帰ってきたウルトラ38番目の弟

ウルトラシリーズについて色々と書いていくブログです。

「スマイル作戦第一号」

「スマイル作戦第一号」
ウルトラマントリガー』第18話
2021年11月20日放送(第18話)
脚本 根元歳三
監督 田口清隆

 

毒炎怪獣セグメゲル
身長 57m
体重 4万5千t
超古代にトリガーダークとカルミラのコンビに倒された。

 

超古代闇怪獣ゴルバーⅡ
身長 65m
体重 7万t
ヒコノシティに突然現れた。
火星で戦った個体より強く、GUTS-SELECTが戦意を喪失していた事もあってトリガーを追いつめるが、正気を取り戻したGUTS-SELECTによってナースデッセイ号のナースキャノンを撃たれて最後はグリッタートリガーエタニティのエタニティボンバーを受けて倒された。
闇の巨人は関与しておらず他の勢力が出現させた可能性がある。

 

謎の男
ゴルバーⅡを倒したトリガーを見送った。その正体と目的は……?

 

物語
GUTS-SELECT ASIAの新設が決定してその総司令官にタツミ隊長が選ばれる。
それを喜んだユナは皆でサプライズのお祝いをしようと提案する。
一方、カルミラの前にトリガーダークが現れて……。

 

感想
トリガーダーク時代の記憶を夢に見るケンゴ。
この回想シーンを見る限りトリガーダークとカルミラの仲は本当に良かったようで、ケンゴもトリガーダークといた時のカルミラは笑顔だったと語っている。
「皆の笑顔の為に」を掲げるケンゴであったが今回の回想シーンによってケンゴは「カルミラから笑顔を失わせた存在」となってしまった。

 

謎の力によってトリガーダークの幻を見るカルミラ。この時の「トリガー……!?」がいつもと違う声になっていて、ここに彼女の本心を感じる。

 

誰もいない海底で「トリガーの波動を感じる」「本当のトリガーが帰って来る」と騒ぐカルミラを見てヒュドラムは「アレはもう駄目かもしれませんね」と呟く。
今回は謎の力による幻だったのだが、ここ最近のカルミラを見てヒュドラムは遅かれ早かれカルミラは駄目になると思っていたからこの言葉が出てきたと思われる。(いきなりカルミラがおかしくなったらヒュドラムも「いきなりどうしました!?」と尋ねると思うが、今回のカルミラを見たヒュドラムの反応は「あぁ、やっぱりね」と言う感じだった)

 

ヒュドラムが見た幻は「ダーゴンから「我らを導いて一族の宿願を果たしてくれ」と言われる」であった。
今までもヒュドラムは超古代で一番最初にエタニティコアに触れようとしていたし現代で一番最初に封印が解けた時もカルミラとダーゴンを復活させないで単独で行動していたので本当は誰かと歩調を合わせる性格ではないと思われる。
ヒュドラムも今回の件でそれをハッキリと自覚したのか幻のダーゴンの言葉に「そうかもしれないな」と答えている。

 

ダーゴンが見た幻は「ユナから「今は無理だけどいつか一緒に」と花を渡される」であった。
因みに白いバラの花言葉は「アキトの約束」にあった「約束」の他に「相思相愛」と言うのがある。

 

イグニスが見た幻はゴクジョーなお宝の地図、テッシンはポスターのモデル、ヒマリは宝くじで一千万円が当たる、マルゥルは宇宙人でも住めるアパートを手に入れる、であった。
他はともかくテッシンはGUTS-SELECTの隊員でナースデッセイ号のパイロットなのでTPU新入隊員のポスターのモデルの話くらい来そうなんだけれどなぁ。
ヒマリは宝くじで当たったお金の使い道がゲーム関係だった事でゲーム好きである事が確定した。「繁殖する侵略」でアキトが用意したダダの侵食箇所を見付ける装置がゲーム仕様だったのはヒマリの好みに合わせてだったのかな?(ただ、アキトが女性の好みに合わせて装置を用意できるようには思えないが)
今回見た幻がそれぞれ願っていた事だと言うのならゴクジョーなお宝の地図を見たイグニスは復讐目的ではなく純粋にトレジャーハンターの生き方を楽しんでいた事が分かる。

 

ゴルバーが再登場。因みに『ティガ』のゴルザも再登場は第18話の「ゴルザの逆襲」であった。
今回登場したゴルバーⅡの出現には闇の巨人は関係しておらず謎の男が関わっているのではないかとされたが、『ダイナ』の「あしなが隊長」に登場したゴルザⅡも超古代ではなくスフィアが関わっているのではないかと推測されている。

 

ケンゴの走りながらの変身は本編と特撮部分の繋がりも出来てかなり良かった。
玩具の販促の為に変身のバンクシーンが必要なのは分かるが、販促が一段落したら今回のように状況に応じた変身シーンを作ってほしい。

 

アキトが見た幻は「自分がトリガーに変身する」であった。
アキトは「狙われた隊長 ~マルゥル探偵の事件簿~」で自分がトリガーに変身できなかった理由を知って納得していたのだが、前回の「怒る饗宴」でイグニスがトリガーダークに変身した事を知ってひょっとしたら自分にも可能性があるのではないかと考えていたのかもしれない。

 

一足先に幻から覚めたイグニスから話を聞いたユナは皆が喜んでいたのが実は幻だった事に気付く。
笑っちゃいけないんだけれど、真実に気付いたユナがタツミ隊長に真実を告げるまでの流れは何度見ても笑ってしまう。

 

ケンゴが見た幻は「自分が提案した「スマイル作戦第一号」に皆が乗り気になってくれる」であった。
今回の話で皆が見た幻はそれぞれが願っていた事で、ケンゴは自分の提案に皆が乗ってくれる事を願っていたわけだが、それは裏を返せば「ケンゴは自分の「スマイル」推しを周りに受け入れてもらっていない事を自覚している」となって、これまでのケンゴの「スマイルスマイル♪」が一気に孤独感溢れるものとなった。

 

今回の話は『ティガ』の「永遠の命」が元ネタかな。
永遠の命」では最初からギジェラの影響を受けていないダイゴの視点で話が進んだので一人だけ現実で戦うと言う孤独感溢れる話となったが、今回は全員が幻を見て途中で気付く展開だったので自分にとって都合の良い幻が覚めた時の恐怖と言う話になっている。

 

『トリガー』は闇の巨人との戦いがメインで隊員の日常シーンが他の作品に比べて極めて少ない。それだけに今回の(半分は幻状態であったが)日常シーンで隊員それぞれのキャラが見えたのは良かった。

 

事件が終わったら普通に独房に戻っていくイグニスに笑うw
全然拘束できていないじゃないかよw(あとケンゴも気軽に会いに行くなw)

 

おそらくだけれど今回の話は「『トリガー』で敵味方含めてレギュラーキャラ全員がスマイルだった唯一の回」になるんだろうなぁ……。

 

 

経理の鬼」
『ナースデッセイ開発秘話 ~特務3課奮闘記~』第18話
脚本 足木淳一郎
監督 村上裕介

 

OL姿のピット星人が似合っている。

 

ワイルド星人と付き合っていて同僚のピット星人と談笑するテルミ。
思えば『Q』の頃からあった「地球人と宇宙人は分かり合えるのか」を意識せずに成し遂げたウルトラシリーズの中でも重要な人物かもしれない。

 

2課の村上主任の下の名前ってひょっとして「裕介」と言うのかな。