 

GUTSファルコンを操縦する時にヒマリの性格が変わるのをミチルは「オン・オフの切り替えが激しい」と説明。言われてみれば確かに彼女の変化って性格や人格が変わると言うよりオン・オフの切り替えだな。

 

ヒマリって『ティガ』を元ネタにした作品の登場人物と考えると違和感あるが『ナースデッセイ開発秘話』に関わりのある人物と考えると違和感が無くなる。